ゴールドマン・サックス 米国REITファンド Bコース(毎月分配型) 愛称:コロンブスの卵/ ゴールドマンサックス・アセットマネジメント

ゴールドマン・サックス 米国REITファンド Bコース(毎月分配型)愛称:コロンブスの卵/ゴールドマンサックス・アセットマネジメント
オススメ度:
2
運用会社:
ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント
商品名:
米国REITファンド Bコース (毎月分配型) 愛称:コロンブスの卵
地域/決算:
北米 / 年12回(毎月分配)
対象資産:
不動産投信
基準価額:
3,664円(2012年6月11日付け)
手数料:
1.5%(申込手数料 ※楽天証券) 1.50%(信託報酬)

ゴールドマン・サックス 米国REITファンド Bは悪くはないのだが?

この投信は、米国のオフィスビル・商業施設・住宅などの様々な形態の不動産を取得管理・運用しているリートへ投資し、それらが賃料収入や売却益で収益を上げ、還元された利益を分配金として出す商品だ。例えば住宅は、賃貸物件の空室率が低く賃料や売却価格が高騰すれば、利益も上乗せされる。その一方で、上記の反対の状況や、市場が低迷すれば、基準価額の下落・分配金減額等が起こりうる。

過去1年の分配金は毎月30~60円を出している。60円に増額したのは2011年7月からで、そこから2012年6月まで60円をキープしている。

ゴールドマン・サックス 米国REITファンド Bコース  (毎月分配型)の基準価額(基準価格)及び純資産の推移チャート

まず基準価額だが、他社とは異なり2010年からズルズルと下落はしていないが、その分、2011年から2012年にかけて上昇もしていない。一方で、累積投資額(分配込みの基準価額)は上昇している。ただし、その騰落率は1年でマイナス2%と、プラスに転じている他社よりもパフォーマンスは悪い。

純資産は、なぜか2012年に入ってから再び増加している。その分だけ基準価額か累積投資が伸びても良いはずだが伸びてはいない。基準価額のチャートだけ見ると、決して好調とは言えず何とも微妙な動きといえる。

ゴールドマン・サックス 米国REITファンド Bコース  (毎月分配型)  愛称:コロンブスの卵の上位構成銘柄及びセクター別構成

さて、この投信の上位組み入れ銘柄は左図。他社とは、かなり異なる構成で、大半が他社には無い銘柄だ。サイモンやエクイティといった銘柄が見受けられない。業種でも、住宅(集合住宅など)に対する投資比率は他社よりも、かなり低めに設定されている。

上位の「ナショナル・リテール・プロパティーズ」は、小売業でもニューヨーク等があるアメリカ東部、ロサンゼルス等があるアメリカ西部を中心に投資している。現在の株価は、急激に下落した2009年の19ドルを超えて27ドルまで上昇している。特に株主に対してはの姿勢は見事な企業で、22年連続で年間配当を増額させており、利益は確実に伸ばしていると考えられそうだ。

世界のリート指数との比較及び米国リートのパフォーマンス指標

さて、米国リートは低調が続いている、ないしは底打ち感が出てきたとの報道やアナリスト発言が多い。グラフを見ると、ポイント2011年の欧州債務問題で一旦下落はしたが、現在は反発してリーマンショック前まで戻しつつある。低迷しているのは新築住宅のみと考えてもよさそうだ。

実際、この投信に組み入れられているサイモンは賃料収入・入居率は増加し、エクイティの集合住宅も賃料・入居率が回復していることから、リート全体は今後も回復に期待できそうだ。

次に、他社の米国リート型の投資信託(純資産ランキングで上位)と、基準価額、手数料、信託報酬、利益額、分配利回り等を比較した。「分配金-手数料-信託報酬-信託財産留保額 = 利益額」
最後に、基準価額の増減も加味して3年後に100万円が赤字か黒字か?を計算した。その場合、過去1年間の基準価額の増減が今後3年間も繰り返し、分配金も現状維持と仮定した。

計算上での考え方は「前年比で基準価額がマイナス5%とすると、1年後・2年後・3年後も5%ずつ減額した場合、3年分の分配金を足すと元金の100万円を超えているか否か?」
※増減率は1年前の基準価額から現在まで何%下落したか?を表す。一般的な騰落率とは異なる数値。

製品名 フィデリティ
USリート
新光
US-REITオープン
愛称:ゼウス
ダイワ
米国リート・ファンド
ダイワ
US-REIT B
GS
US リート
トリプルエンジン
基準価額 5,155円 4,274円 5,832円 4,953円 3,664円
増減率 -11.9% -18.6% -16.9% -16.2% -15.6%
手数料 1.7% 2.1% 3.1% 2.1% 1.5%
信託報酬 1.47% 1.60% 1.59% 1.59% 1.50%
信託財産
留保額
0.3% 0.1% 0.3% 0% 0%
分配利回り 21.8% 23.7% 25.2% 25.1% 18.2%
3年分の
利益額
654,251円 710,072円 754,769円 751,815円 544,520円
100万で
3年運用
※基準価額増減考慮
1,317,105円 1,227,306円 1,293,902円 1,318,848円 1,131,243円
最終予想
利回り
9.62% 7.07% 8.97% 9.66% 4.20%
米国リート型の投信の比較表(フィデリティUSリート・新光US-REIT 愛称ゼウス・ダイワ米国リートファンド・ダイワUS-REIT B・GS USリート トリプルエンジン)

上図の通り「ゴールドマン・サックス 米国REITファンド B」は、基準価額のマイナス幅は他社よりも若干小さく手数料・信託報酬も安いが、分配利回りが他社よりも低い。そのため最終予想の運用利回りでは、5つの投信の中ではワーストになっている。3年後にはかろうじてプラスを保持できるか?というところだ。前述したように、上図には無いが分配金再投資額の騰落率では、1年でマイナス2%で、他社が総じてプラスに転じていることを考えれば、回復に出遅れていることは間違いないだろう。ちなみにダイワの2つの米国リートはプラス2%、フィデリティはプラス5%になっている。

最後に結論だが、基準価額のマイナス幅や手数料・信託報酬と評価できるポイントはあるが、明らかに他社の方が数字は良好なため、他社の米国リートをオススメしたい。

ただし、この投信も2012年は緩やかな米国経済の回復の波に乗って、躍進する可能性は高い。他社とは異なる銘柄構成をとっているため、他社を出し抜いて大幅にパフォーマンスが上昇する可能性も否定はできない。現在は回復が他社の米国リートよりも出遅れているが、裏を返せば、今からの購入であれば、お得な基準価額で購入できるとも読める。もちろん、相応のリスクとゴールドマンサックスに裏切られる可能性もあるが、他社の米国リートが行き過ぎた過熱感を感じれば、この投信に手を出す手はある。アセットアロケーションの中で非常に軽めの比重で購入するなら、おもしろさはあるかもしれない。