au せいかつ保険/ 収入保障保険の保険料・返戻率・保証期間・保障を評価 レビュー
- オススメ度:
- 保険会社:
- au(ライフネット)
- 名称:
- au せいかつ保険
- 契約年齢:
- 20~55歳
- 保険期間:
- 55~60歳
- 返戻率:
- 4,576% ※30歳契約
- 特徴:
- 働く人のもしもを備える
au せいかつ保険はauは代理店でしかないが保険料が若干安くなる!?
※この保険のベースとなっているライフネット生命の就業不能保険「働く人への保険」はリニューアルされました。
「au せいかつ保険」はライフネットの就業不能保険で、auは代理店として仲介しているに過ぎない。auは仲介しているだけといっても、ライフネットで契約せずauから契約することでメリットもある。以下、この保険の概要を記載し他社の収入保障保険と比較する。
まず、auから契約することで得られるメリットとしてはセット割引が適用される点が挙げられる。保険1契約につき毎月200円の割引が、最大60ヶ月は継続される。保険料は合計12,000円の割引になる計算だ。もちろんauが慈善事業で割引しているわけではなく、auは代理店のため手数料収入が発生しており、その一部を契約者に還元しているに過ぎない。
次にこの保険の保障だが、基本的にはライフネットの「働く人への保険2」と保障内容は同一だ。ネックとなるのは、就業不能となれば給付金が受け取れるが、就業不能期間(入院日数+自宅療養した日数)が60日を越えるのが条件という点だ。平均の入院日数で60日を超えるのは脳血管系の病気と認知症と統合失調症等があるが、この保険は精神疾患は対象としていない。
入院だけではなく在宅療養を加えれば、容易に60日を越えられると思うかもしれない。だが、自宅療養しているといっても、軽作業・座業(事務)が可能とみなされれば自宅療養とはならない。他社の就業不能保険のように、がん診断が確定すれば給付金が受け取れるといったレベルのハードルではない点に注意が必要だ。
次に下図では各社の収入保障保険を、加入できる年齢・保険期間・月額の給付金・支払い保証期間に加え、付加できる特約・割引制度などで比較した。参考までに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し顧客満足度を図る参考指標とした。さらに給付金額を月額15万円で契約した場合の保険料を30・40・50歳の男性で比較し、各々15年後・10年後・8年後に死亡・就業不能の場合の返戻率(保険料が何%で戻るか)も併せて比較した。
名称 | 東京海上 NEO |
ネオDE しゅうほ |
アフラック 給与サポート |
ライフネット 働く人 |
チューリッヒ くらす |
メットライフ レスト |
朝日生命 サポート |
au せいかつ |
チューリッヒ 収入保障 |
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加入年齢 | 20~50歳 | 20~60歳 | 18~55歳 | 20~50歳 | 20~60歳 | 20~55歳 | 20~55歳 | 20~55歳 | 20~70歳 |
保険期間 | 60歳? | 55~70歳 | 60/65歳 | 55~70歳 | 55~70歳 | 60/65歳 | 55~60歳 | 55~70歳 | 55~90歳 |
給付金額 (月額) |
10~15万 | 5~20万 | 5~20万 | 10~50万 | 20~100万 | 10~20万 | 10万~ | 10~50万 | 5~33万 |
支払い 保証期間 |
2・5年 | 2・5年 | 半年? | - | 2~10年 | 5年 | 5年 | - | 1~10年 |
特約 割引 |
五大疾病 非喫煙 |
健康体 | 長期無事故 | 高度障害 | ストレス | 無事故 災害 非喫煙 |
メンタル 満了 要介護 |
au割引 高度障害 |
ストレス 三大疾病 優良体割引 |
苦情率 | 0.33% | 0.44% | 0.82% | 0.46% | 0.42% | 0.77% | 0.24% | 0.46% | 0.42% |
保険料 返戻率 30歳 |
\5,090 2,967% |
\7,189 2,195% |
\4,515 3,333% |
\3,485 4,029% |
\2,215 900% |
\3,930 3,816% |
\4,655 3,223% |
\3,285 4,576% |
\6,570 305% |
保険料 返戻率 40歳 |
\6,465 2,337% |
\8,400 1,800% |
\5,340 2,812% |
\4,337 3,461% |
\3,415 878% |
\4,485 3,344% |
\5,243 2,860% |
\4,137 3,673% |
\7,845 382% |
保険料 返戻率 50歳 |
\7,570 500% |
\9,195 409% |
\6,765 553% |
\5,453 692% |
\5,785 654% |
\4,545 825% |
\5,796 646% |
\5,253 720% |
\8,415 450% |
上図で右から2番目のau生活ほけんは、加入できる年齢は他社と大差ないが、保険期間・給付金額は幅広く設定してある。そのため55歳で早期退職を検討している人や定年後の70歳まで働きたい人、さらには月額40~50万円はないと生活が成り立たない人まで、自分の都合の良いように調整ができる。もちろん、それによって保険料は変動するため家計へ過度な負担が強いられないように注意が必要だ。一方で支払い保証期間は無く、保険期間満了の直前に就業不能となっても保険期間までしか給付金は受け取れない。
保険料はauの割引を考慮すれば最安値で、条件の異なる数社と比較するために返戻率で考えても優秀な数字を出している。ただ、前述したように給付金が発生するためには相応のハードルがあり、それを加味すれば保険料の安さも納得といえなくもない。
結論としては、ライフネットでも述べたように一応は利用価値のある保険とはいえる。特に若くして就業不能となった近親者・親類縁者がいる人、職業がら一定の危険がある人は検討する余地がある。その一方で、宣伝などのイメージで軽い骨折などの入院でも給付金が受け取れる、と考えている人にはオススメできない。あくまで60日以上の入院と自宅療養が必要な保険であり、保障の中身を細かく把握しておかないと痛い目を見ることになるためだ。これならシンプルに死亡か三大疾病で給付金が受け取れる就業不能保険や、年齢に関わらず罹患する可能性があるストレス・メンタル疾患をカバーする保険を検討するのが賢明だろう。