投信・預金/資産運用 解説・用語集

組入上位銘柄【くみいれじょういめいがら】

組入上位銘柄とは、投資信託が購入した株式・債券などの資産の中で、特に投資比率が高い銘柄を意味する。例えば、純資産が1,000億円の株式型投信で、組入上位銘柄でトップのトヨタ自動車への投資比率が2%なら、その投信はトヨタ自動車の株式を約20億円分を組み入れていることになる。一般的に、トップ10の銘柄が目論見書・月次レポート・運用報告書に記載されている。

また、投資信託の中身を知る際には、目論見書の文書だけでなく、組み入れ銘柄をみることで特徴を知ることが可能だ。例えば、目論見書に成長株に投資と銘打った株式型投信でも、組み入れ銘柄にトヨタ等の有名かつ時価総額が大きい企業が並んでいるようなら、そのスタンスは成長株に投資するといえど慎重といえる。一方で、組み入れ銘柄にベンチャー企業や今後の急成長が見込める産業の企業が並んでいるなら、かなりリスクをとっていると考えられる。これはトヨタが成長しないというわけではない。トヨタは国内は低迷しても、それ以上に新興国を中心に販売台数を伸ばして成長していくだろう。ただ、既にグローバル展開をしている一流企業と、まだマーケットの一部で売上を上げているだけの企業では、どちらに成長幅があるか?ということだ。

また、債券型投信であれば、残存年数の短い債券に投資しているようならリスクは軽め、長いなら一定のリスクを持って金利低下場面での値上がりを狙っている債券といえる。とはいえ、株式型投信よりは得られる情報は少なく、複数の国の債券に投資するタイプなら国別構成比の方が情報はある。個人投資家としては、そうそう組み入れ銘柄が大きく変更されることはないため、購入前にチェックし、購入後は運用報告書が出たタイミングなどで軽く見ておく程度で問題はない。