マニュライフ生命 グロースカレンシー/ 外貨建て定額年金保険の通貨ごとの利率・利回り・年金額を評価 レビュー
- オススメ度:
- 保険会社:
- マニュライフ生命
- 名称:
- グロースカレンシー(通貨選択型個人年金保険)
- 通貨:
- 米ドル・ユーロ・豪ドル・カナダドル・NZドル
- 据置期間:
- 3・5・10年
- 利率:
- 1.05% ※米ドル10年
- 特徴:
- 外貨運用で、ボーナスで、長期運用で増やす
マニュライフ生命 グロースカレンシーは利回りが高い可能性はあるが?
※マニュライフ生命のグロースカンレンシーは新規の取り扱いを休止し、募集が停止されています。そのため今から新たに加入・契約することはできません。
マニュライフ生命の外貨建て定額年金保険は銀行・証券会社によって商品名が異なり、グロースカレンシーは三菱UFJ銀行と中京銀行で契約できる。ちなみに他にライフタイム・パワーカレンシー等がある。以下、マニュライフ生命 グロースカレンシーの概要を記載し他社比較する。
まず、この保険は保険料の払い込みが一時払いのみで、最低額も通貨で異なるが米ドルなら100万円程度は必要になる。
選択できる通貨には他社同様に米ドル・豪ドル・ユーロがある他、他社には見受けられないカナダドル・ニュージーランドドルが存在する。豪ドルは高金利で知られるが、中国経済に左右される側面があり乱高下も珍しくない。その点、ニュージーランドは同様に高金利だが依存度が低い。カナダドルは財政が良好でユーロのように債務問題が懸念されることは、まず考えられず安定感がある。また、保険の基本的な仕組み自体は他社と同様だが、ボーナスがある点で他社と異なる。ボーナスは一時払い保険料と据置期間終了後の積立金額を差し引いた額で、仮に一時払い保険料から10万ドル増えていれば、10万ドルがボーナスとして加算されることになる。
次に下図では各社の外貨建て定額年金保険を、選択できる外貨・金融機関窓口・保険料の払込方法・加入できる年齢・年金を受け取る(年金支払い期間)・積立利率保証期間(据え置き期間)などで比較した。参考までに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し、苦情を言う可能性も考慮した。さらに、米ドル・ユーロ・豪ドルで10年の据置期間を設定した場合の2014年現在の利率を記述し、その高低で得か否かを比較した。
名称 | メットライフ レグルス |
メットライフ 三大陸 |
三井生命 ドリーム |
マニュライフ ターゲット |
マニュライフ グロース |
ジブラルタ 通貨指定 |
クレディ ヴァンダンジュ |
クレディ 達成感 |
第一F プレミア |
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通貨 | 米・欧 豪 |
米・欧 豪 |
米・豪 | 米・豪 | 米・欧・豪 加・NZ |
米・欧 豪 |
米・欧 豪 |
米・欧 豪 |
米・欧 豪 |
金融機関 | - | 多くの銀行 | - | 三菱UFJ | 三菱UFJ | - | 静岡銀 | りそな | 銀行 第一生命 |
保険料 | 一時払 | 一時払 | 月払い | 一時払 | 一時払 | 一時払 | 一時払 | 一時払 | 一時払 |
年齢 | ~87歳 | ~87歳 | ~65歳 | ~85歳 | ~85歳 | ~80歳 | ~80歳 | ~80歳 | ~80歳 |
年金受取 | 5・10・15年 | 5・10・15年 | 5・10・ 15年 |
5年 | 5・10年 | 5~40年 | 5・10・ 15年 |
5・10・ 15年 |
10~40年 |
据置期間 | 3・5・7・10年 | 3・5・7・10年 | 10年 | 5・10年 | 3・5・10年 | 5・6・7・10年 | 10年 | 2・10年 | 3・5・6・10年 |
苦情率 | 1.01% | 1.01% | 0.92% | 0.47% | 0.47% | 1.35% | 0.36% | 0.36% | 0.22% |
米ドル 10年 |
1.31% (1.46%) |
1.31% (1.46%) |
2.50% | 1.58% | 1.05% | 1.33% | 2.26% | 2.26% | 2.24% |
ユーロ 10年 |
0.46% (0.61%) |
0.46% (0.61%) |
- | - | 0.70% | 0.22% | 0.87% | 0.87% | 0.66% |
豪ドル 10年 |
2.24% (2.39%) |
2.24% (2.39%) |
3.50% | 2.35% | 1.58% | 2.18% | 3.15% | 3.15% | 3.20% |
上図で真ん中のマニュライフ生命 グロースカレンシーだが、前述の通り通貨は米ドル・豪ドル・ユーロ以外に加ドル・NZドルも選択できる。金融機関は三菱UFJと中京銀行の二行に限定されているため口座を保有・開設する必要がある。契約の上限年齢は他社と大差ないが、年金の受取期間が5年・10年のみで15年などの長期間は不可な点に注意したい。一方で据置期間は3年を利用して短期の運用ができ、80歳で契約しても運用益が享受できるメリットがある。苦情率は他社と比較して平均か若干低いが、そもそもマニュライフが日本で抱える契約数は100万程度と少ないため油断はならない。
お得さを表す利率だが、米・豪・欧では他社よりも利率は低い。ただし、この保険の場合にはボーナスが存在しているため一律比較するのは妥当ではないだろう。パンフレットの数字を使うと、据置期間10年で10万豪ドルが13万豪ドルになっている。これは利回りにして3%(年金支払いを含めれば2%)となり、クレディアグリコルの2.6%という利回りにも劣らない数字だ。
結論としては、見かけの利率こそ他社に劣るが、他社を上回る利回りになる可能性があるため検討の余地は十分ある。ただし、仕組みが分かりにくく、利回りが低くなる可能性や内容を把握するのが前提だ。そうでないなら他社の年金保険の方が分かりやすくていいだろう。一方、加ドルで組める外貨建て定額年金保険は他に見当たらないため、カナダドルで運用したい人は無条件で最有力候補になる。