太陽生命 ひまわり認知症治療保険/ 介護保険の保険料・返戻率・保障内容・支払い条件・特約を評価 レビュー

太陽生命 ひまわり認知症治療保険
オススメ度:
2
保険会社:
太陽生命
名称:
ひまわり認知症治療保険
保障内容:
認知症治療給付金
支払日数:
1回
支払基準:
器質性認知症
特徴:
健康に自信のない方でも認知症などを保障

太陽生命 ひまわり認知症治療保険は認知症だけの保障だが使い道は!?

※ひまわり認知症治療保険は、ひまわり認知症予防保険にバージョンアップされました。最新記事の「ひまわり認知症予防保険」をご覧下さい。
ひまわり認知症治療保険は太陽生命が募集・販売する介護保険だ。その名称から分かるように認知症にフォーカスしている保険だが、がん・脳卒中などの入院の保障も付帯している。以下、ひまわり認知症治療保険の概要を記載し他社の介護保険と比較する。

太陽生命 ひまわり認知症治療保険の仕組みと保障内容・保険料・介護年金・特約など

まず、この保険の正式名称は「無配当選択緩和型7大疾病医療一時金保険」である点を抑えておく必要がある。無配当は配当が無いことを意味し、選択緩和型とは保険加入の条件(健康状態)が緩いことを意味する。過去の既往歴は無関係で直近2年の入院と5年内のガン発症をクリアすれば保険には加入できる。

そして7大疾病は心筋梗塞・がん等で入院した時に保障が受けられ、さらに認知症を発症すれば一時金が受け取れることになる。それぞれが一体になっているため、認知症の保障だけを契約することはできない。その認知症の保障は器質性の認知症(アルツハイマー・パーキンソンなど)に発症して医師の診断が確定して、それが180日継続すれば一時金で300万円が受け取れる仕組みになっている。他社の介護保険のように要介護度によって判断されることはない。さらに認知症の原因となることもある骨折についても一時金10万円が付帯している。

次に下図では介護保険を、加入できる年齢・保険料払い込み期間・保障が介護のみか死亡を含むか?・保険金の支払い基準・介護一時金及び年金の金額等で比較した。また、参考までに苦情率(苦情数÷契約数※生命保険協会公表)を算出し、顧客満足度と自分が苦情を言う可能性を考慮した。保険料は男性で40・50・60歳の月額と返戻率で比較し、返戻率は80歳で介護状態となり85歳で死亡した場合(介護が必要になる年齢は?を参照)とした。

名称 明治安田
介護ささえ
メットライフ
ロング
アフラック
Vタイプ
太陽生命
ひまわり
ソニー
介護
AIG富士
愛する
コープ
介護
住友生命
ふるL
東京海上
長生き
年齢 40~80歳 18~70歳 18~60歳 20~85歳 20~85歳 40~70歳 40~69歳 15~75歳 15~55歳
保険料
払込期間
終身 60~70歳 終身 10年
終身
55~85歳
終身
終身 1年更新
(79歳)
60~65歳 60・65歳
保障 介護
死亡
介護
死亡
介護 認知症
7大疾病
介護 介護 介護 介護
死亡
死亡
介護
支払基準 要介護3 ADL障害
認知症
認知症
寝たきり
認知症 要介護2 要介護4 要介護2 要介護3? 要介護2
介護
一時金
300万※ - 60万 300万 120万 300~1000万 500~700万 195~296万 200~2000万
介護
年金
60万 50~700万 60万 - 60万 - - - -
年金支払
日数
一生涯 一生涯 10年 1回 一生涯 1回 1回 1回 1回
特約 軽度特約
払込免除
健康祝い金 4プラン - - - - 年金支払 年金支払
健康祝金
苦情率 0.24% 0.44% 0.41% 0.05% 0.29% 0.21% - 0.36% 0.15%
40歳保険料
返戻率
\3,780
165.3%
\9,580
87.0%
\4,248
323.7%
\3,708
168.5%
\3,960
221.0%
\3,000
347.2%
\150※
316.3%
\10,000
123.6%
\10,548
197.5%
50歳保険料
返戻率
\5,178
160.9%
\15,965
86.9%
\6,282
291.8%
\4,897
170.4%
\5,880
198.4%
\4,400
315.7%
\480※
321.4%
\20,000
116.9%
\22,308
186.8%
60歳保険料
返戻率
\7,512
166.4%
\27,415
76.0%
\9,964
275.4%
\6,862
181.8%
- \6,950
299.8%
\1,800※
339.9%
\30,000
108.4%
-
介護保険の比較表(明治安田 介護のささえ・メットライフ生命ロング・アフラックVタイプ・太陽生命・ソニー生命 介護保険・AIG富士 愛する・コープ共済 介護・住友生命ふるL・東京海上 長生き)

上図で左から4番目の太陽生命 認知症治療保険だが、まず契約できる上限の年齢が85歳と他社よりも高い点が特徴的だ。85歳からの契約になると保険料は月額2万円超となるが、それでも10年内に認知症になるなら保険としての意味はある。ただ、受け取れる保険金の額が削減される期間が契約から1年間あるため、その期間内に認知症が発症すると価値が半減する。やはり遅くとも70歳までには契約した方がいいだろう。

保険料は一時金の額が他社と異なるため、金額だけで横並びに比較はできない。しかし、返戻率を見ると他社と比べて中の下程度の位置にあるため、お得度は決して高いとは言い難い。受け取れる保険金も一時金のみで、分割で一生涯というわけでもないため、その点でも心もとないといえる。

結論としては、老後は認知症だけが気がかりというなら検討の余地はあるが、寝たきりなどの他の介護状態はカバーできないため介護保険としてはイマイチだ。さらに認知症だけ(正確には7大疾病も含むが)をカバーするわりには、他社よりも保険料が得ではない点もマイナスポイントだ。ただ、85歳まで契約できる点を活かした手はある。例えば、親の介護が気になり始める40~50代の子供が保険料を負担して、70・80代の両親に保険をかける(被保険者)にして契約する、といった使い方はある。もちろん、それでも認知症だけが気がかりという点は変わらないのだが。。。