au損保あ・う・て ケガの保険「日常の事故」/ 登山・山岳保険の保険料・補償内容・保険金を評価 レビュー
- オススメ度:
- 保険会社:
- au損害保険
- 名称:
- ケガの保険「日常の事故(スタンダード傷害保険)」
- 補償範囲:
- 登山・ハイキング
- 救援費用:
- 100万
- 遭難捜索:
- -
- 特徴:
- 日常生活、スポーツやレジャー中のケガやアクシデントに
au損保 ケガの保険(日常の事故)は登山に備える保険としてはイマイチ!?
au損保 ケガの保険(日常の事故)は、2013年10月から販売が開始された比較的新しい保険だ。従来までau損保が提供していた「スポーツ・レジャー」の保険金額を増額し、示談交渉サービスを付帯させている。以下、同社の山岳保険の概要を記載し、他社の山岳保険(登山・ハイキングのみ含む)と補償内容・保険料等で比較する。
まず利用する条件はドコモとは異なり、ユーザーである必要はない。もちろんauユーザーなら携帯料金の支払いと合算で引き落とされるため、クレジットカードの登録などの手間が省けるメリットがあるが、クレジットカードさえ登録すれば他キャリアのユーザーでも保険契約は可能だ。また、正確には山岳保険ではなく、レジャー・スポーツを補償する保険であり、登山・ハイキング以外でもスキーやゴルフ中の遭難やケガでも補償の対象となる点は覚えておきたい。
とはいえ補償は一般的な軽い登山・ハイキングだけで登山用具を用いる登山登坂は補償外となる。その上で死亡保険・入院日額・個人賠償・携行品損害は付帯するが、通院日額は付帯していない。また、山岳保険の最大のポイントである遭難等の諸費用を補償する救援者費用も付帯している。保険料は各保険金の上限の設定でブロンズ・シルバー・ゴールドに分かれるが、救援者費用は変動しない。そのため登山の最大のネックは遭難時の救援者費用であると考えれば、最も安いブロンズプランで十分といえる。ケガは貯金か他の保険(積立傷害保険)などでカバーすればいいだろう。
下図では各社の山岳保険(レジャー保険)を補償範囲が本格的な山岳か登山(+ハイキング)かを確認し、さらに死亡保険金・入院日額・通院日額・個人賠償責任・携行品損害の上限額を比較した。さらに山岳保険で最も重視すべき救援者費用・遭難捜索費用の有無と保険金上限も併せて記述した。保険料面では、基本的には各社の最もスタンダードなプランとし、必ず救援者費用か遭難捜索費用が付帯したプランを採用した。そのうえで保険料を日額・月額・年額に分けて比較した。
名称 | モンベル | 日本山岳 JRO |
日本費用 レスキュー |
ウィン 山岳 |
ウィン ハイキング |
Yahoo! 山大好き |
ドコモ レジャー |
au ケガ保険 |
ソフトバンク かんたん |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
補償範囲 | 山岳 | 山岳 | 山岳 | 山岳 | 登山 | 登山 | 登山 | 登山 | 登山 |
死亡 保険金 |
100万 | - | - | 150万 | 250万 | 200万 | 841万 | 100万 | 360万 |
入院日額 通院日額 |
- - |
- - |
- - |
2,000円 - |
2,000円 1,000円 |
2,000円 1,000円 |
12,000円 - |
2,000円 - |
5,000円 2,000円 |
個人賠償 | 1億 | - | - | - | 1億※ | - | 3,000万 | 1,000万 | 2,000万 |
携行品 | - | - | - | - | 10万~※ | 10万 | 15万 | - | - |
救援者 | 500万 | 5万 | 下に含む | - | 500万 | 300万 | 200万 | 100万 | 100万 |
遭難捜索 | 100万 | 330万 | 300万 | 50万 | - | - | 上に含む | 上に含む | 上に含む |
その他 | 遭難追加 (30万) |
遺体搬送 謝礼費 |
- | - | - | - | - | 示談 | - |
保険料 (日額) |
- | - | - | - | - | - | 590円 | - | 300円 (450円) |
保険料 (月額) |
682円※ | 166円※ | 416円※ | 690円※ | 450円※ | 810円 (440円) |
- | 370円 | - |
保険料 (年額) |
8,190円 | 2,000円 (3,000円) |
5,000円 | 8,300円 | 5,410円 | - | - | 4,050円 | - |
上図で右から2番目のau損保 ケガの保険だが、前述した「ブロンズプラン」で他社と比較している。死亡保険金は他社より低めで、入院日額も他社と同等かそれ以下となっている。個人賠償は基本付帯になっている点で評価はできるが上限額は少額で、携行品損害は付帯しない。ただし、前述したようにシルバープランに格上げすれば各々の上限額は上昇っせられる。遭難時の救援者費用は100万絵と低めで、実際の遭難事故を考えるとギリギリ足りるか不足するかの境目というところで不安が残る。
保険料は月額で370円と比較的安いのだが、これは年払いを月額換算にしているだけで、基本は1年契約であるため注意したい。単発の登山ではなく年数回の登山を予定していなければ、保険料は1日単位で契約できるドコモ・ソフトバンクより割高になってしまう。
結論としては、補償内容はスポーツ・レジャーに備える保険としては決して悪くないが、登山に備える保険としてはイマイチだ。年に数回の登山をするなら、前述の通り他社の方が保険料からオススメでき、補償内容でも肝心の救援者費用で物足りない数字なのが理由に挙げられる。こと登山に関しては、他社の保険を選択した方が賢明といえそうだ。