投信・預金/資産運用 解説・用語集
白金(プラチナ)投資に潜むリスクとは?
白金(プラチナ)とは貴金属の一種で、その光沢の美しさから指輪などの宝飾用として用いられてきた他、その耐久性や耐酸性から工業用にも用いられている。現在、金(ゴールド)と共に通貨に近い価値を有している。国際標準化機構(ISO)の通貨コードでも、元素記号のPtを用いたXPTで表される。ちなみに、ゴールド・プラチナ以外では銀(シルバー)にも通貨コードが付いている。
プラチナにはゴールドと同様に資産運用の特性として、前述した国際性・換金性・インフレヘッジ・安全資産の側面を持つ。詳細はゴールドを参照してほしい。また、ゴールドと比較するとプラチナの供給量は20分の1程度と希少で、基本的にはゴールドよりはプラチナの方が価格が高いことになる。
しかし、時折だがゴールドの方がプラチナより高価になる逆転現象が発生する。これは供給量が少ないため価格変動が大きい点もあるが、産出国(主に南アフリカ・ロシア等)の政治・経済動向が不安定な点も変動率が大きい理由となっている。例えば、大量リストラによる大規模ストで供給が激減したりする。また、景気回復で安全資産から株などのリスク資産に流れたり、金融市場現在の動向に左右されたり、工業用でプラチナを使用する自動車企業の業況によっても、価格は左右されることがある。
そのプラチナへの投資方法は、ゴールドと同様に積立や先物取引の他、プラチナ価格に連動するETF(純プラチナ上場信託等)がある。ETFなら小額投資も可能で、損失額を限定しながら値上がり益を獲得できる。プラチナ積立に次いで手軽な投資方法だ。個人投資家としては、ゴールドと同様にリスク分散・インフレヘッジの観点から投資をするのは、有効な手段の1つだ。ただ、ゴールドよりも値動きは荒い傾向にあり、為替相場にも影響(円高で価格は下落)を受ける。どの投資方法を選ぼうとも、長期ではないなら相応に注意を払って投資する必要がある。