第一フロンティア生命 プレミアステップ・グローバル/ 変額年金保険の騰落率・契約初期費用(保険関係費用)などを評価 レビュー

第一フロンティア生命 プレミアステップ・グローバル
オススメ度:
2
保険会社:
第一フロンティア生命
名称:
プレミアステップ・グローバル(年金原資運用実績連動保証型)
据置期間:
10年
初期費用:
0%
騰落率:
0.12% ※設定来
特徴:
大切な資産だから・・・できればふやしたい。

第一フロンティア生命 プレミアステップの仕組みは評価できるがイマイチ!

プレミアステップ・グローバルは第一フロンティア生命の変額年金保険で、各県の地方銀行や第一生命などの金融窓口に取り扱いが限られている。以下、プレミアステップ・グローバルの概要を記載し、他社の変額年金保険と比較する。

第一フロンティア生命 プレミアステップ・グローバルの仕組み及び騰落率・チャート・年金額など

この保険の特徴は、変額保険でありながら最低保証がある点で、一時払い保険料の100%相当が年金原資(死亡給付金)として保証されている。もちろん契約からの年数が短ければ解約返戻金は一時払い保険料を下回る。また、最低保証は運用実績に応じて5%ごと上昇し、上昇した分は減少しない仕組みのため運用益は確実に確保できる。変額保険でありながら、年金原資を確保し利益を追求できる点では上々の仕組みだ。

さて、この保険は日本以外の株式・国債・通貨(ドル・ユーロ以外に豪ドル・NZドルなどの高金利通貨)で運用されている。円安に加え日本以外での株高、さらに債券高がプラスに働く。しかし、設定来のパフォーマンスを見るとプラス0.02%でしかない。直近1年でプラス3.2%だが、ようやくスタートラインに戻ってきたに過ぎない。契約者に優れた仕組みに見えるが、それが活きる場面はきていないといえよう。

次に下図では各社の変額年金保険を、契約できる金融機関窓口・一時払いの最低保険料・加入できる年齢・年金を受け取る(年金支払い期間)・据え置き期間に加え、契約者が負担する手数料などの諸費用で比較した。参考までに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し、苦情を言う可能性も考慮した。最後に運用パフォーマンスを比較するために、直近1年と設定来(=スタート時)の騰落率を比較して運用益が出ている程度を比較した。

名称 第一F
ステップ
第一F
タッチ
明治安田
果実NEO
メットライフ
ゆうゆう
アクサ
新生涯
ソニー
ダブルアカ
マニュライフ
あした
三井住友
RC
三井住友
しあわせ
金融機関 地銀
メガ
地銀 地銀 ゆうちょ
郵便
三菱UFJ ソニー生命 三菱UFJ
地銀
銀行他 銀行他
保険料 200万~ 200万~ 100万~ 50万~ 200万~ 200万~ 350万~ 300万~ 500万~
年齢 ~80歳 ~80歳 ~75歳 ~75歳 50~80歳 ~73歳 ~80歳 ~80歳 60~80歳
受取期間 3・5・10年 3・5・10年 5・10・15年 終身 終身 5・10・15・20年 20年
終身
10年 終身
据置期間 10年 10年 10年 10~40年 1~40年 16~25年 10・15年 10・15年 1年~
初期費用 0% 0% 0% 4.0% 5.0% 1~5% 5.0% 0% 3.0%
関係費用 2.98% 2.78% 2.40% 1.47% 2.95% 2.48% 2.79% 3.20% 2.75%
苦情率 0.22% 0.22% 0.46% 1.01% 0.65% 1.49% 0.47% 2.31% 2.31%
騰落率
1年
3.20% - -0.43% 5.90% 3.98% 4.97% 5.33% 2.44% 7.53%
騰落率
設定来
0.12% 0.83% -0.51% 19.90% 4.97% 22.70% 12.19% 6.92% 20.89%
変額年金保険の比較表(第一フロンティア生命ステップ・タッチ・明治安田生命 果実NEO・メットライフ生命ゆうゆう・アクサ 新生涯・ソニーライフエイゴン ダブルアカウント・マニュライフあした・三井住友プライマリーRC・しあわせ)

上図で1番左の第一フロンティア生命 プレミアステップだが、契約できるのは各県の地方銀行+三菱UFJなどの銀行で、最低200万円から申し込める。契約可能な上限年齢・年金受取期間は他社と大差が無いが、据置期間は10年のみのため注意したい。そのため80歳まで契約できるが、そうすると年金を受け取るのは90歳からとなってしまう。各手数料では、契約初期費用が0%で他社のようにスタートから目減りしていない点では評価できる。また、苦情率は他社より低めなのは悪くない。

騰落率だが、前述したように設定来で0.12%のため、保険がスタートした2012年6月時に契約した人は非常に僅かな利益のみとなっている。一方、直近1年ではプラス3.2%のため、相応の利益が出ていることになる。ただし、それでも他社には4~5%の上昇を見せているものがある点を考慮すれば物足りない数字だ。

結論としては、ステップアップする最低保証の仕組みは評価できるが、その仕組みが機能するほどのパフォーマンスを上げられていないためイマイチな保険といえる。保険を運用している金融資産も、比率を流動的に変化させるとしているが債券が投資比率の約70%では、今後も他社を大きく上回るパフォーマンスを出せるとは考えにくい(そもそも2012年からのアベノミクスの円安で大したパフォーマンスを出せていない時点で?が付くが)。やはりイマイチな保険と言わざるを得ない。