MHAM株式インデックスファンド225(株式225)/ みずほ投信投資顧問
- オススメ度:
- 運用会社:
- みずほ投信投資顧問
- 商品名:
- MHAM株式インデックスファンド225(株式225)
- 地域/決算:
- 日本 / 年1回
- 対象資産:
- 株式一般(インデックス型)
- 基準価額:
- 2,444円(2013年8月22日付け)
- 手数料:
- 0%(申込手数料 ※マネックス証券) 0.55%(信託報酬)
MHAM株式インデックスファンド225は手数料無料で信託報酬も低め!
この投信は、日経平均株価と連動した運用成果を目指す投信だ。日経平均が上昇すれば基準価額も上昇し、日経平均が下落すれば基準価額は下落する特徴を持つ。また、株式が配当落ちで株価が下落すると日経平均も下落するように、この投信も分配金を出した分だけ下落する。その分配金は年1回で、過去5年では15円~25円と幅がある。
まず、現在までの基準価額の推移だが、2008年のリーマンショックによる大幅下落から揉み合いが数年続き、2012年秋からの日銀金融緩和・アベノミクスにより上昇した。この動きは、ベンチマークにしている日経平均とほぼ連動している。ただし、その乖離率は0.05~6%程度発生している。それは年数に応じて拡大する傾向にある。
また、この投信が投資(組み入れ)している株式銘柄だが、他社同様に日経平均への寄与度の高い企業の株式が並んでいる。特に1つの銘柄で日経平均を数十円動かすファーストリテイリング(ユニクロ)やソフトバンクやファナックへの投資比率が高い。ちなみに純資産は、概ね基準価額(日経平均)に連動して増減している。ただ、完全に連動しているわけではない。例えば現在の純資産が1,600億円だが、同じく1600億円に達した2007年時の基準価額には届いていない。
今後の日経平均の見通しだが、昨今はドル円相場と日経平均が連動する傾向にある。つまりは円安株高・円高株安になるということだ。この理由は捨てて念頭に置きたいのが、日本株投信といえど間接的に為替の影響を受けるということだ。為替の影響を受けないために日本株投信を購入するという考え方は誤っている。
さて、左図のエリオット波動を元にした三菱UFJモルガンの日経平均の見通しを参考にする。為替と連動して2013年度は9~10月を底に12,000円近辺の底値から反転するシナリオを描いている。これは9月に消費増税問題の決着、国外ではFOMCや量的緩和の縮小如何とイベントが目白押しなためだ。そのタイミングが底で年末にかけて上昇というのは綺麗なシナリオではある。しかし、中国のシャードーバンキングの元凶である理財産品の大規模な償還、エジプト等の中東の政情不安、欧州債務問題の再燃懸念とマイナス材料には事欠かない。そのため秋から上昇ではなく、日経平均は横ばいで揉み合いになる可能性もある。いずれにせよ投信の購入は晩秋あたりからが妥当と予想する。
次に、他社の日経平均連動型の投信(純資産ランキングで上位)と、基準価額・手数料・利益(利益=分配金-手数料-信託報酬-信託財産留保額)分配利回り等を比較した。また、ベンチマークである日経平均との3年間の乖離率も比較した。さらに基準価額の増減も加味し3年後に100万円が赤字か黒字か?を計算した。その場合、過去1年間の基準価額の増減(騰落)が今後3年間も繰り返し、分配金も現状維持と仮定した。計算上は「前年比で基準価額がマイナス5%なら、1~3年後も5%ずつ減額すると仮定し、3年分の分配金を足すと元金100万円はプラスか?」※信託財産留保額は投信の解約時の費用
商品名 | 日興 インデックス ファンド225 |
MHAM 株式インデックス ファンド225 |
日経225 ノーロード |
三菱UFJ インデックス225 |
大和 ストック インデックス |
---|---|---|---|---|---|
基準価額 | 3,635円 | 2,444円 | 8,873円 | 8,318円 | 6,045円 |
騰落率 | +52.7% | +52.5% | +52.4% | +52.1% | +51.4% |
ベンチマーク 乖離率 |
+6.4% | +6.2% | +4.6% | +6.7% | +6.2% |
手数料 | 1.0% | 0% | 0% | 0.5% | 1.0% |
信託報酬 | 0.52% | 0.55% | 0.80% | 0.62% | 0.52% |
分配利回り | 0.3% | 0.1% | -0.8% | 0% | -0.4% |
100万で3年運用 ※基準価額 増減考慮 |
3,557,398円? | 3,545,989円? | 3,517,756円? | 3,512,734円? | 3,446,574円? |
最終予想 利回り |
52.6%? | 52.4%? | 52.0%? | 52.0%? | 51.4%? |
上図で「MHAM株式インデックスファンド225」を比較したが、さすがに同じ日経平均をベンチマークにして連動しているだけあって大差はない。1年前からの基準価額の上昇率も50%前後で、ベンチマークの日経平均との3年での乖離率も約6%、分配金を出すタイプの投信でもないため分配利回りも総じて低い。ただ、同じく手数料を無料にしている日経225ノーロードよりは信託報酬が安いため、トータルではMHAMの方がお得といえる。ノーロード(手数料無料)という名称に騙されないようにしたいところだ。また、上図で最も注意して欲しいのが、あくまで上図の数字は2012~2013夏までのパフォーマンスが今後3年間続いたと仮定した場合という点だ。2014年以降も同様のパフォーマンスが継続するのは不可能に近い。堅調な推移を見せても実質の予想利回りは10~20%、今からの購入ならマイナスに転じる可能性もあると考えるべきだ。
結論としては、市場環境の見通しからは2013年晩秋(10月末~11月)まで待って、状況を把握してから購入した方が良いだろう。その際には、このMHAMの225投信でも良いが、細かく見ると日興の225投信の方がお得なため、そちらを選択するのも手だ。ただ、大差があるわけではないため、自分が利用している銀行・証券会社で販売している225投信を購入しても問題はない。また、証券会社を利用できるならETFや2倍の動きをするブルベア型投信も併せて検討したいところだ。