クレディ・アグリコル生命 米ドル建変額年金保険/ 外貨建変額年金保険の騰落率・契約初期費用(保険関係費用)等を評価 レビュー

クレディ・アグリコル生命 米ドル建
オススメ度:
1
保険会社:
クレディ・アグリコル生命
名称:
米ドル建変額年金保険
通貨:
米ドル
据置期間:
10年
騰落率:
-0.85% ※米ドル
特徴:
目標額(円)到達を目指して、米ドル建てで運用します

クレディ・アグリコル 米ドル建変額年金保険はイマイチだが状況次第では?

クレディ・アグリコル生命 米ドル建変額年金保険は金融機関窓口限定の外貨建て変額年金保険だ。三菱UFJ銀行では「米ドルターゲットプラス」、新生銀行では「デュアルボックス(米ドル)」、静岡銀行や山形銀行などの他の地銀では「到達力V(米ドル建)」と名称が異なるが中身は同一だ。以下、概要を記載し他社と比較する。

クレディ・アグリコル生命 米ドル建変額年金保険の仕組み及び騰落率・チャート・通貨・年金額など

この保険は保険料を円から外貨に代え、さらに投資信託の運用益で年金原資の増加を図る。第一フロンティアの外貨建て投資型年金と同様に、年金原資の増加を目標設定できる。目標は一時払い保険料の110~200%まで設定でき、外貨換算ではなく一時払い保険料の円換算で目標に到達すれば円建てに移行して運用益を確保する。注意すべきは他社のように最低保証がない点で、運用した結果、一時払い保険料を下回るマイナス運用になる可能性がある。そのため、据置期間後の為替レート(この保険の場合にはドル/円)には注意だ。

運用パフォーマンスだが、2014年2月からの設定来で米ドルでマイナス0.85%とイマイチだ(他社比較は後述)運用は日米欧の株式を3等分したパターンと国債と為替とコモディティに3等分したパターンを切り替えるようだ。

次に下図では各社の外貨建て変額年金保険を、選択できる通貨・契約できる金融機関窓口・一時払いの最低保険料・加入できる年齢・年金を受け取る(年金支払い期間)・据え置き期間に加え、契約者が負担する費用負担で比較した。参考までに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し、苦情を言う可能性も考慮した。最後に運用パフォーマンスを比較するために、通貨ごとの設定来(=スタート時)からの騰落率を比較して運用益が出ている程度を比較した。

名称 第一フロンティア
プレミアジャンプ
第一フロンティア
ラップライフ
第一フロンティア
ダブルフロンティア
第一フロンティア
外貨建年金
クレディアグリコル
米ドル
クレディアグリコル
豪ドル
通貨 米ドル
豪ドル
米ドル
豪ドル
米ドル
豪ドル
米ドル
豪ドル
米ドル 豪ドル
金融機関 地銀
証券
三井住友信託 三井住友銀 野村證券 三菱UFJ
新生銀行他
三菱UFJ
新生銀行他
保険料 2万通貨
200万~
2万通貨
200万~
2万通貨
200万~
3万通貨 1万通貨 1万通貨
年齢 ~80歳 ~80歳 ~80歳 ~80歳 ~75歳 ~75歳
受取期間 3・5・10年 3・5・10年 3・5・10年 3・5・10年 5・10・15年 5・10・15年
据置期間 10年 10年 10年 10年 10年 10年
保険関係費用 1.85% 1.85% 1.85% 1.85% 2.20% 2.20%
苦情率 0.22% 0.22% 0.22% 0.22% 0.36% 0.36%
騰落率
(米ドル)
-2.39% 0.72% 1.92% 1.16% -0.85% -
騰落率
(豪ドル)
4.90% 16.43% 10.30% 7.14% - 10.64%
外貨建て変額年金保険の保障・保険料の比較表(第一フロンティア生命 プレミアジャンプ・ラップライフ・ダブルフロンティア・外貨建て年金・クレディアグリコル 米ドル・豪ドル)

上図で右から2番目のクレディ・アグリコル生命 米ドル建て変額年金保険だが、最低保険料は1万ドル(約100万円)からで他社よりも小さい。契約可能な上限年齢・据置期間も他社と大差ないが、年金受取期間は第一フロンティアと異なり15年が選択できるため、70歳から受け取り始めて平均寿命の85歳まで受け取るといった利用方法もできる。各費用負担では保険関係費用が2.20%で、変額年金保険でも2%超が多いためお得感は特に無い。

騰落率は設定来で米ドルがマイナス0.85%とイマイチだ。ただ、現在は株式相場に妙味が薄いと踏んで債券が中心の運用となっていることから、本領発揮は株式型に切り替わった後とも考えられる。

結論としては、現段階では運用パフォーマンスが他社に劣るためイマイチだ。だが、状況次第では検討の余地はある。既にディフェンシブな運用をしており、これから株式型に切り替えわれば運用パフォーマンスが他社を上回る可能性がある。そこに賭けてみるのも一興といえよう。もしも安全派なら、切り替わった後のパフォーマンスを見てから契約するのも一つの手だ。