ブラックロック・インド株ファンド/ ブラックロック・ジャパン

ブラックロック・ジャパン/ブラックロック・インド株ファンド
オススメ度:
2
運用会社:
ブラックロック・ジャパン
商品名:
ブラックロック・インド株ファンド
地域/決算:
インド / 年1回
対象資産:
株式
基準価額:
7,945円(2013年6月24日付け)
手数料:
3.0%(申込手数料 ※大和証券) 2.0%(信託報酬)

ブラックロック・インド株ファンドは流石に世界のブラックロックといえど!

この投信は、ブラックロックが選定するインド企業の株式に投資し、その配当・売買益で運用している。為替ヘッジをしていないため、インド株式の株価変動だけでなく、為替要因にも大きく左右される。特に過度の円高が進行した場合などは基準価額を大きく押し下げる要因となる。ちなみに、ブラックロックは聞き慣れないかもしれないが、3兆ドル(約225兆円)という一国の国家予算にも匹敵する運用資産を持っており、世界最大手の資産運用会社だ。また、過去の分配金履歴を振り返ると、2011・2012年は0円であった。2009~2010年は700円であった点から、現在は厳しい状況にあることが伺い知れる。

ブラックロック・インド株ファンドの基準価額及び純資産の推移チャート

まず基準価額だが、他のインド株式型投信と同様の動きをしている。近々では、2012年冬から日銀の金融緩和で世界中の通貨に対して円安が進行したこともあり、この投信は為替の影響も大きいため上昇してきた。ただ、直近では日本以外では徐々に金融緩和が縮小傾向にあり、新興国通貨が売られている傾向にある。予断は許さない状況にある。

純資産は、基準価額とは連動しておらず他社とは異なる動きだ。縮小に歯止めがかからず、現在の200億円からも更に減少する可能性が高い。もはや、新規マネーの流入などによる分配金は元より、運用にも支障を来たす可能性も出てくる。

ブラックロック・インド株ファンドの業種比率及び上位構成銘柄

次に、この投信が投資している株式だが、業種別では他社のインド株式型の投信とは異なり、エネルギーがトップで、次に他社同様に銀行が同程度で高比率だ。他社と異なり、自動車・自動車部品への投資比率が高い点ではオリジナリティがあるといえそうだ。

個別の株式銘柄では「リライアンス・インダストリーズ(Reliance Industries)」が投資比率ではトップだ。同社は石油ガス関連企業で、グループ全体での売上は660億ドル(約6兆円)を誇るインドでも有数の企業だ。ただ、その株価は2010-2011年時の1,000ルピーから2012年に下落し、2013年現在は750ルピー前後に低迷している。そのビジネスモデルからしても成長性には疑問符がつく。2番手には同じく石油・天然ガスを手がけるエネルギー企業である「Bharat Petroleum」、インドで最大規模の財閥であるタタグループの基幹事業である自動車を手がける「TATA MOTORS」が名を連ねている。

今後のインド経済の見通しだが、現在はGDP成長率が鈍化、自動車販売数が止まり気味なことから個人消費も弱く、通貨ルピーの大幅安により貿易赤字拡大と、輸入品の価格上昇による止まりかかったインフレが再燃する可能性が出てきた。もはや良いところを探す方が難しい状況にある。とはいえ、超長期で考えれば、人口の増加、高い識字力とIT知識、依存度の高い農業からの転換(ないしは農業のIT化・大規模化)という対極的な見地からは成長が見込める要素もある。ただ、事実として投資マネーが逃げ始め、次に向かう場所は東南アジア・中米あたりかと彷徨っている。それを考慮すれば超長期で見ないとインド経済は厳しい。

次に、インド株式に投資する投信(純資産ランキングで上位)と、基準価額・手数料・利益(利益=分配金-手数料-信託報酬-信託財産留保額)分配利回り等を比較した。また、分配金のうち実際にファンドの収益が何%かも投信の健全性として比較した。さらに基準価額の増減も加味して3年後に100万円が赤字か黒字か?を計算した。その場合、過去1年間の基準価額の増減が今後3年間も繰り返し、分配金も現状維持と仮定した。計算上は「前年比で基準価額がマイナス5%なら、1~3年後も5%ずつ減額すると仮定し、3年分の分配金を足すと元金100万円はプラスか?」※増減率は基準価額が1年前から何%下落したか?を表す。一般的な騰落率とは異なる数値。信託財産留保額は投信を解約時に発生する約0.5%の費用

商品名 HSBC
インドオープン
イーストスプリング
インド株式
アムンディ
りそなインド
野村
インド株投資
ブラックロック
インド株
基準価額 12,569円 9,754円 4,934円 14,029円 7,945円
増減率 +22.3% +28.6% +36.9% +24.1% +26.3%
手数料 3.0% 0% 3.0% 3.0% 2.0%
信託報酬 2.00% 1.22% 1.13% 2.00% 2.00%
分配利回り 0.4% -1.2% -1.1% -0.7% -1.1%
3年分の
分配利益額
-18,395円 -41,600円 -63,900円 -56,508円 -90,500円
分配金と収益
比率
\300=\300
(100%)
- - \180<\0
(0%)
-
100万で3年運用
※基準価額
増減考慮
1,810,447円 2,087,504円 2,504,157円 1,854,526円 1,923,333円
最終予想
利回り
21.8% 27.8% 35.8% 22.8% 26.3%
インド株式型投資信託の比較表(HSBCインドオープン・イーストスプリング インド株式・アムンディ りそなインド・野村インド株投資・イーストスプリング インフラ株)

上図で「ブラックロック・インド株ファンド」を比較したが、まず基準価額は1年前から前述した為替動向も相まって25%超の上昇をしている。ただ、他社のインド株式投信と比較すると、その伸び率は甘い。また、手数料は他社より若干安価ではあるが、信託報酬は他社より高額になっている。また、分配金は出ていないため分配利回りではマイナスとなってしまう。ただ、基準価額が大きく上昇しているため、計算上の予想利回りは26%と上々の数字となった。ただ、他社投信にも言えることだが、インド経済の状況は芳しくなく、計算通りにはいくまい。今からの購入となるとギリギリでプラス収支か、マイナスもありうることは覚えておきたいところだ。

結論としては、他のインド株式型の投信にも言えることだが、見かけの利回りなどの数字は非常に良好なのだが、インド経済の情勢を鑑みるにオススメはしない。購入するにしても落ち着いてからの購入でも十分に間に合うはずだ。また、経済情勢が悪くとも世界的な金融緩和による投資マネーの流入があれば、経済指標は無視して上昇する可能性もある。どちからを待つのが賢明だろう。