投信・預金/資産運用 解説・用語集
TTS/TTBとは?違いと差はどこにある!?
TTSとは、銀行が顧客に外貨を売る際(顧客が銀行から外貨を購入する際)に適用される為替レートを意味し、TTSは英名の「Telegraphic Transfer Selling」の頭文字を取っている。一方で、TTBは銀行が顧客の持つ外貨を買い取る際(顧客が銀行に外貨を売却する際)の為替レートを意味し、TTBは英名の「Telegraphic Transfer Buying」の頭文字を取っている。SellとBuyは銀行側の視点のため注意したい。この売買の相場を対顧客向電信相場といる。
また、各銀行はTTSとTTBに一定の差(スプレッド)が設けられている。銀行では、米ドルの場合は1ドルで上下に1円ずつで往復2円の幅がある銀行が多く、銀行にとっては収益の源泉となる。ただ、スプレッドは各銀行によってまちまちで、FX業者などはスプレッドゼロを謳う業者も出てきている。
個人投資家としては、外貨預金・外貨建てMMF等をする前には覚えておきたい用語の1つだ。また、外貨預金を検討している人は、手数料などから外貨預金ではなくFX(外国為替証拠金取引)も1つの手段として検討したい。FXは本来は、レバレッジを効かせて証拠金以上の取引を行うことで、大きな利益・損失が出る。例えば1,000万円で2億円分の建て玉を持つといった具合だ。そのレバレッジを低めにして十分な証拠金を維持すれば、外貨預金代わりにできなくもない。また、FX会社の選定においては、基本は手数料無料だがスプレッドに各社で差がある他、取り扱っている通貨ペアの数、注文時の為替レートと注文が約定するレートで差ができるスリッページの発生具合でも各社で差がある。注意したいのは、一部のFX業者が意図的にスリッページを発生させて利益を稼いでいたことが問題になるなど、まだ歴史の浅い業界のため、FX業者によってサービスの質に差がある。そのため、FX業者の選択には相当に注意を払ったほうが賢明だ。