UBSオーストラリア債券オープン(毎月分配型)/ 三菱UFJ信託銀行

三菱UFJ信託銀行・UBSオーストラリア債券オープン(毎月分配型)
オススメ度:
5
運用会社:
三菱UFJ信託銀行
商品名:
UBSオーストラリア債券オープン(毎月分配型)
地域/決算:
オセアニア / 年12回(毎月)
対象資産:
債券
基準価額:
9,044円(2012年7月6日付け)
手数料:
2.1%(申込手数料 ※三菱UFJ銀行) 1.05%(信託報酬)

UBSオーストラリア債券オープンは現段階では最オススメの豪ドル債!

この投信は、豪ドル建てでオーストラリア国家、地方自治体、政府機関の発行する債券に投資する。高格付けの債券が投資対象でダブルAまでが対象となっている。大和のハイグレード・オセアニア・ボンドはトリプルAのみだが、短期豪ドル債と同様にダブルAの債券にも投資している。純資産額は、短期豪ドル債・ハイグレードオセアニア・野村豪ドル債に次ぐ4番手で、投資家からの人気は高い部類だ。

過去1年を振り返ると、分配金は毎月(年12回)80円を出している。2009年まで遡っても80円を出していることから、これからも増額はせずキープする可能性が高そうだ。

UBSオーストラリア債券オープン(毎月分配型)の基準価額及び純資産の推移チャート

まず基準価額だが、上下動を繰り返しているが、8,000円は切らない位置で推移している。2011年後半は欧州債務問題で大きく下落しているが、ここ数ヶ月で反発の兆候が見える。2011年7月の基準価額は9,297円で、2012年7月現在の基準価額と比較しても大きく下落はしていない。分配金再投資基準価額は順調に伸び続け、近々こそ伸び悩んでいるが、こちらも反発しかけている。純資産は他社同様に増加は止まり始め、増加に一服感がある。投資家の買い入れ(人気)は一巡したのかもしれない。

UBSオーストラリア債券オープン(毎月分配型)の国別・上位構成柄

投資している構成銘柄の比率を見ると、短期豪ドル債とは異なり社債の比率は低く、州債や国債の比率が高い。冒頭でも述べた通り、投資している債券の格付けはトリプルAが8割を占め、短期豪ドル債よりも高格付けの債券に投資しているが、ハイグレードオセアニアのようにトリプルAが100%でもなく、その中間という位置づけだ。

上位の組み入れ銘柄の「クイーンズランド州政府債」は、オーストラリア北東部の州政府が発行する債券。この州は、オーストラリアらしく鉱業も盛んだが、ゴールドコーストやケアンズのグレートバリアリーフなどの観光資源も豊富な点が心強い。「西オーストラリア理財公社」は西オーストラリアの政府機関や地方自治体への投資している団体だ。その他、オーストラリア国債、地方の州債が上位銘柄に名を連ねている。

オーストラリアの設備投資・海外からの投資マネーなど

今後の豪州経済だが、GDPは2012年以降も5%程度で伸び続けると予想されており、現在も鉱業が中心となって民間の設備投資も伸びており好調だ。アナリストの見方でも豪州経済は好調に推移するというのが大半だ。

一方、失業率は以前として5%で、2007~2008年の4%台には届いていない。これから失業率も回復すれば、鉱業に加え内需も期待できる。また、オーストラリアへの海外からの直接投資マネーが増加傾向にあり、リスクオフの雰囲気があった2011年でも過去最高額に至った。欧州懸念が完全に払拭されれば、海外マネー流入で、今以上にオーストラリアへの投資が過熱する可能性はある。

次に、他社の豪ドル債の投資信託(純資産ランキングで上位)と、基準価額、手数料、信託報酬、分配利回り、100万円分を3年運用した際の運用結果も比較した。計算式は下記で分配金は変動しないと考える。
「分配金-手数料-信託報酬-信託財産留保額 = 利益額」※信託財産留保額は解約時に発生する解約金

最後に、基準価額の増減も加味して3年後に100万円が赤字か黒字か?を計算した。その場合、過去1年間の基準価額の増減が今後3年間も繰り返し、分配金も現状維持と仮定した。
計算上での考え方は以下(面倒な方は読み飛ばして頂いて構いません)
「前年比で基準価額がマイナス5%で現在の基準価額が1万円とすると、1年後は9,500円(10,000×95%)、2年後は9,025円(9,500円×95%)、3年後は・・・と減少すると仮定する。3年後の基準価額に、3年分の分配金を足すと元金の100万円を超えているか否か?」
※増減率は1年前の基準価額から現在まで何%下落したか?を表す。一般的な騰落率とは異なる数値。

製品名 大和住銀
短期豪ドル債
大和投資信託
ハイグレード
オセアニア・ボンド
野村
豪ドル債オープン
UBS
オーストラリア債券
三井住友
豪ドル債ファンド
基準価額 6,669円 7,220円 9,780円 9,044円 7,468円
増減率 -15.7% -6.2% -2.2%? -2.7% -9.9%
手数料 1.4% 1.3% 3.1% 2.1% 2.6%
信託報酬 0.94% 1.31% 0.66% 1.05% 1.29%
信託財産
留保額
0% 0% 0.5% 0.3% 0.3%
分配利回り 17.1% 10.3% 11.6% 9.6% 14.8%
3年分の
利益額
511,611円 309,730円 348,298円 286,943円 443,357円
100万で
3年運用
※基準価額増減考慮
1,096,695円 1,122,098円 1,247,740円? 1,183,505円 1,147,000円
最終予想
利回り
3.12% 3.91% 7.66%? 5.78% 4.68%
豪ドル債型投資信託の比較表(短期豪ドル債オープン・大和投資信託ハイグレードオセアニアボンド・野村豪ドル債オープン・UBSオーストラリア債券・三井住友豪ドル債ファンド)

上図の通り「UBSオーストラリア債券オープン」の分配利回りは他社比較するとワーストだ。信託報酬も高めで、そもそもの分配金が少額であることが原因だ。ただし、基準価額の増減率が非常に優秀で、2011年7月の基準価額は9,297円で2%しか減少していない。2012年2月段階の比較ではプラスだったこともあり、他社よりも明らかに基準価額は安定している。そのため、最終予想の利回りではトップとなった。月々の分配金は少額だが、資産を減少させずに分配金を受け取るという理想に限りなく近いといえる。1年の累積投資額の騰落率でも、他社が3~7%と厳しい数字のなかでマイナス1%と健闘している。

最後に結論だが、月々の分配金こそ少額だが、資産を大幅に減少させずに分配金を受け取るという理想に近くオススメの投信だ。2009年から分配金を増額させていないことを考えると、今後もオーストラリア経済が加速しても大きくは利益が増加しないかもしれないが、堅実に運用してくれる可能性が高い。

現在保有中の人は、もちろん今後もキープすることをオススメしたい。気をつけたいのは、オーストラリア経済に大きく影響する中国経済と、欧州債務懸念などの外部環境だ。外部環境が悪化しすぎた場合は、基準価額が大きく減少して赤字になっていないかは確認しておきたいところだ。