損害保険 解説・用語集

対人賠償保険【たいじんばいしょうほけん】

対人賠償保険(対人保険)とは、自動車の運行者(自動車の保有者ないしは運転者)が運転中に他人を死亡・ケガを負わせた場合に、自賠責保険で支払われる金額を超える部分をに対して保険金が支払われる保険を意味する。

1つの事故で複数の被害者がいる場合には、それぞれの被害者に対して保険金額を限度に支払われる。例えば、保険金額が2,000万円の自動車保険に加入していて、自動車でAさんとBさんの2人を轢いてしまった場合には、Aさんに2,000万円、Bさんに2,000万円を限度に保険金が支払われる。そのため保険金の総額には限度がない。

また、被害者保護の観点から、保険加入者が無免許・飲酒中・麻薬服用中に起こした事故であっても、被害者には保険金は支払われる。もちろん、それを理由に、上述の状態で運転をしてはならない。悪質な運転により事故を起こしたドライバーは「危険運転致死傷罪」が適用され、事故で負傷させた場合は懲役15年以下、死亡させると1年以上の懲役が課される。そのため飲酒するなら運転代行(代行運転)等を頼まなければならない。

自賠責保険でも記述したが、特に人身事故で支払う賠償金は非常に高額なため、自動車保険では対人賠償保険は必須だ。統計上は死亡事故自体は減少傾向にあるが、事故の被害者の中で高齢者が占める比率が高くなったこともあり、傷害が残るケース(後遺障害保険金)が増加傾向にあり、その意味でも自動車保険の中でも対人賠償の必要性は高まっているといえる。