広島県の銀行の住宅ローン借換金利の比較
広島での住宅ローン借り換えは広島信金が意外と穴場になる？？
広島在住で住宅ローンを検討している場合、借り換え先は広島銀行、もみじ銀行・広島信用金庫のいずれかで考えがちだが、ゆうちょ・三菱東京UFJ・三井住友・みずほ・ネット銀行などもある。これらの銀行の中で最低金利の銀行を選ばないと、借り換えによって最大限の返済額軽減はできない。
以下で各銀行の借り換え金利を比較するが、住宅ローンの借り換えには保証料・各種手数料等が発生する点を抑えておきたい。諸経費を加味すれば今の自分のローン金利から最低１％は下げる必要がある。現在の金利水準からすると、2012年以前に住宅ローンを組んだ人だと、金利が１％超は下がる可能性がある。
また、ローン残高が1000万円以上、返済年数の残りが10年以上あるか、さらに職業・年収・健康状態の変更が無いかも確認しておきたい。年齢や残りの返済期間によっては、病気になるとローン残が半額になる団体信用生命保険等を検討するのも手だ。
さて、まずは下図では広島県内に支店がある銀行で借り換えた場合の、変動金利、固定期間3・5・7・10年・全期間固定の金利、融資限度額・繰上返済手数料、団体信用生命保険（契約者死亡でローンがゼロ）による上乗せ金利、広島県内の店舗数を比較した。金利が２段の箇所の下段には、当初金利だけ大幅引き下げされるローンの金利を記載した。
| - | 広島銀行 | もみじ銀行 | 広島信金 | ゆうちょ | みずほ | 三井住友 | 三菱UFJ | フラット35 |
| 融資限度額 | 1億以内 | 5千万以内 | 1億以内 | 8千万以内 | 1億以内 | 1億以内 | 1億以内 | 8千万以内 |
| 変動金利 | ~2.7% | ~2.7% | ~2.7% | 2.47% | 0.6~2.4% | 0.6~2.4% | 0.6~2.4% | - |
| 固定3年 | 1.3~2.6% (0.9~2.6%) |
1.1~2.6% | 1.3~2.6% (1.0~2.6%) |
3.00% | 0.7~1.1% | 0.9~1.2% | 1.0~1.3% | 1.0~1.4% |
| 固定5年 | 1.3~2.6% (1.1~2.6%) |
1.1~2.7% | 1.3~2.6% (1.2~2.6%) |
3.15% | 0.7~1.1% | 1.2~1.4% (0.7~2.9%) |
1.1~1.4% | 1.0~1.4% |
| 固定7年 | - | - | - | - | 0.8~1.1% | - | 1.2~1.5% | 1.0~1.4% |
| 固定10年 | 1.6~2.9% (1.1~2.9%) |
1.2~3.1% | 1.6~2.9% (1.3~2.9%) |
- | 0.8~1.1% | 1.3~1.5% (0.8~3.0%) |
0.8~1.5% | 1.0~1.4% |
| 全期間固定 | - | 2.70% | - | - | 1.55% | 1.78% | 1.47% | 1.4~1.7% |
| 団信 | なし | なし? | なし? | なし | なし | なし | なし | +0.2~0.3% |
| 繰上返済 手数料 |
54000円 ネット無料 |
無料~ 54000円 |
5400~ 21600円 |
21600円 | 10800円 ネット無料 |
16200円 ネット無料 |
16200円 ネット無料 |
なし |
| 県内店舗数 | 119 | 105 | 76 | 4 | 2 | 3 | 3 | 各銀行 |
上図の銀行の変動金利を見ると、広島の各銀行の下限金利が不明だが、固定期間3～10年でメガバンク（みずほ・三井住友・三菱UFJ）の方が低金利だ。そのため、広島の各銀行の変動金利と比較して、メガバンクの方が低金利になる可能性が高い。
その固定期間3～10年の金利では、みずほ銀行・三井住友銀行が低金利だが、固定３年であれば広島銀行・広島信金も悪くはない。広島銀行は「もっとお得プラン」で、広島信金は「マイドリームプラン」と名前は違えど、給与振込みやクレジットカード作成等の条件を満たせば最低金利になるのは同じだ。また、これらは当初金利引き下げプランのため、固定期間の終了後は通常より金利が上昇する点に注意したい。
全期間固定もしくは30年以上だと、三菱東京UFJ・みずほ銀行・フラット35が低金利だ。特に三菱東京UFJは低金利で、後述するネット銀行等の金利に肉薄する低さだ。広島県には支店が３つ（広島市に２店舗・福山市に１店舗）と少ないが、とりあえず店舗で話しだけでも聞くのもいいだろう。
他方で広島に支店がないネット銀行等でも構わないなら、住信SBI銀行・楽天銀行・じぶん銀行・ARUHI・イオン銀行・新生銀行・三井住友信託銀行も候補になる。下図で、これらの銀行の住宅ローン借り換え金利などを比較した。※括弧内は当初大幅引き下げプランの金利
| - | 住信SBI | ソニー | 楽天 | じぶん | ARUHI | イオン | 新生 | 三井住友信託 |
| 融資限度額 | 1億以内 | 1億以内 | 1億以内 | 1億以内 | 8千万以内 | 1億以内 | 1億以内 | 1億以内 |
| 変動金利 | 0.5~2.7% | 0.5~1.8% | 0.5~1.2% | 0.5~2.4% | - | 0.5~2.3% | 0.6~1.6% | 0.6~2.4% |
| 固定3年 | 1.19% (0.5~2.4%) |
0.7~1.7% | 0.8~1.4% | 1.3~2.3% (0.5~2.3%) |
1.0~1.4% | 0.9~2.7% (0.3~2.7%) |
0.9~1.9% | 0.9~2.8% (0.3~2.6%) |
| 固定5年 | 1.21% (0.5~2.5%) |
0.7~1.7% | 0.7~1.4% | 1.3~2.3% (0.7~2.3%) |
1.0~1.4% | 1.0~2.8% (0.5~2.8%) |
0.9~2.0% | 0.9~2.8% (0.4~2.8%) |
| 固定7年 | 0.98% (0.5~2.2%) |
0.8~1.8% | 0.8~1.5% | - | 1.0~1.4% | 1.1~2.9% | 1.0~2.1% | - |
| 固定10年 | 0.99% (0.5~2.6%) |
0.9~1.9% | 1.0~1.7% | 1.4~2.4% (0.7~2.4%) |
1.0~1.4% | 1.3~3.1% (0.7~3.1%) |
1.1~2.3% | 0.9~2.8% (0.5~2.8%) |
| 全期間固定 | 2.4~3.7% (1.4~3.7%) |
1.6~2.6% | - | 2.2~3.3% | 1.4~1.7% | - | 1.90% | 2.1~4.0% (1.1~4.0%) |
| 団信 | なし | なし | なし | なし | +0.2% | なし | なし | なし |
| 繰上返済 手数料 |
なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし※ |
| 県内店舗数 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 1 | 1 | 2 |
上図のネット銀行等の変動金利を比較すると、ネット銀行間での金利差は乏しい。0.01％単位での差となると、金利以外の住宅ローンを組んだ時のメリットも考えておきたい。上図の中では、イオン銀行はイオンでの買い物が毎日５％オフ、楽天銀行は１年間は楽天ポイントが５倍になる点に注目したい。
仮にイオンで毎月５万円（年間６０万円）の買い物をするなら、年間３万円の割引になる。住宅ローンで他の銀行と0.01％の差があっても、3000万円×0.01％＝3000円と考えると、イオンでの買い物が割引される方がメリットは大きい。
また、じぶん銀行は「がん」と診断されると、住宅ローン残高が1/2になる「がん50％保障団信」が保険料なしで利用できる。現在の年齢が50代に差し掛かっていて、まだ10～20年近い返済が残っているなら検討する余地はある。
次に固定３～１０年の金利を比較すると、上図ではソニー銀行・楽天銀行が低金利だ。みずほ・三井住友と合わせて四強といえる。一方で、当初金利引き下げプランでも良いなら、イオン銀行と三井住友信託銀行が最低金利でお得だ。ただ、広島銀行・広島信金と同じく、固定期間後の金利の上昇（＝金利引き下げ幅の縮小）が大きい点に注意したい。
全期間固定もしくは30年以上だと、住信SBI・ARUHI（実質フラット35）・三井住友信託銀行が上図の中では低金利だ。特に三井住友信託は上図で最低金利のため、借り換え後もローン年数が20～30年あるなら要検討だ。
以上が広島県での住宅ローン金利の比較だが、審査・諸条件等で下限金利より高くなることもあるため、複数の銀行を候補に動いた方が賢明だ。また、金利は申込時ではなく契約or実際の借り入れ時になる点に注意したい。翌月にズレ込んで金利が変更されないように、早めに行動するのも１つのポイントだ。
