クレディ・アグリコル生命 豪ドル建変額年金保険/ 外貨建変額年金保険の騰落率・契約初期費用(保険関係費用)等を評価 レビュー
- オススメ度:
- 保険会社:
- クレディ・アグリコル生命
- 名称:
- 豪ドル建変額年金保険
- 通貨:
- 豪ドル
- 据置期間:
- 10年
- 騰落率:
- 10.64% ※豪ドル
- 特徴:
- 目標額(円)到達を目指して、豪ドル建てで運用します
クレディ・アグリコル 豪ドル建変額年金保険は悪くはないが微妙なところ?
クレディ・アグリコル生命 豪ドル建変額年金保険は金融機関窓口限定の外貨建て変額年金保険だ。三菱UFJ銀行では「豪ドルターゲットプラス」、新生銀行では「デュアルボックス(豪ドル)」、りそな銀行などでは「達成感VA(豪ドル建)」と名称が異なるが中身は同一だ。以下、概要を記載し他社の変額年金保険と比較する。
この保険は日本円より金利が高い外貨で運用し、さらに投資信託を利用することで運用益を獲得して年金原資の増加を図る。そして、別のクレディ・アグリコルの外貨建て変額年金保険と同様に年金原資の増加を目標設定できる。目標は一時払い保険料の110~200%まで設定でき、目標に到達すれば円建てに移行して運用益を確保する。逆に到達しなければ据置期間の10年間は運用し続ける。注意すべきは他社のように最低保証がない点で、運用した結果、一時払い保険料を下回るマイナス運用になる可能性がある。
運用パフォーマンスだが、2013年7月からの設定来で豪ドルでプラス10.6%と悪くない(他社比較は後述)運用は日米欧の株式を3等分したパターンと国債と為替とコモディティに3等分したパターンを切り替えるようだ。
次に下図では各社の外貨建て変額年金保険を、選択できる通貨・契約できる金融機関窓口・一時払いの最低保険料・加入できる年齢・年金を受け取る(年金支払い期間)・据え置き期間に加え、契約者が負担する費用負担で比較した。参考までに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し、苦情を言う可能性も考慮した。最後に運用パフォーマンスを比較するために、通貨ごとの設定来(=スタート時)からの騰落率を比較して運用益が出ている程度を比較した。
名称 | 第一フロンティア プレミアジャンプ |
第一フロンティア ラップライフ |
第一フロンティア ダブルフロンティア |
第一フロンティア 外貨建年金 |
クレディアグリコル 米ドル |
クレディアグリコル 豪ドル |
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通貨 | 米ドル 豪ドル |
米ドル 豪ドル |
米ドル 豪ドル |
米ドル 豪ドル |
米ドル | 豪ドル |
金融機関 | 地銀 証券 |
三井住友信託 | 三井住友銀 | 野村證券 | 三菱UFJ 新生銀行他 |
三菱UFJ 新生銀行他 |
保険料 | 2万通貨 200万~ |
2万通貨 200万~ |
2万通貨 200万~ |
3万通貨 | 1万通貨 | 1万通貨 |
年齢 | ~80歳 | ~80歳 | ~80歳 | ~80歳 | ~75歳 | ~75歳 |
受取期間 | 3・5・10年 | 3・5・10年 | 3・5・10年 | 3・5・10年 | 5・10・15年 | 5・10・15年 |
据置期間 | 10年 | 10年 | 10年 | 10年 | 10年 | 10年 |
保険関係費用 | 1.85% | 1.85% | 1.85% | 1.85% | 2.20% | 2.20% |
苦情率 | 0.22% | 0.22% | 0.22% | 0.22% | 0.36% | 0.36% |
騰落率 (米ドル) |
-2.39% | 0.72% | 1.92% | 1.16% | -0.85% | - |
騰落率 (豪ドル) |
4.90% | 16.43% | 10.30% | 7.14% | - | 10.64% |
上図で1番右のクレディ・アグリコル生命 豪ドル建て変額年金保険だが、最低保険料は1万豪ドル(約95万円)からで他社よりも小さい。契約可能な上限年齢・据置期間も他社と大差ないが、年金受取期間は第一フロンティアと異なり15年が選択できるため、60歳から受け取り始めても75歳まで受け取れる。各費用負担では保険関係費用が2.20%で第一フロンティアよりも高いが、変額年金保険では2%超が多いため平均的な数字といえなくもない。
騰落率は設定来でプラス10.64%と悪くない。ただし、この保険は他社の2014年よりも1年早く運用スタートしており、為替レートでは他社より有利だったはずで、その意味では物足りない数字ともいえる。
結論としては、悪くはないが微妙なところだ。ただ、現状では運用益で他社に見劣りするが、運用の箇所で既述した2パターンのうち現在はディフェンシブな運用をしており、これから株式型に切り替えわれば運用パフォーマンスで他社を上回る可能性がある。その一点に賭けてみる保険といえそうだ。