投信・預金/資産運用 解説・用語集

MRFは証券会社が損失補填する数少ない商品!?

MRF(マネーリザーブファンド)とは、MMFを改良した公社債型投信で、MMFより利回りは低いが換金性を重視した公社債型投信を意味する。公社債型投信である以上は、国内外の公社債・債券等の短期金融商品に投資し運用されており、普通預金よりも高い利回りを得られる。

昨今、MRFは証券会社版の普通預金とも言われ、証券総合口座の中核を成している。元本保証こそされないが、限りなく元本割れする可能性は低く、投資における売買代金や分配金を受け入れる投信(口座)として個人投資家に普及し利用されている。

1円単位での入金ができ、もちろん手数料も無く、MMFのような据え置き期間内での解約時の解約手数料も存在しない。少しずつだが証券総合口座での公共料金の支払い・年金入金・給与振込にも認められてきている。さらに利便性を向上すべく、証券会社のATMだけでなく銀行のATMとも接続されてきており、MRFの解約後に現金を即引き出せるようになっている。

ただし、前述したように金利は普通預金よりは高い程度に留まる。証券会社によって差異はあれど、0.04~0.08%で、銀行の普通預金の0.02%よりは高いが、MMFの0.05~0.08%よりは低い傾向にあり、5年ものの300万円以上の定期預金と同程度となっている。

個人投資家としては、MRFの方が換金時の利便性は高いため、普通預金で眠っている資金、日常的に入出金する口座としての利用価値は大きい。元本保証されていないため抵抗はあるかもしれないが、証券会社を中心にMRFを元本保証にすべく国・政府に働きかけている流れもあり(MRFは例外的に証券会社の損失補填を認める)、安全度・安定度は更に向上する可能性が高い。全財産をMRFに入れるのはリスクの観点からオススメはできないが、普通預金に近い感覚で利用したい投信といえる。