ノムラ日米REITファンド(日米リト)/ 野村アセットマネジメント

ノムラ日米REITファンド(日米リト)/野村アセットマネジメント
オススメ度:
1
運用会社:
野村アセットマネジメント
商品名:
ノムラ日米REITファンド 毎月分配型(日米リト)
地域/決算:
北米・日本 / 年12回(毎月分配)
対象資産:
不動産投信
基準価額:
4,425円(2012年6月11日付け)
手数料:
3.0%(申込手数料 ※野村証券) 1.89%(信託報酬)

ノムラ日米REITファンド)は今からの購入はオススメできないか!

この投信は、米国及び日本のオフィスビル・商業施設・住宅などの不動産を運用しているリートへ投資し、それらが賃料収入や売却益で上げた収益から分配金を出している。投資対象地域は日本と米国だが、投資比率は米国が70%で日本が30%のため、米国リートの1つとして他社と比較した。実際の運用は、ハイトマン・リアル・エステイトというアメリカの運用会社が行っている。

過去1年を振り返ると、分配金は毎月分配型で30円から45円を出していた。2009年から2012年まで変わらず毎月45円を出していたが、2012年5月より30円に減額された。

ノムラ日米REITファンド 毎月分配型(日米リト)の基準価額及び純資産の推移チャート

基準価額は2010年頃から5,000円前後で推移しており、他社が大きく下落している中では安定している。累積投資額(分配込みの基準価額)も横バイでなく、2011年後半の欧州債務危機で下落したが着実に増加している。ただ、分配金が減額しており今後は微妙か。

一方で、純資産は他社とは異なり微減している。同じ野村の米国リート(りそなリート)が先んじて減少している点から、このままズルズルと減少していきそうだ。さらなる今後の分配金の減額も遠くないか。。。

ノムラ日米REITファンド 毎月分配型(日米リト)の上位構成銘柄及びセクター別構成

さて、この投信の上位組み入れ銘柄だが、サイモンがトップで次いでエクイティと、他社と似た構成になっている。ただ、トーブマンなどの他社には、あまり組み入れられていない銘柄も散見される。また、前述したようにJリート(日本のリート)も全体の30%分だけ組み入れられている。

上位にある「Taubman Centers(トーブマン・センターズ)」は、アメリカの海岸線の都市を中心にショッピングモールを展開している。海岸線とはNY州やニュージャージー州のような東海岸から、南部のマイアミ州、西海岸のカリフォルニア州のロサンゼルスなどが挙げられる。株価は5年で1.5倍に膨らんでおり好調といえそうだ。

アメリカの不動産(住宅)価格などの参考指標

米国市場だが、住宅ローン残高は減少し、クレジットカードなどの信用残高は増加しており着実に全体的に回復には入っている。これは一見すると矛盾した動きだが、日本人は家計が苦しい際にカードを使用する人も多いのが現状だが、アメリカ国民は、自分の家計収支云々は関係なく買い物をカード払いにする傾向がある。そのため、カード支払いが増加しているのは、買い物に積極的になっていると考えられ、プラス材料ということだ。

住宅は、価格下落や過剰在庫に歯止めがかかり始めている。ただし、ローン延滞の数は今でも多く、各種金融機関の貸し渋りは続いている。アメリカではリーマンショック以降に自己資本強化(バーゼル3)が策定されており、無茶な貸し出しなどが抑制されている影響もある。完全回復までは少しの時間がかかりそうだ。

次に、他社の米国リート型の投資信託(純資産ランキングで上位)と、基準価額、手数料、信託報酬、利益額、分配利回り等を比較した。「分配金-手数料-信託報酬-信託財産留保額 = 利益額」
最後に、基準価額の増減も加味して3年後に100万円が赤字か黒字か?を計算した。その場合、過去1年間の基準価額の増減が今後3年間も繰り返し、分配金も現状維持と仮定した。

計算上での考え方は「前年比で基準価額がマイナス5%とすると、1年後・2年後・3年後も5%ずつ減額した場合、3年分の分配金を足すと元金の100万円を超えているか否か?」
※増減率は1年前の基準価額から現在まで何%下落したか?を表す。一般的な騰落率とは異なる数値。

製品名 フィデリティ
USリート
新光
US-REITオープン
愛称:ゼウス
ダイワ
米国リート・ファンド
ダイワ
US-REIT B
ノムラ
日米REITファンド
基準価額 5,155円 4,274円 5,832円 4,953円 4,425円
増減率 -11.9% -18.6% -16.9% -16.2% -9.8%
手数料 1.7% 2.1% 3.1% 2.1% 3.0%
信託報酬 1.47% 1.60% 1.59% 1.59% 1.57%
信託財産
留保額
0.3% 0.1% 0.3% 0% 0.3%
分配利回り 21.8% 23.7% 25.2% 25.1% 6.6%
3年分の
利益額
654,251円 710,072円 754,769円 751,815円 196,968円
100万で
3年運用
※基準価額増減考慮
1,317,105円 1,227,306円 1,293,902円 1,318,848円 897,733円
最終予想
利回り
9.62% 7.07% 8.97% 9.66% -3.5%
米国リート型の投信の比較表(フィデリティUSリート・新光US-REIT 愛称ゼウス・ダイワ米国リートファンド・ダイワUS-REIT B・ノムラ日米REITファンド)

上図の通り「ノムラ日米REITファンド」は、基準価額は抜群に安定しているが、分配金(分配利回り)は低いため赤字の資産運用になる可能性がある。前述の通り、純資産の増加も見込めないため、今後の分配金の増額も見込めないため、かなり状況は厳しい。ただし、累積投資額(分配込みの基準価額)の騰落率では、1年でプラス3%と健闘はしている。しかし、縮小傾向は間違いない。ちなみに基準価額は、1年前の2011年6月は4,906円であった。ほぼ半年前の2012年2月では2,870円だった。

最後に結論だが、今からの購入はあまりオススメできない。基準価額こそ安定しているが、何より純資産が増加する気配が見えないのが痛い。各社の交付目論見書にも記載されているが、基本的に毎月分配型の投資信託は、運用の利益に加えて純資産を削って分配金を出している。この投信のように、ここまで純資産が先細りしていると、ここからの分配金の減額も目に見えており、長期の運用をすると利回りが悪化する可能性が非常に高いためだ。やはり、ダイワやフィデリティあたりを検討するのが良いだろう。これらは純資産も潤沢に残っているため、当面の分配金も安心でき、騰落率もプラスに転じている。