鹿児島県の銀行の住宅ローン金利の比較
鹿児島で住宅ローンを組むなら鹿児島銀行か、もしくは!?
鹿児島県在住で住宅ローンを組む場合、鹿児島で圧倒的なシェアを持つ鹿児島銀行か、南日本銀行・鹿児島相互信用金庫などが浮かぶだろう。ただ、他にゆうちょ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行、インターネット専業銀行やネットに注力している都市銀行も候補にはなる。
以上の銀行は大まかには鹿児島県に店舗がある銀行と、店舗は存在せずインターネットで完遂する銀行に分かれる。店舗があれば、そもそも全体像が把握しにくい住宅ローンについて、銀行員から直接話しが聞ける。他方で後述するネット銀行は、電話・メールなどでのやりとりになるが、時間・場所の制限を受けないメリットがある。
まず下図では、対面でのやりとりが主の銀行で住宅ローンを組んだ場合の変動金利、固定金利3年・5年・7年・10年、全期間固定型の場合の金利を比較した。さらに融資限度額・繰上返済手数料の他に、団体信用生命保険(契約者が死亡したらローン残がゼロになる保険)を契約した場合の上乗せ金利、鹿児島県内の店舗・支店数も併せて比較した。金利が2段の箇所の下段には、当初金利だけ大幅引き下げされるローンの金利を記載した。
- | 鹿児島銀行 | 南日本銀行 | 鹿児島信金 | ゆうちょ | みずほ | 三井住友 | 三菱UFJ | フラット35 |
融資限度額 | 1億以内 | 1億以内 | 6千万以内 | 8千万以内 | 1億以内 | 1億以内 | 1億以内 | 8千万以内 |
変動金利 | 0.9~2.7% | ~3.25% | ? | 2.47% | 0.6~2.4% | 0.6~2.4% | 0.6~2.4% | - |
固定3年 | 0.8~2.1% | - | ? | 2.80% | 0.7~2.6% | 0.9~2.7% | 1.0~2.9% ※0.4~2.9% |
1.0~1.4% |
固定5年 | 0.9~2.1% | 0.9~2.3% | ? | 2.90% | 0.7~2.6% | 1.1~2.9% (0.7~2.9%) |
1.1~3.0% | 1.0~1.4% |
固定7年 | - | - | ? | - | 0.8~2.6% | - | 1.2~3.1% | 1.0~1.4% |
固定10年 | 1.1~2.2% | 1.1~2.4% | ? | - | 0.8~2.6% | 1.1~3.0% (0.8~3.0%) |
1.2~3.1% (0.8~3.1%) |
1.0~1.4% |
全期間固定 | - | - | ? | - | 1.65% | 1.68% | 1.47% | 1.4~1.7% |
団信 | なし | 別途 | なし? | なし | なし | なし | なし | +0.2~0.3% |
繰上返済 手数料 |
21600円 ネット無料 |
21600円 | ? | 21600円 | 10800円 ネット無料 |
16200円 ネット無料 |
16200円 ネット無料 |
なし |
県内店舗数 | 137 | 57 | 55 | 1 | 1 | 1 | 0 | 各銀行 |
上図の鹿児島県の各銀行の変動金利・固定3~10年の金利は、みずほ銀行よりは総じて高金利ではあるが、健闘しているレベルではある。固定3年では三菱UFJには完敗だが、三菱東京UFJは鹿児島県内に支店がなく、みずほ銀行か鹿児島銀行(+南日本銀行)のどちらか?ともいえる。ただ、利用者が比較的多いであろう固定金利10年の金利だと、鹿児島の各銀行は一歩劣っており、みずほ・三井住友の方が有利だ。
全期間固定もしくは固定30年以上の金利だと、三菱UFJとフラット35が低金利だ。団信の上乗せ金利を考慮すれば、みずほ・三井住友も候補にはなるが、いずれも鹿児島県内に1店舗ずつも支店があるのみだ。その点、フラット35は鹿児島県では、上述の銀行と後述するネット銀行でも契約できるため利便性で大きな差がある。
他方で対面ではなく、住宅ローンの契約を可能な限りネットで進めるなら住信SBI銀行・楽天銀行・じぶん銀行、さらに純粋なネット銀行ではないが、ARUHI・イオン銀行・新生銀行・三井住友信託銀行も候補になる。下図で、これらの銀行の住宅ローンの諸条件・金利などを比較した※括弧内は当初大幅引き下げプランの金利
- | 住信SBI | ソニー | 楽天 | じぶん | ARUHI | イオン | 新生 | 三井住友信託 |
融資限度額 | 1億以内 | 1億以内 | 1億以内 | 1億以内 | 8千万以内 | 1億以内 | 1億以内 | 1億以内 |
変動金利 | 0.5~2.7% | 0.4~1.8% | 0.5~1.2% | 0.5~2.4% | - | 0.5~2.3% | 0.6~1.6% ※0.4~1.6% |
0.6~2.4% |
固定3年 | 1.1~2.4% (0.5~2.4%) |
0.7~1.7% | 0.7~1.4% | 1.3~2.3% (0.5~2.3%) |
1.0~1.4% | 0.8~2.6% (0.3~2.6%) |
0.9~1.9% ※0.8~1.9% |
0.9~2.8% (0.3~2.8%) |
固定5年 | 1.2~2.5% (0.5~2.5%) |
0.7~1.7% | 0.8~1.4% | 1.3~2.3% (0.7~2.3%) |
1.0~1.4% | 0.8~2.6% (0.5~2.6%) |
0.9~2.0% ※0.8~2.0% |
0.9~2.8% (0.4~2.8%) |
固定7年 | 0.9~2.2% (0.5~2.2%) |
0.8~1.8% | 0.9~1.5% | - | 1.0~1.4% | 0.8~2.9% | 1.0~2.1% ※0.8~2.1% |
- |
固定10年 | 0.9~2.2% (0.5~2.6%) |
0.8~1.9% | 1.0~1.7% | 1.4~2.4% (0.7~2.4%) |
1.0~1.4% | 1.1~2.9% (0.7~2.9%) |
1.1~2.3% ※0.9~2.3% |
0.9~2.8% (0.5~2.8%) |
全期間固定 | 2.4~3.7% (1.4~3.7%) |
1.4~2.6% | - | 2.2~3.3% | 1.4~1.7% | - | 1.7~1.9% | 2.1~4.0% (1.1~4.0%) |
団信 | なし | なし | なし | なし | +0.2% | なし | なし | なし |
繰上返済 手数料 |
なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし※ |
県内店舗数 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 1 |
上図のネット銀行等の金利を見ると、変動金利・固定金利10年内だとソニー銀行・楽天銀行が、みずほ銀行と同等かそれ以下の金利になっている。それ以外の銀行だと、みずほ銀行・鹿児島銀行と同等か高い金利のため金利メリットは無いともいえる。さらに、いずれの銀行も繰上返済の手数料は無料だが、鹿児島銀行もネットバンキングでの返済は手数料無料のため差がない。
しかし、全期間引き下げでなく当初期間引き下げプラン(上図の下段の金利)でも問題ないなら状況は異なる。住信SBI・イオン銀行・三井住友信託銀行なら一段と低金利になり、最大で0.5%近く金利が引き下げられる。ただし、当初引き下げプランは金利の固定期間の終了後に、通常より高金利になり返済額が増える。そのため、毎月の返済額が増える時期が子供の教育費等が増える時期と重ならないか等は要確認だ。
全期間固定もしくは固定30年以上の金利だと、住信SBI・ソニー銀行・ARUHI(実質はフラット35)・三井住友信託が候補になる。住信SBIはSBIマネープラザの鹿児島中央支店があるため、ネットだけでなく対面で相談することも可能だ。ARUHIも鹿児島県内に1店舗(鹿児島市東千石町)あるが、前述の通りフラット35なら鹿児島県内の各銀行で契約でき、金利が同じならARUHIをわざわざ選択するメリットは薄い。
以上が鹿児島県での住宅ローン金利の比較だが、対面が希望であれば鹿児島銀行も悪くないが、みずほ銀行も忘れずに検討したい。ネット銀行だとソニー銀行・楽天銀行が第一候補で、長期なら住信SBI・フラット35・三井住友信託も加えて検討するといいだろう。