岐阜県の銀行の住宅ローン金利の比較

岐阜での住宅ローンなら十六銀行か他の銀行か!?

岐阜在住で住宅ローンを検討している場合、東海エリアでシェアがナンバー1の十六銀行でローンを組んでしまいそうだが、岐阜には大垣共立銀行・岐阜信用金庫もある。さらに、ゆうちょ・三菱東京UFJ・三井住友・みずほに加え、インターネット専業銀行などもローンを借り入れる候補になる。

これらの銀行は岐阜県内での店舗の有無で分けられる。岐阜県内に店舗があれば、多くの慣れない書類が必要になる住宅ローンにおいて、不明点があれば銀行員に直接質問できるメリットがある。また、岐阜県内に店舗が多いほどに、土日の住宅ローン相談会に参加するにしても遠出をする必要も無くなる。

他方で店舗が無いインターネット銀行だと、手続きなどはインターネット・メール・電話(郵送)などで進行するため、時間・場所の制限を受けない。その代わりに書類は自力で目を通す必要がある。どちらも一長一短だが、どちらが自分に合うかを考えつつ以下の金利比較を見ていくと効率的だろう。

さて、まずは下図では岐阜県内に支店がある銀行の、変動金利、固定期間3・5・7・10年・全期間固定の金利、融資限度額・繰上返済手数料、団体信用生命保険(契約者死亡でローンがゼロ)による上乗せ金利、岐阜県内の店舗数を比較した。金利が2段の箇所の下段には、当初金利だけ大幅引き下げされるローンの金利を記載した。

- 十六銀行 大垣共立 岐阜信金 ゆうちょ みずほ 三井住友 三菱UFJ フラット35
融資限度額 1億以内 1億以内 1億以内 8千万以内 1億以内 1億以内 1億以内 8千万以内
変動金利 0.6~2.4% 0.8~2.4% 0.9~2.4% 2.47% 0.6~2.4% 0.6~2.4% 0.6~2.4% -
固定3年 0.6~2.5%
(0.5~2.5%)
0.9~2.5%
(0.8~2.5%)
1.0~2.5%
(0.8~2.5%)
2.80% 0.7~2.6% 0.9~2.7% 1.0~2.9%
※0.4~2.9%
1.0~1.4%
固定5年 0.7~2.6% 1.0~2.6%
(0.9~2.6%)
1.1~2.6%
(0.9~2.6%)
2.90% 0.7~2.6% 1.1~2.9%
(0.7~2.9%)
1.1~3.0% 1.0~1.4%
固定7年 - - - - 0.8~2.6% - 1.2~3.1% 1.0~1.4%
固定10年 1.0~2.9%
(0.8~2.9%)
1.3~2.9%
(1.2~2.9%)
1.4~2.9%
(1.2~2.9%)
- 0.8~2.6% 1.1~3.0%
(0.8~3.0%)
1.2~3.1%
(0.8~3.1%)
1.0~1.4%
全期間固定 - - - - 1.65% 1.68% 1.47% 1.4~1.7%
団信 なし なし なし なし なし なし なし +0.2~0.3%
繰上返済
手数料
5400円 無料
~21600円
無料
~5400円
21600円 10800円
ネット無料
16200円
ネット無料
16200円
ネット無料
なし
県内店舗数 80 87 61 2 1 1 4 各銀行
岐阜県の主な銀行の住宅ローンの金利・融資限度額・店舗数・手数料などの比較

上図を見ると変動金利では岐阜が地元の十六銀行の他に、メガバンク(みずほ・三井住友・三菱UFJ)の金利が0.6%台で低い。他県であればメガバンクが変動金利では最低金利という県もあるだけに、十六銀行は優秀だともいえる。固定期間3~10年の金利を比較しても、十六銀行は相対的に低金利で、固定3~7年であれば大垣共立銀行・岐阜信金も健闘している。

しかし、総じて十六銀行の金利が低いのは疑いようがなく、対抗できるのは三井住友・みずほ・三菱UFJぐらいだ。そのため十六銀行は東海でシェアナンバー1だからという理由を度外視しても、審査を受ける銀行の筆頭候補に入れる必要がありそうだ。

注意したいのは、十六銀行の最低金利を得るには給与振込みに加えて「J-Pointスタイル」で20点以上のポイントを取る必要がある。ポイントは具体的には電気・ガスなどの公共料金の引き落とし、クレジットカード作成&半年15万円以上の利用、ネットバンキングの利用などで獲得できる。条件をクリアできるかは確認しておきたい。

全期間固定もしくは固定30年以上の金利だと、フラット35・三菱東京UFJが低金利で、岐阜の各銀行には出番がない。フラット35に団信による金利上乗せがあることを鑑みれば、みずほ銀行も一応は検討に値する。

ただし、三菱東京UFJ・みずほ銀行は支店があるといっても岐阜市内・大垣市内に数店舗あるに過ぎない。その点、フラット35は上述の銀行と後述するネット銀行の他に、大垣西濃信用金庫・高山信用金庫・関信用金庫などでも契約できるため、利便性では群を抜いている。その意味では十六・大垣共立を含む岐阜の各銀行に出番はある。

他方で岐阜に支店がない銀行でも構わないなら、住信SBI銀行・楽天銀行・じぶん銀行、さらにARUHI・イオン銀行・新生銀行・三井住友信託銀行も候補になる。下図で、これらの銀行の住宅ローン金利などを比較した※括弧内は当初大幅引き下げプランの金利

- 住信SBI ソニー 楽天 じぶん ARUHI イオン 新生 三井住友信託
融資限度額 1億以内 1億以内 1億以内 1億以内 8千万以内 1億以内 1億以内 1億以内
変動金利 0.5~2.7% 0.4~1.8% 0.5~1.2% 0.5~2.4% - 0.5~2.3% 0.6~1.6%
※0.4~1.6%
0.6~2.4%
固定3年 1.1~2.4%
(0.5~2.4%)
0.7~1.7% 0.7~1.4% 1.3~2.3%
(0.5~2.3%)
1.0~1.4% 0.8~2.6%
(0.3~2.6%)
0.9~1.9%
※0.8~1.9%
0.9~2.8%
(0.3~2.8%)
固定5年 1.2~2.5%
(0.5~2.5%)
0.7~1.7% 0.8~1.4% 1.3~2.3%
(0.7~2.3%)
1.0~1.4% 0.8~2.6%
(0.5~2.6%)
0.9~2.0%
※0.8~2.0%
0.9~2.8%
(0.4~2.8%)
固定7年 0.9~2.2%
(0.5~2.2%)
0.8~1.8% 0.9~1.5% - 1.0~1.4% 0.8~2.9% 1.0~2.1%
※0.8~2.1%
-
固定10年 0.9~2.2%
(0.5~2.6%)
0.8~1.9% 1.0~1.7% 1.4~2.4%
(0.7~2.4%)
1.0~1.4% 1.1~2.9%
(0.7~2.9%)
1.1~2.3%
※0.9~2.3%
0.9~2.8%
(0.5~2.8%)
全期間固定 2.4~3.7%
(1.4~3.7%)
1.4~2.6% - 2.2~3.3% 1.4~1.7% - 1.7~1.9% 2.1~4.0%
(1.1~4.0%)
団信 なし なし なし なし +0.2% なし なし なし
繰上返済
手数料
なし なし なし なし なし なし なし なし※
県内店舗数 0 0 0 0 2 2 0 1
岐阜県で利用できるネット銀行の住宅ローンの金利・融資限度額・店舗数・手数料などの比較

上図のネット銀行等の中では、変動金利ではソニー銀行新生銀行が僅かに低金利だが、その差は0.01%(=0.5%-0.49%)のため実質は横並びに近い。ただ、固定期間3~10年になるとソニー銀行・楽天銀行・新生銀行が抜けて低金利になる。ネット銀行(新生は岐阜県内に支店が無いため除外)の中では、この2つの銀行をピックアップすべきだが、前述の十六銀行の金利も同等のため、十六銀行を加えた3つで検討すべきだろう。

ただし、全期間引き下げでなく当初期間引き下げプラン(上図の下段の金利)なら、低金利なのは住信SBIイオン銀行三井住友信託銀行に変わる。当初引き下げプランは、当初の金利を引き下げた分だけ固定期間の終了後に高金利になる点に注意が必要だが、住宅ローンの初期段階で何かと費用が膨らむことを想定すれば一応はメリットがある。

全期間固定もしくは固定30年以上の金利だと、住信SBI銀行・ソニー銀行・ARUHI(実質フラット35)・三井住友信託が上図では低金利だ。金利水準からすれば、前述の三菱UFJやフラット35も候補に入る。

これらの銀行の金利を比較すると横並びだが、三井住友信託が固定30年だが一歩リードしているため、金利重視の人は三井住友信託は外せない。三井住友信託は岐阜市長住町に支店が1店舗だけで岐阜県民でも不便があるかもしれないが、不便を補って余りある金利メリットがある可能性がある。

以上が岐阜県での住宅ローン金利の比較だが、ローン金利の下限が最低金利の銀行で住宅ローンを組んだとしても、個々人の審査次第では思った通りにならないこともある。そのため複数の銀行に目星をつけて審査を受けて、提示された金利・条件で天秤にかけて有利な銀行を選択するといいだろう。