クラブツーリズムカード/ 旅行代理店での割引・ポイントによるお得度の比較
- オススメ度:
- 名称:
- クラブツーリズムカード
- 旅行会社:
- クラブツーリズム(クラツー・Club Tourism International Inc)
- 年会費:
- 1,312円
- ポイント率:
- 0.5%
- 特典:
- ポイントをクラツーポイントに交換可能等
- 入会ボーナス:
- 1,000円分のギフトカードをプレゼント
クラブツーリズムカードはベネフィットを利用したい人以外には厳しい!
クラブツーリズムカードは、旅行代理店のクラブツーリズム(クラツー)が発行するカードだ。クラツーと近畿日本ツーリストは近鉄グループから分社・独立した企業だが、2013年1月に経営統合した。近畿日本ツーリストもクレジットカードを3枚発行しており、このクラブツーリズムカードと、いずれは統一される日も来るかもしれない。また、カード単体での特典が少ないこともあり、追加の年会費を支払うことでベネフィットが提供するサービスを付帯したバージョンもある。
まずポイントプログラムだが、1,000円の利用で5ポイント(5円相当)が貯まり、ポイント還元率では0.5%となる。正確にはポイントはクラツーのポイントではなくVISAワールドポイントプレゼントとして貯まり、それをクラツーポイントに交換することになる。そして、1番注意したいデメリットがこのカードを利用してクラツーでの旅費を決済してもポイントが上乗せされない点だ。他の旅行代理店系のカードは漏れなくポイントが上乗せされる。これは大きなマイナス点だ。
ポイント以外では、成田・関空の空港ラウンジを利用できる他、近ツリカードと同様に空港内レストランで10%割引が受けられる。また、前述した通り、追加年会費で5,250円を支払えばベネフィットが利用できる。ベネフィットは大企業も採用する福利厚生のサービス代行企業で、国内外の各種施設の優待割引・各種チケット・各種スクールと、一般的なカードに付帯するサービスよりも遥かに充実している。ベネフィットは一個人では入会できないため、有料であれ利用できるのはメリットではある。
次に、下図で旅行会社が発行するクレジットカードを、年会費・ポイント還元率・特定の優待店(主に発行する旅行代理店)での特別還元率・電子マネー対応等を比較した。さらに、年間50万円を利用して年会費を差し引いた額、それに10万円の旅行を追加した場合、さらに年間20万円を旅行だけに費やした場合においてポイントで得をする金額をシミュレーションして比較した。
上図で一番右の"クラブツーリズムカード"を他社比較すると、年会費は1,312円と無料ではないが、カードの年間利用額が30万円以上なら無料になる。HISの年間10万円、近畿日本ツーリストの年間5万円よりも明らかにハードルは高い。しかし、年間30万円ではなく年1回でも海外でクラツーカードを使用すれば、年間30万円を決済しなくとも年会費は無料になる。年会費無料を狙うならコチラを満たしたい。
一方で、ポイント還元率では0.5%と他カードと横並びでメリットはなく、また、前述した通りクラツーでカードを利用しようともポイントアップが存在しない。ポイント面ではお粗末な結果となった。さらに、他カードが利用付帯や、死亡傷害保険だけでも付帯しているのに対して、クラツーカードは旅行保険が付帯されていない。他社カードとの比較ではイマイチと言わざるをえない。
結論としては、ベネフィットが利用したい人以外にはオススメできそうにない。ポイント還元率、ベネフィット無しの付帯するサービスでは、このカードをわざわざ保有するメリットが薄過ぎる。クラブツーリズムは旅行代金を大抵のクレジットカードで決済できる以上、ポイントアップがされないクラブツーリズムカードを保有する意義は、更に薄いと言わざるを得ない。そのうえ、年1回でも海外で利用しなければ年会費が発生するため、完全に放置しておくわけにもいかない。やはりオススメできない1枚と言える。