JTB旅カード(VISA/MasterCard)/ 旅行代理店での割引・ポイントによるお得度の比較
- オススメ度:
- 名称:
- JTB旅カード(VISA/MasterCard)
- 旅行会社:
- JTB(ジェイティービー)
- 年会費:
- 1,680円
- ポイント率:
- 1.0%
- 特典:
- JTBグループ各販売店でポイントアップ等
- 入会ボーナス:
- もれなく1,600ポイント(1,600円)をプレゼント
JTB旅カード(VISA/MasterCard)はJTBだけでなく6%の提携店が重要!
JTB旅カード(VISA/MasterCard)は、旅行代理店のJTBが発行するカードで、JTBグループで決済すればポイントが貯まる他、VISA/マスターの加盟店でもポイントが貯まる。また、カード専用のJTBデスク(Jiデスク)は世界55都市に存在しており、各種トラブルからレンタカー・ホテルの予約等の手配を代行してくれる。HIS等とは異なりJTBは旅行代金を大半の他のクレジットカードで支払えるため、純粋にポイントと特典で保有の是非を決めて問題ない。
まずポイントプログラムだが、通常の買い物では100円の決済で1ポイント(1円相当)が貯まる。還元率では1%となるが、この数字は一般的なクレジットカードの還元率が0.5%という点を考慮すれば優秀な数字には違いない。また、JTBで旅行パックを購入すれば0.5%上乗せされる。さらにJTBトラベルポイント加盟店(レストラン・美容室など)を利用すると最大6%までポイントが得られる。仮に6%の店で10万円を使えば6,000円がキャッシュバックされるのと同義といえる。
その他、海外旅行保険が自動付帯、ショッピング保険等が付帯されている。また、前述したJTBカードデスクだが、旅行先の情報提供から空港案内、実費負担だがホテル・ツアー・レンタカーの予約まで代行してくれる。パスポートやカードの紛失の際にも手続きを案内してくれるため心強い。デスクはアメリカ・ヨーロッパ・アジアオセアニア圏以外にも、ブラジルのサンパウロ、ペルーのリマといった南米にまで存在している。
次に、下図で旅行会社が発行するクレジットカードを、年会費・ポイント還元率・特定の優待店(主に発行する旅行代理店)での特別還元率・電子マネー対応等を比較した。さらに、年間50万円を利用して年会費を差し引いた額、それに10万円の旅行を追加した場合、さらに年間20万円を旅行だけに費やした場合においてポイントで得をする金額をシミュレーションして比較した。
上図で左から4番目の"JTB旅カード"を他社比較すると、年会費は無料ではないが安価な部類には入る。ただし、他の旅行代理店が発行する年会費が安価なノーマルカード、HISや近畿日本ツーリストのカードは年間のカード利用額で年会費が無料になる特典がある。それを考えると、年会費の費用面では物足りない。
ただし、前述した通りベースのポイント還元率は高い。特別還元率(このカードの場合にはトラベルポイント加盟店での買い物)も6%と高いが、肝心のJTBを使って旅行を申し込んだ際に還元されるポイントは、HISの数字よりも低い1.5%となる。旅行代金は海外であれば1回あたり10~20万を費やす場合も多い。このポイント差は20万円の場合には2,000円の差になる。そもそもの旅行代金もHISの方が安価なケースが多いが、カードを利用した場合もHISの方がお得ということになる。
結論としては、何とも微妙なカードといえそうだが、旅行は必ずJTBを利用するようなら、1.5%のポイント還元(実質はキャッシュバック)で確かにお得ではある。しかし、JTBはHISと異なり大半のカードで決済が可能で、他の高ポイント還元のカードを利用できる。それこそ旅行好きならマイル系のカードを使用した方が、旅行費用の中で大きな比率を占める航空券を無料にできるためお得感も大きい。また、年会費の無料条件が備わっていないため、年1回の旅行用に保持するとしても、上述の図の通りお得になる額は小額に留まる。
少し視点を変えて、旅行積み立てプラン(旅行費としてカードから定定額を引き落とされる)を併せて、カード支払いを全て集約してポイントを貯め、JTBで特に高額な海外旅行を目指すといった使い道なら一考の価値はあるかもしれないが、ポイントの有効期限が翌年12月末日までのため、長期で貯めこむにも難しい。やはり6%の還元率を駆使できれば良いカード、できなければ微妙なカードとなる。