太陽生命 ひまわり認知症予防保険/ 保障・保険料・返戻率・評判を比較して評価

太陽生命 ひまわり認知症予防保険
おすすめ度:
1
保険会社:
太陽生命
名称:
ひまわり認知症予防保険
契約年齢:
20~85歳
保障:
認知症・予防・死亡
保険料:
月5,720円 ※60歳契約
返戻率:
94.7% ※60歳契約

ひまわり認知症予防保険は得するようで損もする保険!?

太陽生命は2016年3月に業界で先駆けて認知症を保障の対象とした「ひまわり認知症治療保険」の販売を開始した。そして2018年10月には、保障内容をリニューアルした「ひまわり認知症予防保険」の販売を開始した。以下で、ひまわり認知症予防保険の保障とメリット・デメリットを公式HP等を元に解説し、他社の認知症保険と保険料・評判等でも比較する。

まず、この保険は認知症診断保険金と予防給付金が主契約となり、認知症治療保険金と7大疾病医療一時金等は特約となる。リニューアル前は必ず7大疾病一時金保険(特約)とセットにする必要があったが、今は特約となったため7大疾病の保障はカットすることが可能だ。そのため純粋に認知症だけに備える保険として利用できるというメリットが出来た。その一方で、予防給付金が付いたことで保険料が割高(他社との比較は後述)となるデメリットも生まれてしまった。

太陽生命 ひまわり認知症予防保険の仕組み・保険料・保険金支払事由など(出典:太陽生命の公式ホームページより抜粋)

予防給付金は契約から1年後に初めて受け取れ、それ以降は2年おきに認知症が発症するまで受け取れる。給付金額は認知症診断保険金の額によるが、診断保険金が100万円なら予防給付金は3万円となる。予防給付金は認知症の予防に役立てるためという名目だが、使い方は自由なため外食にでも旅行にでも使える。もしも認知症が発症しないまま死亡すると、死亡保険金が受け取れる。死亡保険金は契約時の年齢により変動し、40歳なら予防給付金の40倍、50歳なら30倍、60歳なら20倍と減っていく。例えば、50歳で契約して予防給付金が3万円なら死亡保険金は90万円となる。

その一方で認知症が発症すると、予防給付金・死亡保険金の保障は消滅し、認知症診断保険金が受け取れる。死亡保険金も消滅するため、認知症が発症後に死亡しても死亡保険金は受け取れない点に注意したい。認知症診断保険金は医師から認知症と診断されたら受け取れる。アフラックなどのように診断されてから90日以上は状態が継続する必要はなく、診断されれば受け取れるというメリットがある。ただし、契約から1年以内は削減期間となり、認知症と診断されても受け取れる保険金額が半額になるというデメリットもある。

認知症の保障は認知症治療保険金(選択緩和型認知症治療保険)で上乗せできる。こちらは認知症と診断されてから認知症の状態が180日継続すると受け取れる。診断保険金は当面の治療費などに充てて、治療保険金は施設入所の頭金にするといった使い方が想定される。その他の特約には、7大疾病+骨折で入院・手術になると一時金が受け取れる7大疾病医療一時金保険がある。また、病気は限定せず入院すると一時金が受け取れる入院一時金保険、入院に加えて手術でも一時金が受け取れる医療保険特約もある。全ての特約を付帯させると、保険料は3倍近くにまで膨らむため最低限に絞る必要がある。

次に下図で各社の認知症保険を、契約年齢・加入条件(認知症に発症後も加入が可能か?)・保険期間・保険金額・保険金の支払事由・保障・特典・特記事項で比較した。保険料は50~70歳で終身払いで契約した場合で比較し、返戻率は80歳で認知症が発症したと想定して計算した。80歳での発症は国立長寿医療研究センターの年齢層別の認知症有病率で、80歳前半になると有病率が20%近くに到達することを根拠としている。また、保険の評判が良いか悪いかは生命保険協会のデータで苦情率(苦情数÷契約数)を算出して比較し、販売件数も参考にしながら判断した。

名称 第一生命
認知症
アフラック
介護EVER
朝日生命
あんしん介護
認知症
太陽生命
認知症予防
SOMPO
ひまわり
認知症
プラス少短
認知症
ささえ
りぼん少短
認知症
東京海上
あんしん
契約年齢 40~85歳 50~85歳 40~75歳 20~85歳 20~70歳 40~90歳 制限なし 40歳~
加入条件 発症前 発症前 発症前 発症前 発症前 発症前 発症後も可 発症後に可
保険期間 終身・定期 終身 終身・定期 10年・終身 終身 1年更新 1年更新 終身1年更新
保険金額 200~1000万 30~500万 30~1000万 10~100万 10~500万 20~80万 500~1000万 15万~1億
保険金
支払事由
認知症診断
かつ
要介護1以上
認知症で介護
または
要介護2以上
認知症診断
かつ
要介護1以上
認知症診断
または
認知症継続
軽度認知症
または
認知症診断
認知症診断 損害賠償
損害防止
緊急措置
損害賠償
行方不明
ケガ
保障 認知症のみ 認知症・介護
入院・手術
認知症・死亡 予防・認知症
死亡
認知症・骨折 認知症 損害賠償 損害賠償
傷害
特典 代わりに訪問
診断書代行
電話相談 診断書代行
緊急通報
血液検査
歩行
業者紹介
認知チェック
情報提供 なし ステッカー
捜索
特記事項 削減2年 単体不可 死亡給付 削減1年 180日待機 保険料上昇 補償の重複 補償の重複
苦情率 0.04% 0.08% 0.04% 0.01% 0.03% - - -
保険料
返戻率
50歳
\2,606
255.8%
\3,805
146.0%
\3,405
407.9%
\5,361
75.1%
\3,050
91.1%
- \1,650
~841.8%
\1,300
~21,367%
保険料
返戻率
60歳
\3,238
257.4%
\6,016
138.5%
\2,340
356.1%
\5,720
94.7%
\4,140
100.6%
\650~
323.4%
\1,650
~1262.6%
\1,300
~32,051%
保険料
返戻率
70歳
\5,158
323.1%
\10,704
155.7%
\4,488
371.4%
\7,588
126.3%
\6,650
125.3%
\1,041~
472.3%
\1,650
~2525.3%
\1,300
~64,102%
認知症保険の契約年齢・加入条件・保険期間・保険金額・保険金支払事由・保障・特典・特記事項・苦情率・返戻率・保険料の比較表(第一生命・アフラック・朝日生命・太陽生命・SOMPOひまわり生命・プラス少短・りぼん少額短期・東京海上日動の各社の公式ホームページの数値を元に当社が独自作成)

上図で左から3番目の太陽生命 ひまわり認知症予防保険だが、契約できる年齢は20歳からのため他社と異なり若いうちから契約できる。ただ、保険金額は診断保険金だと100万円までのため、治療保険金と組み合わせる等をしないと保険金を上乗せできない。保険金の支払事由は認知症と診断されるか180日の状態継続となる。第一生命朝日生命では認知症診断と共に、役所による要介護状態の認定が必要となる。そのため、とりあえず医師からの診断だけで保険金が受け取れるのは大きなメリットといえる。また、予防給付金の使い道として認知症の前段階である軽度認知障害の発症リスクを調べる血液検査、認知症予防になるウォーキングツアーなどが特典として盛り込まれている。

苦情率は他社より低いため、各種手続き等の応対への評判は良さそうだ。さらに前バージョンの認知症治療保険と認知症予防保険と合わせて、2019年6月時点で販売件数は50万件を超えている。販売開始から3年で50万件のため、この保険の人気が高いのは間違いなさそうだ。ただ、保険料は予防給付金がある分だけ他社より高めだ。返戻率は認知症診断保険金が100万円で60歳契約で、79歳まで予防給付金を受け取り80歳で認知症と診断されたとすると、予防給付金30万円と認知症診断保険金が100万円で計130万円を受け取るため、
1,300,000÷(5,016×12×20) =0.947×100=94.7%
と計算できる。この数字は他社と比較して明らかに低く、50歳契約だと一段と返戻率は悪化する。また、返戻率は80歳で認知症が発症すると100%を切り損するため、認知症を可能な限り遅らせることが必要となる。具体的には60歳契約なら86歳まで認知症の発症を遅らせられれば、返戻率は100%を超えてくる。

以上のことから総合評価としては、何ともいえない微妙な保険といえるだろう。認知症保険金を受け取るなら平均寿命以上は生存して認知症が発症する必要がある。認知症にならず死亡保険金を受け取るなら92歳までは生存して予防給付金を受け取り続ける必要がある。どちらにせよハードルは高く、多くの人が損をする可能性(保険料分を貯金する方が得になる可能性)が高い。この保険の考え方・姿勢は評価できても、契約するかどうかは改めて考えた方が賢明だろう。