損保ジャパン 積立傷害保険 ゆとりーど/ 積立傷害保険の保険料・保険金額・補償内容を評価 レビュー

損保ジャパン 積立傷害保険 ゆとりーど
オススメ度:
3
保険会社:
損保ジャパン
名称:
積立傷害保険「ゆとりーど」
保険期間:
5年間
補償:
死亡・後遺障害・入院通院・手術他
返戻率:
91.9% ※100万円払い込み時
特徴:
積立型の傷害保険で、将来に備えた積み立てに最適です。

損保ジャパン 積立傷害保険 ゆとりーどは1000日まで入院日額が受け取れる!

損保ジャパンの積立傷害保険には、補償を重視した「ゆとりーど」と貯蓄性を重視した「スーパーX」が用意されている。その他に年金払い積立傷害保険もあり、商品ラインナップは他社より多い。以下、同社の積立傷害保険「ゆとりーど」の概要を記載し他社比較する。

損保ジャパン 積立傷害保険 ゆとりーどの保険料・返戻金・保険金及び補償内容

まず選択できるプランの多さに驚かされる。選択できるのは基本補償のみのベーシックプラン、交通傷害に限定した交傷プラン、女性のために顔面傷害には倍額の補償をする女性プラン、ゴルフのアルバトロス補償を追加しているゴルファープラン、子供のために育英費用や熱中症費用の補償が追加された子供プランがある。さらに特約を自在に組み合わせられるフリープランも存在する。特約の数も多いため自在性もあるが、契約者としては迷うポイントでもある。付帯すれば海外旅行保険を節約できる(クレジットカードと併せるのも良い)携行品損害補償と、傷害保険では補償外となる地震・火災によるケガを補償する天災危険補償、同じく傷害保険では補償外となる食中毒補償を主に検討すると万全を期せるだろう。

基本補償は、他社の積立傷害保険と同様に偶発的な事故(交通事故に限らない)によりケガ・死亡した場合に保険金が受け取れる。ケガで入院通院した場合にも、入院通院日額が入院日数に応じて受け取れる。ただし、入院日数は180日が限度としている保険会社が多い中で、この保険の場合には1,000日という圧倒的な長さを誇る(他社比較と価値は後述)

受け取れる保険金は、30万円プランの場合には死亡時150万円、入院は日額1,500円、通院だと750円で、入院通院の保険金額は雀の涙程度しかない。さらに一時払いの保険料総額が323,650円に対して満期返戻金は30万円で、返戻率は92%となる。何とも微妙な数字と言わざるを得ない。

次に下図では各社の積立傷害保険を、保険期間、死亡/後遺障害の保険金額・入院と通院時の保険金日額と支払い限度日数・手術の保険金額、個人賠償責任が基本補償or特約かと保険金額を比較した。基本的には一時払い100万円コースとしているが、東京海上のみ30万円プランのみ公となっているため30万円とした。

さらに、積立傷害保険は返戻率(保険料総額に対して満期返戻金が幾ら支払われるか)が100%になることは基本的にない。しかし、可能な限りお得に保険を利用する観点から返戻率も比較した。

名称 東京海上
ファイン
損保ジャパン
ゆとりーど
損保ジャパン
スーパーX
三井住友海上
GKケガ
積立
三井住友海上
GKケガ
スーパー
あいおい
タフ
日新
ジョイエ
保険期間 5年 5年 3~6年 5年 6年 5年 3年
死亡保険金 300~1,000万 1,000万 568万 500万 259万 1,000万 626万
後遺障害 300~1,000万 1,000万 568万 500万 259万 1,000万 626万
入院保険金
限度日数
(総額)
1,500円
180日
(27万)
5,000円
1,000日
(500万)
- 5,000円
180日
(90万)
2,500円
180日
(45万)
10,000円
180日
(180万)
3,500円
180日
(63万)
手術保険金 \15,000 \50,000 - \50,000 \25,000 \100,000 \35,000
通院保険金
限度日数
(総額)
750円
180日
(13万)
2,500円
90日
(22.5万)
- 2,500円
180日
(45万)
- 3,000円
180日
(54万)
1,500円
180日
(27万)
個人賠償 3~1,000万
※特約
1億円 - 1億円
※特約
- 1億円
※特約
5,000万
返戻率 92.6% 91.9% 99.1% 90.9% 100.5% 89.4% 55.5%
積立傷害保険の比較表(東京海上 ファイン・損保ジャパン ゆとりーど・スーパーX・三井住友海上GKケガ積立・GKケガスーパー・あいおい タフ・日新ジョイエ)

上図で左から2番目の損保ジャパン「ゆとりーど」だが、他社と各保険金額で比較すると優秀と分かる。特に前述した入院時の保険金は、日額5,000円が1,000日まで入院して受け取れ総額500万円となる。入院日額自体は三井住友海上と同等で、あいおい損保の10,000円を下回るが、それらが180日を限度としている点からすれば、長期入院となった場合は明らかに「ゆとりーど」が有利だ。ただし、本当に1,000日という日数に価値があるかは大いに疑問だ。2013年に調査された「平均在院日数」は31日であり、さらに同調査に長期入院者などを加味した新たな平均在院日数でも一般病床で112日でしかない。療養病床なら平均日数が450日まで跳ね上がるが、それでも果たして1,000日という日数は過大すぎるきらいがある。逆に通院日数は他社の半分の日数に制限されており、この分を入院に回したとも考えられる。

一方、返戻率(戻り率)は91.9%と微妙な数字だ。基本的に積立傷害保険で返戻率が100%を超えることは稀のため、補償が拡大されている点を考えれば悪くはない。しかし、通院保険金こそ付帯しなくなるが、三井住友海上で100%を超えている点を考えれば、決して高い数字とはいえない。

結論としては、補償を重視するなら悪くはない保険といえる。通院保険金は例外と考えれば、各保険金額や制限日数から考えれば補償は他社より拡充されているのは事実だ。前述したように、そこまでの補償が必要かは疑問ではあるが、万万が一を考えれば必要となる可能性はゼロではない。また、入院保険金を削って冒頭で述べたフリープランで補償を自分好みにカスタイマイズできる点も評価できる。しかし、そこまでの補償は不要で、通院で済むようなケガなら保険金は不要という考えなら、三井住友海上のスーパーセーブなら保険料(実質の持ち出し)も抑えて補償が受けられる。さらに、長期入院よりも短期入院になる可能性が高い点を鑑みれば「あいおい タフ・ケガの保険」の方が、入院日額・通院日額が大きくオススメできる。