損害保険 解説・用語集

バイク保険の意味と利用価値とは?

バイク保険とは、バイクの運転中に事故を起こした場合に補償が受けられる保険で、広義で自動車保険に含まれる。正確には自動車保険が普通自動車を主に補償の対象とする一方で、バイク保険は自動二輪車(原動機付き自転車)を補償の対象とするため、その区別・名称の分かりやすさからバイク保険という通称で呼ばれている。

そのためバイク保険の補償内容は自動車保険と酷似している。事故の相手方に対する基本補償(対人賠償・対物賠償)から、自損事故特約・携行品特約・弁護士費用特約などの特約があり、事故により変動する等級によって保険料が決まる点も自動車保険と同様だ。

ただし、バイク保険ならではの特性もある。まず車両本体を補償する車両保険が付帯できるバイク保険は稀有という点だ。これは常識的に考えて、自動車よりもバイクの方が格段に事故で大破する可能性が高いためだ。さらには自動車よりも盗難・イタズラされる確率も高い。2013年時のデータだが、自動車の盗難件数は約2万件に対して、バイクは6万件と自動車の3倍の発生件数だ。そのため保険会社の負担が保険料に比して大きく、たとえ潜在的な需要があろうとも販売できていないというのが実情だ。

次にバイクを運転するライダー自身に対する補償にも相違点がある。搭乗者傷害保険・人身傷害保険はバイク事故が起きてケガ・死傷した場合に保険金が受け取れるが、支払う保険料は自動車保険よりも高額だ。これも当然ながらフロント部分がありシートベルト・エアバッグがある自動車よりも、生身のバイク乗りの方がケガをする可能性は高いためだ。警視庁の調べの2013年に都内で死傷した人の割合では、全体に対して自動車事故が14%なのに対してバイク事故では2倍近い約24%だ。統計上でも如何にケガをしやすい乗り物かということは明らかだ。

最後に自動車保険が他の保険で特約で付帯できるケースは皆無だが、バイク保険の場合には自動車保険の特約でカバーできる面がある。それが自動車保険のファミリーバイク特約で、原動機付自転車(125cc以下)でケガをした場合に対人賠償・対物賠償の他に人身傷害・自損事故も補償される。その名の通り保険契約者だけでなく家族まで補償対象となり、メリットの幅は広いといえる。

しかし、幾つかの注意点もある。まずはロードアシスタンスの対象とはならないため、事故現場では自分で様々な対応をする必要がある点、そしてバイクによる事故で自動車保険料が上昇する可能性がある点だ。本丸である自動車保険の保険料の方が高くなると、わざわざバイク保険は契約せずに保険料を節約したのに元も子もないことになる。そのバランスを考えておく必要がある。

以上のように、自動車保険と広義では同じとはいえ、バイク保険ならではなの注意点・検討すべき事項がある。保険料だけでなく、バイクに乗ること自体も改めて考えるといいだろう。