宮城県の銀行の住宅ローン金利の比較
宮城で住宅ローンを組むなら七十七銀行か、もしくは!?
宮城県で住宅ローンを組む場合、宮城を地盤とする七十七銀行・仙台銀行・杜の都信用金庫などが候補となる他、ゆうちょ・みずほ・三井住友・三菱東京UFJなどの宮城(といっても仙台市内)に支店がある銀行も候補になる。他方でインターネットで完結したければネット銀行やネットに注力している銀行が候補になる。
まず、宮城県内に店舗・支店がある銀行は、対面で交渉したり書類提出などの契約を進めたい人に適している。特に七十七銀行は宮城県内に100以上の支店があり、他の2つの銀行も支店が20~50はあるため利便性は高い。
下図では、対面でのやりとりが主の銀行で住宅ローンを組んだ場合の変動金利、固定金利3年・5年・7年・10年、全期間固定の場合の金利を比較した。さらに融資限度額・繰上返済手数料の他に、団体信用生命保険(契約者が死亡したらローン残がゼロになる保険)を契約した場合の上乗せ金利、宮城県内の店舗・支店数も併せて比較した。金利が2段の箇所の下段には、当初金利だけ大幅引き下げされるローンの金利を記載した。
- | 七十七銀行 | 仙台銀行 | 杜の都信金 | ゆうちょ | みずほ | 三井住友 | 三菱UFJ | フラット35 |
融資限度額 | 1億以内 | 5千万以内 | 1億以内 | 8千万以内 | 1億以内 | 1億以内 | 1億以内 | 8千万以内 |
変動金利 | 0.8~2.4% | 2.47% | 0.8~2.6% | 2.47% | 0.6~2.4% | 0.6~2.4% | 0.6~2.4% | - |
固定3年 | 1.0~1.8% | 1.3~2.3% | ~2.33% | 2.80% | 0.7~1.1% | 0.9~1.2% | 1.0~1.3% | 1.0~1.4% |
固定5年 | 1.1~2.1% | 1.6~2.6% | ~2.95% | 2.90% | 0.7~1.1% | 1.1~1.4% (0.7~2.9%) |
1.1~1.4% | 1.0~1.4% |
固定7年 | - | - | - | - | 0.8~1.1% | - | 1.2~1.5% | 1.0~1.4% |
固定10年 | 1.2~2.4% | 2.4~2.9% | ~3.55% | - | 0.8~1.1% | 1.1~1.5% (0.8~3.0%) |
1.2~1.5% (0.8~3.0%) |
1.0~1.4% |
全期間固定 | 3.78% | - | 4.47% | - | 1.65% | 1.68% | 1.47% | 1.4~1.7% |
団信 | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし | +0.2~0.3% |
繰上返済 手数料 |
21600円 ネット無料 |
なし | 21600円 | 21600円 | 10800円 ネット無料 |
16200円 ネット無料 |
16200円 ネット無料 |
なし |
県内店舗数 | 126 | 56 | 28 | 2 | 1 | 1 | 1 | 各銀行 |
上図を見ると、宮城を地盤をする銀行の中では変動金利では大きな差は見られない。だが、固定金利3~10年なら七十七銀行が他の銀行より低金利になっている。みずほよりも高い金利ではあるが、宮城県内の店舗数などの利便性を考慮すれば、七十七銀行の方を選択するという考え方もできる。
ただし、七十七銀行で低金利を享受するには、いくつかの条件をクリアする必要がある。その条件は給与振込・ネットバンキングの会員・公共料金の口座振替・七十七カード(VISAなど)の加入などがあり、これらの幾つかを満たす必要がある。ちなみに、これらの条件を満たせないようだと、仙台銀行と同等の金利になるため注意が必要だ。
一方で、全期間固定もしくは30年以上では、三菱UFJが団信の上乗せ金利を加味すれば上図では最低金利だ。だが、フラット35も三菱UFJに近い金利のため十分に選択肢になる。フラット35は宮城県であれば上図の3つの銀行以外に、石巻信用金庫・石巻商工信用組合・古川信用組合・東北労働金庫などでも契約できる。ただし、これらの場合は同じフラット35でも選択した条件次第で、ネット銀行よりも高金利になるケースがあるため注意が必要だ。
他方で対面ではなく、住宅ローンの契約をネットで完結したい(してもいい)なら、住信SBI銀行・楽天銀行・じぶん銀行などが候補になる。また、純粋なネット銀行ではないが、ARUHI・イオン銀行なども候補になり、ネットに注力している新生銀行・三井住友信託銀行も候補になる。下図で、これらの銀行の住宅ローンの諸条件・金利などを比較した※括弧内は当初大幅引き下げプランの金利
- | 住信SBI | ソニー | 楽天 | じぶん | ARUHI | イオン | 新生 | 三井住友信託 |
融資限度額 | 1億以内 | 1億以内 | 1億以内 | 1億以内 | 8千万以内 | 1億以内 | 1億以内 | 1億以内 |
変動金利 | 0.5~2.7% | 0.4~1.8% | 0.5~1.2% | 0.5~2.4% | - | 0.5~2.3% | 0.6~1.6% ※0.4~1.6% |
0.6~2.4% |
固定3年 | 1.19% (0.5~2.4%) |
0.7~1.7% | 0.7~1.4% | 1.3~2.3% (0.5~2.3%) |
1.0~1.4% | 0.8~2.6% (0.3~2.6%) |
0.9~1.9% ※0.8~1.9% |
0.9~2.8% (0.3~2.8%) |
固定5年 | 1.21% (0.5~2.5%) |
0.7~1.7% | 0.8~1.4% | 1.3~2.3% (0.7~2.3%) |
1.0~1.4% | 0.8~2.6% (0.5~2.6%) |
0.9~2.0% ※0.8~2.0% |
0.9~2.8% (0.4~2.8%) |
固定7年 | 0.98% (0.5~2.2%) |
0.8~1.8% | 0.9~1.5% | - | 1.0~1.4% | 0.8~2.9% | 1.0~2.1% ※0.8~2.1% |
- |
固定10年 | 0.99% (0.5~2.6%) |
0.8~1.9% | 1.0~1.7% | 1.4~2.4% (0.7~2.4%) |
1.0~1.4% | 1.1~2.9% (0.7~2.9%) |
1.1~2.3% ※0.9~2.3% |
0.9~2.8% (0.5~2.8%) |
全期間固定 | 2.4~3.7% (1.4~3.7%) |
1.4~2.6% | - | 2.2~3.3% | 1.4~1.7% | - | 1.7~1.9% | 2.1~4.0% (1.1~4.0%) |
団信 | なし | なし | なし | なし | +0.2% | なし | なし | なし |
繰上返済 手数料 |
なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし※ |
県内店舗数 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 5 | 1 | 1 |
上図のネット銀行等で変動金利は大差がないが、細かく見ていくとソニー銀行とキャンペーン中の新生銀行の金利が低い。固定金利10年内であれば、総じてソニー銀行・楽天銀行が低金利だが、固定金利7年に限っていえばキャンペーン中の新生銀行も同等の金利のため借り入れ先の候補になる。
また、全期間引き下げではなく当初金利引き下げプランでも問題が無いなら、イオン銀行と三井住友信託銀行なら一段と金利が低くなる。しかし、当初金利引き下げプランは借り入れから数年が極めて低金利な分だけ、固定期間後の金利が通常より高くなる。返済額が一定期間終了後に増えることを念頭に返済プランを組む必要がある。
一方で全期間固定もしくは30年以上だと、住信SBI・ソニー銀行・ARUHI(実質はフラット35)・三井住友信託が候補になるが、前述の三菱UFJ・フラット35も同等の金利のため候補には残る。フラット35はARUHIで組んでもいいが、地の利を活かすために七十七銀行・仙台銀行等でフラット35を契約しても問題は無い。また、三井住友信託は借入期間が30年ではあるが、他行より抜きん出て低金利になる可能性がある。
三井住友信託銀行はネット銀行ではなく信託銀行で資産運用等が主だが、住宅ローンを組むことはできる。宮城県内には仙台市青葉区に1店舗あるため窓口での手続きも可能だ。注意すべきは自由返済プランでないと繰上返済の手数料が発生する点で、その点をどう考えるかといえそうだ。
以上が宮城県での住宅ローン金利の比較だが、宮城県民なら対面での住宅ローン契約(相談)を考えているなら七十七銀行・みずほ銀行で決まりだろう。ネット銀行等ならソニー銀・新生銀行・三井住友信託あたりを検討するといいだろう。初めからフラット35が目的なら基本的にどの銀行でもいいが、その際には既述したように金利には注意しておきたい。