ダイワ・US-REIT(USリートB)/ 大和証券投資信託委託

ダイワ・US-REIT(USリートB)
オススメ度:
4
運用会社:
大和証券投資信託委託
商品名:
ダイワ・US-REIT(USリートB)
地域/決算:
北米 / 年12回(毎月)
対象資産:
不動産投信
基準価額:
4,953円(2012年6月11日付け)
手数料:
2.1%(申込手数料 ※大和証券) 1.59%(信託報酬)

ダイワ・US-REIT(USリートB)は人気があるのは数字の裏づけがあるから?

この投信は、米国のオフィスビル・商業施設・住宅などの様々な形態の不動産を運用しているリートへ投資し、それらが賃料収入や売却益で上げた収益から分配金を出している。累積投資額(分配込み基準価額)は、米国の不動産市場の景況を表すFTSE リート指数と連動しており、基本的には市場全体が好況になればパフォーマンスは上昇する。実際の運用は、コーヘン&スティアーズ・キャピタルマネジメントというアメリカのリート専門の運用会社が行っている。

過去1年では、分配金は毎月分配型で毎月100円~110円を出している。さらに過去に遡ると、2010年6月までは40円だったが、2010年8月から100円になった。2011年5月から110円に増額してからは、2012年6月までは110円をキープしている。

大和US-REIT・基準価額と純資産の推移チャート

まず基準価額だが、他社よりも少し早い2009年後半から徐々に下落している。累積投資額(分配込みの基準価額)は、2011年後半の欧州債務問題で一旦下落したが、翌年からは増加している。ベンチマークであるFTSEのリート指数(米国全体のリート景況を表す)に連動しているため、市場が回復基調にある今は良好そうだ。

純資産は、2011年から急増し2012年中盤以降も増加している。メガバンクの人気ランキングでも上位にあり、資産が増加する限りは分配金も安心だ。

ダイワ US-REIT Bの上位構成銘柄及び業種比率

この投信の上位組み入れ銘柄だが、米国リート市場全体を表すリート指数に連動しているため、特別に特徴的な構成ではない。同じダイワの米国リートなどと似通っている構成・比率だ。

比率がトップのサイモンはフィデリティUSリートを参照。その他の「PUBLIC STORAGE」は、1972年創業の個人用倉庫の企業で、日本でいうレンタルスペース(レンタル車庫)を生業にしている。利用者数は1万人以上で、アメリカ全土にスペースを抱えている。「BOSTON PROPERTIES INC」は、オフィス向けの不動産が中心で、ニューヨーク・ワシントン・サンフランシスコなどの都市部が中心だ。

アメリカの不動産(住宅)価格などの参考指標

米国市場だが、住宅ローン残高は減少し、クレジットカードなどの信用残高は増加しており着実に全体的に回復には入っている。これは一見すると矛盾した動きだが、日本人は家計が苦しい際にカードを使用する人も多いのが現状だが、アメリカ国民は、自分の家計収支云々は関係なく買い物をカード払いにする傾向がある。そのため、カード支払いが増加しているのは、買い物に積極的になっていると考えられ、プラス材料ということだ。

住宅は、価格下落や過剰在庫に歯止めがかかり始めている。ただ、ローン延滞の数は今でも多く、各種金融機関の貸し渋りは続いている。アメリカではリーマンショック以降に自己資本強化(バーゼル3)が策定されており、無茶な貸し出しなどが抑制されている影響もある。完全回復までは今だ少しの時間がかかりそうだ。

次に、他社の米国リート型の投資信託(純資産ランキングで上位)と、基準価額、手数料、信託報酬、利益額、分配利回り等を比較した。「分配金-手数料-信託報酬-信託財産留保額 = 利益額」
最後に、基準価額の増減も加味して3年後に100万円が赤字か黒字か?を計算した。その場合、過去1年間の基準価額の増減が今後3年間も繰り返し、分配金も現状維持と仮定した。

計算上での考え方は「前年比で基準価額がマイナス5%とすると、1年後・2年後・3年後も5%ずつ減額した場合、3年分の分配金を足すと元金の100万円を超えているか否か?」
※増減率は1年前の基準価額から現在まで何%下落したか?を表す。一般的な騰落率とは異なる数値。

製品名 フィデリティ
USリート
新光
US-REITオープン
愛称:ゼウス
ダイワ
米国リート・ファンド
ダイワ
US-REIT B
GS
US リート
トリプルエンジン
基準価額 5,155円 4,274円 5,832円 4,953円 3,664円
増減率 -11.9% -18.6% -16.9% -16.2% -15.6%
手数料 1.7% 2.1% 3.1% 2.1% 1.5%
信託報酬 1.47% 1.60% 1.59% 1.59% 1.50%
信託財産
留保額
0.3% 0.1% 0.3% 0% 0%
分配利回り 21.8% 23.7% 25.2% 25.1% 18.2%
3年分の
利益額
654,251円 710,072円 754,769円 751,815円 544,520円
100万で
3年運用
※基準価額増減考慮
1,317,105円 1,227,306円 1,293,902円 1,318,848円 1,131,243円
最終予想
利回り
9.62% 7.07% 8.97% 9.66% 4.20%
米国リート型の投信の比較表(フィデリティUSリート・新光US-REIT 愛称ゼウス・ダイワ米国リートファンド・ダイワUS-REIT B・GS USリート トリプルエンジン)

上図の通り、「ダイワ US-REIT B」は、基準価額の増減のマイナス幅は他社よりも大きいが、分配利回りが高く、基準価額の下げ幅を縮小して、最終予想利回りではトップの数字だ。この点が投資家の人気を集めたか、もしくは上図には無いが、累積投資額(分配込みの基準価額)の騰落率が、1年でプラス2~3%、3年でプラス40%という数字かもしれない。この数字も他社比較しても同等か上位の数字になる。この辺りの数字に魅力を感じたのかもしれない。また、同社のダイワ米国リートとは、ほとんど同じパフォーマンスになっており、手数料分だけの若干の差がある程度だ。

ただし、、フィデリティと比較すると、フィデリティの方が基準価額のマイナス幅が小さく、最終予想利回りでは、ほとんど差がない結果になっている。フィデリティの方が、運用での利益が出てはいると考えられる。

最後に結論だが、基本的には米国リートの中ではオススメできる部類には入る。現在、メガバンクの人気ランキングに現れていることもあり、さらに純資産の増加から、基準価額の増加も見込まれる。さらに、米国不動産市場の回復という追い風もある。一点、気になるのは基準価額の下落で、フィデリティ以外と比較すれば、ほぼ同等の下落ではある。しかし、基準価額の騰落に一喜一憂してしまう人は、フィデリティの方がオススメだ。また、前述したように、資産を過剰に削らずに運用で利益を出して分配金を出しているのは、数字上ではフィデリティのため、運用の安定・健全度で考えればフィデリティの方をオススメしたい。

また、現在保有中の人は、純資産が増加傾向、経済情勢が回復基調にある今は、さらに保有を続けて問題は無いだろう。純資産の増加がストップ、アメリカ経済の先行きが怪しくなった場合には、解約するか要検討だ。累積投資額がどこまで伸びるかは、なかなか難しいが、チャートだけ見ればリーマン前の14,000円までは到達してもおかしくない動きだ。そこまでは待ちたいところだ。