投信・預金/資産運用 解説・用語集

国別構成比【くにべつこうせいひ】

国別構成比とは、投資信託が購入した株式・債券などの資産の中で、特に投資比率が高い国を意味する。銘柄の異なる株式、残存年数の異なる債券でも、市場が同じ国であれば、同じ国としてカウントされる。普通は目論見書・月次レポート・運用報告書に記載されている。

また、投資信託の中身を知る際に、国別構成比を知ることで、どこの国の経済情勢に大きく影響を受ける投信かが分かる。例えば、ワールドリートと銘打ったリート型投信でも、国別構成比でアメリカがトップとなっていれば、実際には米国の不動産市場(オフィス・小売・住宅など)に大きな影響を受けることが分かる。世界のリート市場自体が、アメリカが圧倒的な市場規模で、アメリカに次ぐ日本・欧州・豪州はアメリカの5分の1程度の市場規模でしかないのだが。ただ、何にせよワールドやグローバルという名称が付いている投信といえど、国別構成比を見れば、実は一国の経済動向に大きな影響を受けている投信である可能性があることは間違いない。

個人投資家としては、そうそう国別構成比が大きく変更されることはないため、購入前にチェックし、購入後は運用報告書が出たタイミングなどで軽く見ておく程度で問題はない。ただ、欧州債務危機のような大きな出来事が起きた場合、明らかに長期での景気低迷、債券価格の暴落が予見されるため、国別構成比が大きく変更される可能性がある。そのため、やはり一応は定期的に見ておく必要はある。