アクサダイレクト カチッとがん保険/ がん保険の保険料・保障内容・特約を評価 レビュー

アクサダイレクト カチッとがん保険
オススメ度:
1
保険会社:
アクサダイレクト
名称:
カチッとがん保険
保障内容:
診断給付・入院・手術・退院
保険期間:
終身
オリコン:
対象外
特徴:
ガンへの保障を選べ、一生の保障を得られる終身がん保険

アクサダイレクト カチッとがん保険は保険料は安いがオススメはしない!

※カチッとがん保険はがん終身にリニューアルされました。
アクサダイレクト カチッとがん保険はアクサ生命が販売するがん保険で、同じくアクサの冠では「アクサ生命 治療保障のがん保険」というガン保険も存在する。以下、アクサダイレクト カチッとがん保険の概要を記載し、他社のがん保険と比較する。

アクサダイレクト カチッとがん保険の仕組みと主な保障内容・保険料

この保険の主契約(基本保障)には入院給付金と診断給付金のみで、それに特約で手術給付金・退院給付金・先進医療給付金を付加するか否かを選択することになる。他社のように通院給付金や抗がん剤特約などは存在しないため、この保険では通院治療はカバーできない。昨今のガン治療は平均20日の入院と手術の後は、抗がん剤・放射線治療をする通院治療が主となっている。この通院が長期になる可能性があり、そこにガン保険の1つの存在意義がある(他方に自由診療の高額な治療費をカバーする意義もある)のだが、その意味では保険の意味を成していない点を覚えておきたい。

それを踏まえて前述した3つの特約だが、必要度でいえば先進医療給付金は言わずもがなで、手術給付金は付加しても悪くはない。一方で退院給付金は金額が少額で通院をカバーするにも不足するため削減しても問題ない。

次に、下図ではガン保険を加入できる年齢・保険期間から、診断給付金(上段は悪性・下段は上皮内)と回数制限、入院日額と給付日数、通院日額と給付日数、手術給付金・先進医療給付金で比較した。顧客満足度では、保険の究極的な目的である保険金を比較するためオリコンの保険金・給付金ランキングで比較した(価格.comや各保険サイトのランキングは契約数だけが基準のため参考外)また、参考までに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し、契約した場合に自分が苦情を言う可能性も考慮した。

保険料では、各社の最もベーシックなプランを用いて、男性で診断給付金が100万円を選択した場合の、40歳・50歳・60歳の月額保険料で比較した。また、先進医療給付金の特約は付加した。

名称 メットライフ
ガードX
アフラック
デイズ
セコム
メディコム
オリックス
ガンBelieve
アクサ
がん保険
アクサ
カチッと
AIG
がんベスト
損ジャ
勇気
チューリッヒ
がんプラス
年齢
期間
~80歳
終身
~80歳
終身
~74歳
5年
~75歳
終身
~75歳
10年
~75歳
終身
~70歳
終身
~75歳
終身
~70歳
10年
診断給付 100万
50万
100万
10万
100万
100万
100万
100万
- 1~200万
1~200万
1~300万
50万~
1~300万
1~300万
100万
100万
診断給付
限度
年1回
(計5回)
1回 無制限 1回 - 1回 無制限
1回※
無制限 無制限
上皮は1回
入院日額
限度
1万※
無制限※
1万
無制限
実費 50+1万
無制限※
1万※
無制限
1万
無制限
1万※
無制限
1万
無制限
1万
無制限
通院日額
限度
- 1万
無制限
実費
(1000万)
1万
無制限
- - - 1万
120日
5000円
30日
手術給付 - 20万 実費 20万 20万 10万 10~40万 10~40万 20万
先進医療 2,000万 1,000万 実費 2,000万 2,000万 500万 2,000万 1,000万 500万
その他 ホルモン 放射線
抗がん剤
- 退院一時金 放射線
抗がん剤
緩和ケア
退院 死亡
無事故
- 退院一時金
在宅療養
ゼロトク
オリコン 4位 6位 対象外 3位 ランク外 対象外 ランク外 7位 1位
苦情率 0.78% 0.82% - 0.31% 1.02% 1.31% 0.24% 0.82% 0.42%
保険料
40歳
\2,785
(\4,128)
\4,605 \1,930 \3,710 \1,876 \2,390 \4,442
(\7,661)
\4,182 \1,347
保険料
50歳
\4,199
(\6,223)
\7,459 \4,460 \5,500 \3,136 \3,480 \6,710
(\11,877)
\6,475 \2,837
保険料
60歳
\6,136
(\8,959)
\12,271 \8,310 \8,050 \6,346 \4,980 \10,055
(\17,735)
\9,865 \5,497
がん保険の比較表(メットライフ生命ガードX・アフラック デイズ・セコム メディコム・オリックス ガンBelieve・アクサ生命・AIGがんベスト・損ジャ日本興亜・チューリッヒ がんプラス・メディケア 一時払がん)

上図で右から4番目のアクサダイレクト カチッとがんだが、契約可能な年齢は75歳で保険期間は終身と他社と大差はない。診断給付金の額は100~200万で上皮内新生物も同額なのは評価できる。ただし、給付回数は1回のみで再発した場合には受け取れない。また、手術給付金も他社の100万円プランの20万円の半額、先進医療給付金の限度額も低い。前述したように通院給付金も存在せず、他にオリジナルな保障も無いため保障は薄いといえる。

顧客満足度の面ではオリコンでは対象外で、苦情率は他社より高い数字だ。ただ、そもそもアクサダイレクトの保有契約数は5万件と他社の数百分の1であり、極端に契約者が少ないため参考値とすべきだろう。とはいえ、その少ない契約者の1%が苦情を出しているという事実も見過ごせまい。保険料は診断給付金が100万円プランで比較したが、保険料は他社よりも安いのは間違いない。ただし、保障が薄い点を考えれば妥当な金額といえよう。

結論としては、保険料は安いがオススメはしない保険だ。保障が薄いのもあるが、そもそもガンの何に備えて加入する保険なのかが分からない。保険料こそ安いが、この保険なら貯金で備えるのと大差はない。この保険で受け取る給付金の合計額は、おそらく診断給付金の100万・入院の20万・手術の10万円で合計130万円となろう。ガンになる平均年齢は75歳で計算すれば、40歳で契約して75歳までに支払う保険料は100万だ。30万円得ともいえるが、35年で30万円しか得をせず不払いになるリスクもあると考えれば、天秤にかけるまでもないだろう。