ダイワ 米国リート・ファンド(米国リート)/ 大和証券投資信託委託

ダイワ 米国リート・ファンド(米国リート)
オススメ度:
3
運用会社:
大和証券投資信託委託
商品名:
ダイワ 米国リート・ファンド(米国リート)
地域/決算:
北米 / 年12回(毎月)
対象資産:
不動産投信
基準価額:
5,832円(2012年6月11日付け)
手数料:
3.15%(申込手数料 ※大和証券) 1.59%(信託報酬)

ダイワ 米国リート・ファンドは分配金の利回りだけ考えればトップだが?

この投信は、米国のオフィスビル・商業施設・住宅などの様々な形態の不動産を運用しているリートへ投資し、それらが賃料収入や売却益で上げた収益から分配金を出している。累積投資額(分配込み基準価額)は、米国の不動産市場の景況を表すFTSE リート指数と連動しており、基本的には市場全体が好況になればパフォーマンスは上昇する。実際の運用は、コーヘン&スティアーズ・キャピタルマネジメントというアメリカのリート専門の運用会社が行っている。

過去1年を振り返ると、分配金は毎月分配(年12回)で毎月130円を出している。さらに遡ると、2010年の7月までは40円、同年8月から120円になり、2011年5月より130円になり現在まで変化はない。

ダイワ 米国リート・ファンド(米国リート)の基準価額及び純資産の推移チャート

まず基準価額だが、2010年初めから下落基調にあるが、昨年は若干増加に動いた。純資産は2011年から現在まで増加中だ。メガバンクの投信販売ランキングでも、この投信の名前が出てくる。2012年に入って基準価額が上昇・下落したのは、基準価額を落ち着かせるためとも考えられそうだ。

累積投資額(分配込みの基準価額)は基準価額との差が広がり続けているが、その割には基準価額が異様に落ち込んでいない。純資産が増加している今は、悪くはない状況か。。。

ダイワ米国リートの上位構成銘柄及び用途別構成比率

この投信の上位の組み入れ銘柄だが、他社と銘柄は大きくは異ならない。ただ比率は、商業施設が若干高めで、逆に住宅は低めに設定されている点が上げられる。

上位の「SIMON PROPERTY GROUP INC」は、アバクロやラルフローレン等が混在するショッピングモールやアウトレットモールを、シカゴ・ロス・ラスベガスなどに展開している。「EQUITY RESIDENTIAL」は、集合住宅というよりは高級賃貸がウリで、西海岸・東海岸で展開している。都市部の地価が上昇すればプラスに働きそうだ。

世界のリート指数との比較及び米国リートのパフォーマンス指標

米国リートは低調が続いている、ないしは底打ち感が出てきたとの報道やアナリスト発言が多い。グラフを見ると、2011年の欧州債務問題で一旦下落はしたが、現在は反発してリーマンショック前まで戻しつつある。低迷しているのは新築住宅のみと考えてもよさそうだ。

実際、この投信に組み入れられているサイモンは賃料収入・入居率は増加し、エクイティの集合住宅も賃料・入居率が回復していることから、リート全体は今後も回復に期待できそうだ。

次に、他社の米国リート型の投資信託(純資産ランキングで上位)と、基準価額、手数料、信託報酬、利益額、分配利回り等を比較した。「分配金-手数料-信託報酬-信託財産留保額 = 利益額」
最後に、基準価額の増減も加味して3年後に100万円が赤字か黒字か?を計算した。その場合、過去1年間の基準価額の増減が今後3年間も繰り返し、分配金も現状維持と仮定した。

計算上での考え方は「前年比で基準価額がマイナス5%とすると、1年後・2年後・3年後も5%ずつ減額した場合、3年分の分配金を足すと元金の100万円を超えているか否か?」
※増減率は1年前の基準価額から現在まで何%下落したか?を表す。一般的な騰落率とは異なる数値。

製品名 フィデリティ
USリート
新光
US-REITオープン
愛称:ゼウス
ダイワ
米国リート・ファンド
ダイワ
US-REIT B
GS
US リート
トリプルエンジン
基準価額 5,155円 4,274円 5,832円 4,953円 3,664円
増減率 -11.9% -18.6% -16.9% -16.2% -15.6%
手数料 1.7% 2.1% 3.1% 2.1% 1.5%
信託報酬 1.47% 1.60% 1.59% 1.59% 1.50%
信託財産
留保額
0.3% 0.1% 0.3% 0% 0%
分配利回り 21.8% 23.7% 25.2% 25.1% 18.2%
3年分の
利益額
654,251円 710,072円 754,769円 751,815円 544,520円
100万で
3年運用
※基準価額増減考慮
1,317,105円 1,227,306円 1,293,902円 1,318,848円 1,131,243円
最終予想
利回り
9.62% 7.07% 8.97% 9.66% 4.20%
米国リート型の投信の比較表(フィデリティUSリート・新光US-REIT 愛称ゼウス・ダイワ米国リートファンド・ダイワUS-REIT B・GS USリート トリプルエンジン)

上図の通り、ダイワ 米国リート・ファンドは基準価額の下落幅は高めだが、分配利回りはトップのため、最終予想利回りではトップ3に入る良い数字だ。一方で、手数料や信託報酬は他社よりも高額で、その分だけ利益が目減りするのが痛いところだ。2012年2月に計算した際には、基準価額が1年で21%も減少していたのだが、それが改善傾向にあるということは、以前よりも運用が上手くいき始めたとも考えられそうだ。

分配金再投資額の騰落率では、1年でプラス2%程度で、新光のゼウス・GSのUSリートよりも高い。この点からも他社よりも好調に伸びていると言える。ただし、フィデリティが5%の騰落率のため、フィデリティよりは一歩劣る印象だ。

最後に結論だが、分配利回りこそトップだが、実際には基準価額を他社よりも削っていることから、あまり楽観視できる投信では無さそうだ。今からの購入であれば、同社のダイワ US-REIT B(為替ヘッジなし)の方が、基準価額の動きでも最終予想でも評価できるため、この投信の代わりに検討したいところだ。もしくはフィデリティであれば基準価額が安定しており最終予想利回りも優秀だ。

ただし、投信も、決して数字が悪いわけではなく、運用すれば黒字になりそうではある。不安があるのは資産を削り過ぎている感がある点だけだ。今後、分配金が減額するようなことがあれば、状況は一変する可能性がある。証券会社・銀行の縛りが無いのであれば、やはりダイワUS-REIT Bを選びたいところではある。また、現在保有中の人は、アメリカ経済・不動産市場が回復途中のため、回復し切るまでは保有して分配金を享受して良いが、一応、基準価額の急落と分配金の減額には注意したいところだ。