第一フロンティア生命 投資型年金(外貨建・ターゲット型)/ 外貨建変額年金保険の騰落率・契約初期費用(保険関係費用)等を評価 レビュー

第一フロンティア生命 投資型年金(ターゲット型)
オススメ度:
1
保険会社:
第一フロンティア生命
名称:
投資型年金(外貨建・ターゲット型)
通貨:
米ドル・豪ドル
据置期間:
10年
騰落率:
1.16% ※米ドル
特徴:
大切な資産を"ふやして""まもりたい"というお客さまのニーズに応える

第一フロンティア生命 投資型年金(外貨建・ターゲット型)よりETFの方が!

投資型年金(外貨建・ターゲット型)は第一フロンティア生命の外貨建て変額年金保険だ。他に「プレミアジャンプ」「ラップライフ」もあるが、契約できる金融機関が異なり微妙に差がある。投資型年金は野村證券を通じて契約できる。以下、概要を記載し他社と比較する。

第一フロンティア生命 投資型年金(ターゲット型)の仕組み及び騰落率・チャート・通貨・年金額など

この保険は支払った保険料を保険会社が円から外貨に両替して、円より有利な金利を得つつ投資信託の運用益で年金原資の増加を図る。この保険が同じ第一フロンティアを含めた他社の外貨建変額年金保険と異なるのは、幅広く目標設定できる点にある。目標は一時払い保険料の105%か110~200%まで10%刻みで設定でき、目標に到達すれば外貨から円建てに戻して定額年金保険に移行される。利益が出れば勝ち逃げできるわけだが、当然ながら目標に到達せずマイナスになる可能性もある。その場合には100%・110%の最低保証で年金原資が守られる仕組みになっている。早期の解約をしなければ、とりあえずプラマイゼロということになる。

運用パフォーマンスだが、2014年4月からの運用で日が浅いが、設定来で米ドルはプラス1.16%、豪ドルでプラス7.1%と微妙だ(他社比較は後述)運用の中身は他社の海外の株式・債券には一切投資せず、日本株式(日経平均連動)にのみ投資している。為替リスクはないが、円安で上昇・円高で下落する日経平均の値動きを考慮すれば為替リスクは間接的には存在している。

次に下図では各社の外貨建て変額年金保険を、選択できる通貨・契約できる金融機関窓口・一時払いの最低保険料・加入できる年齢・年金を受け取る(年金支払い期間)・据え置き期間に加え、契約者が負担する費用負担で比較した。参考までに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し、苦情を言う可能性も考慮した。最後に運用パフォーマンスを比較するために、通貨ごとの設定来(=スタート時)からの騰落率を比較して運用益が出ている程度を比較した。

名称 第一フロンティア
プレミアジャンプ
第一フロンティア
ラップライフ
第一フロンティア
ダブルフロンティア
第一フロンティア
外貨建年金
クレディアグリコル
米ドル
クレディアグリコル
豪ドル
通貨 米ドル
豪ドル
米ドル
豪ドル
米ドル
豪ドル
米ドル
豪ドル
米ドル 豪ドル
金融機関 地銀
証券
三井住友信託 三井住友銀 野村證券 三菱UFJ
新生銀行他
三菱UFJ
新生銀行他
保険料 2万通貨
200万~
2万通貨
200万~
2万通貨
200万~
3万通貨 1万通貨 1万通貨
年齢 ~80歳 ~80歳 ~80歳 ~80歳 ~75歳 ~75歳
受取期間 3・5・10年 3・5・10年 3・5・10年 3・5・10年 5・10・15年 5・10・15年
据置期間 10年 10年 10年 10年 10年 10年
保険関係費用 1.85% 1.85% 1.85% 1.85% 2.20% 2.20%
苦情率 0.22% 0.22% 0.22% 0.22% 0.36% 0.36%
騰落率
(米ドル)
-2.39% 0.72% 1.92% 1.16% -0.85% -
騰落率
(豪ドル)
4.90% 16.43% 10.30% 7.14% - 10.64%
外貨建て変額年金保険の保障・保険料の比較表(第一フロンティア生命 プレミアジャンプ・ラップライフ・ダブルフロンティア・外貨建て年金・クレディアグリコル 米ドル・豪ドル)

上図で右から3番目の第一フロンティア生命 投資型年金(外貨建て・ターゲット型)だが、契約できる金融機関窓口が野村證券のみという点に注意したい。口座を開設するしかないが、対面型の証券会社のため営業が来ることになる可能性がある。また、最低保険料は3万通貨(30,000ドルか30,000豪ドル)からで、他社よりも大きめの額だ。契約可能な上限年齢・据置期間も他社と大差ないが、年金受取期間は15年が選択できない。各費用負担では変額年金保険だと存在する初期費用は他社と同じく存在せず、保険関係費用の1.85%がある。クレディよりも安く変額年金保険では2%超も多いためお得感は無くはない。

騰落率は設定来で米ドルがプラス1.16%で、豪ドルだとプラス7.1%と微妙だ。豪ドルが他社に劣るのは明白だが、米ドルではマイナスに落ち込んでいる保険もあることを考えれば悪くはないともいえる。

結論としては、米ドルであれば運用パフォーマンスが高く検討の余地がある。ただ、運用している資産が日経平均のため、日経平均が今後も10年スパンで考えて上昇し続けると考えられるかが問題だ。また、他の保険が海外株式や高金利の外国債券にも投資しており、日経平均が他の金融資産を上回るパフォーマンスをしなければ他社を出し抜くことはできない。さらに最低保証があるとはいえ、日経平均の上昇を見込んでいるなら、投信やETFで投資した方が手っ取り早いという考え方もできる。そう考えると、わざわざ保険にする必要があるかは疑問だ。