たばこ税と税金

禁煙・節煙・銘柄変更などでたばこ税を軽減・節税!?

たばこ税は健康増進との名目の下に年々上昇しており、増税されこそすれ減税されることは無いと考えた方がいい。喫煙者には頭の痛い話しで、今後も増税による値上げで財布を圧迫されることは間違いない。それでは、たばこの価格上昇の最大要因であるたばこ税を節税したばこ代を節約する方法は何があるか?

たばこ税を節税する方法には、①禁煙 ②節煙 ③銘柄変更(軽減税率銘柄に変更) ④海外旅行 ⑤カード・電子マネーの概ね5つが考えられる。特に有望なのは①と⑤だが、順を追って記述していく。

まず①禁煙だが、たばこ税がゼロになるどころか、たばこによる出費が全て無くなる万能な節税方法だ。特に現在の禁煙は、かつてのように禁煙パイポに頼った修行のようなものではなくなり、禁煙パッチで徐々にニコチン摂取量を軽減したり、画像によるショック療法や禁煙ノウハウ本も数多く存在している。さらにネットには禁煙挑戦中の人がおり、それらの人のブログやコメントを見て決意を新たにできる。たばこ税を0円に節税し、さらには可処分所得まで増やすという点で、たばこ税の節税方法では最有力となる。430円のたばこのうち、たばこ税と他の税金の合計270円と原材料費の160円が完全に他に回せる。1日1箱の人なら1年で約16万円の節税と節約になる。

次の②節煙は1日の喫煙量をコントロールし本数を減らし、たばこ税の節税ができる。この場合も①と同様に可処分所得が増える。ただし、節煙は喫煙よりも精神的な負担が大きく、健康的に有害(喫煙よりも?)という説もある。どう考えても喫煙量が多い人の方が健康を害する可能性が高いが、たばこ税の節税という側面では決して悪い選択肢ではない。1日1箱を2日1箱にすることで、1日あたり265円、1年で8万円の節税・節約効果がある。

旧3級品のたばこ一覧

③銘柄変更は変更前後の銘柄によって効果が異なる。喫煙者にとっては慣れ親しんだ味からの変更は苦痛が伴うが効果は上々だ。特に軽減税率が適用されている「旧3級品」と呼ばれるエコー・わかば等は、たばこ税の税率は半分で価格は210~260円になる。仮に430円のたばこから旧3級品に変えれば、たばこ税+他税で1日あたり最大130円の節税、本体価格で90円の節約になる。最大1日220円、1年で8万円の節税・節約になり、節煙に勝るとも劣らない効果が見込める。

ただし、たばこ税の軽減税率は2014年に改正が議論され、2015年に検討(実質的には決定)に入った。2016年から3年間で軽減措置が段階的に縮小・廃止され、1箱あたり130円の値上げが見込まれている。従来のたばことの価格差・税率の差は一気に縮まるため、節税・節約効果は今後は減少することは忘れずにおきたい。

④海外旅行だが、海外では日本よりも税率が低くたばこが安いのは周知の通りだ。成田空港の国際線ターミナルで販売されているたばこでも、国内よりも相当に安い。喫煙者としては、海外で販売されている同じ銘柄でも微妙に味が違ったり、一度に持ち帰れる本数が限定されているため節税・節約効果はイマイチだ。それでも1年に1回でも海外旅行に行き2カートン持ち帰ったなら、1年で3200円の節税・節約効果になる。

最後の⑤カード・電子マネーだが、喫煙者にとっては現状を変更せず最も節税できる方法といえる。たばこを購入する際にクレジットカードで支払うと通常はポイントが付かないことも多いが、コンビニでコンビニが発行するカードで購入すると、ポイントが付くことがある(あくまでコンビニによる)。自分が頻繁に利用するコンビニでポイントが付かないなら、電子マネーを利用する手もある。電子マネーはチャージの際にポイント付くことが多く、その用途が何であれ関係はない。クレジットカード・電子マネーのポイント還元率によるが、この方法で0.5~2.0%の節税効果になる。1日1箱なら最大で約8円、1年で約3000円の節税・節約効果になる。禁煙・節煙などには及ぶべくもないが、手軽さでは文句のつけようがない。

以上がたばこ税の節税(≒たばこ節約)だが、効果の面では禁煙が圧倒的で、手軽さではカード・電子マネー利用が有力となろう。冒頭にも述べたが、たばこ税は今後も増税される可能性が高いが、税収という観点では意味があるかは?だ。喫煙者数の減少に伴い、たばこ税の税収は減少傾向なのは間違いない。現在は、喫煙者減少→税収が減少→増税→税収が一時的に増加→喫煙者減少・・・という負のスパイラルに入っている。これが正しい税制なのか、たばこ代を節約しつつ喫煙者は何かしら考える時なのかもしれない。