損害保険 解説・用語集

自損事故保険【じそんじこほけん】

自損事故保険とは、自動車の運行者(自動車の保有者ないしは運転者)が運転中に、自分ないしは同乗者が死亡・負傷した場合に保険金が支払われる保険を意味する。運転ミスで電柱・ガードレールに衝突した場合や、崖から転落した場合が想定されている。

最近では、他の傷害保険などとも重複するケースが多く、特約で選択可能にしたり、人身傷害保険に包括されたりしている。というのも、特に自損事故の場合は、自分を除けば基本は被害者なき保険とも考えられるためだ。唯一、考えられるとすれば家族以外の同乗者(家族の場合は賠償は補償されない)だが、これに対しては搭乗者傷害保険があるため、自分さえ良ければ自損事故保険の必要性は薄まる。

自動車事故の対人対車両の比率

ただし、必要性は薄れているとはいえ、自損事故を侮ってはいけない。上図は年間の交通事故に対して、人と車両、車両と車両、車両単独の事故数を分けた表を参照してほしい。単独事故の件数が極めて少ないのは確かだが、単独事故を起こした人で、後遺障害が残った人の比率は7.7%と高い。車両対車両よりも後遺障害になる可能性が高いということだ。死亡率では人対車両には劣るが、車両対車両よりも死亡率は高い。必要性が薄まるというのは、あくまで自分さえ良ければという考えに基づくもので、家族などに迷惑をかけたくないなら代替の保険は必要と考えられる。

以上のように、自損事故保険の存在意義は薄れつつあるが、自損事故自体を軽視するのは禁物だ。万一に備えるなら、自分のために別の保険(人身傷害補償保険)で、同乗者にも保険(搭乗者傷害保険など)を付けておくのが肝要といえる。