増改築に係る住宅ローン控除(特定の増改築に係る住宅借入金等特別控除)と税金

バリアフリー改修・省エネ改修でローンを組んでいるなら住宅ローン控除で節税を!

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、住宅ローン等を利用して自分の居住用の住宅を新築・取得・増改築した場合に利用できる節税方法だ。住宅ローンの年末段階での残高の1%分を所得税から控除できる。(税額控除って何?も参照)

増改築でも本家の住宅ローン控除は利用できるが、10年以上のローンを組んでいないと利用ができない。そのため、借り入れ額が少額で短期のローンを組んでいるなら、こちらの増改築に係る住宅ローン控除を利用することになる。

さて、この特定の増改築~は、一定の居住者(後述)が所有する住宅に一定のバリアフリー改修工事、もしくは省エネ改修工事で増改築した場合に利用できる。本家の住宅ローン控除と同様、増改築後には居住に利用する必要がある。また、ローンの借入金額の上限が1000万円までで、控除が受けられるのも5年間と、本家の住宅ローンより額も期間も短い点は注意が必要だ。

それでは対象となる増改築についてだが、まずバリアフリー改修工事は8つの改修工事(①廊下の拡幅 ②階段の勾配の緩和 ③浴室の改良 ④トイレの改良 ⑤手すりの設置 ⑥屋内の段差の解消 ⑦引き戸への取替え ⑧床表面の滑り止め)のいずれかに該当する必要がある。また、バリアフリー改修に伴う修繕・模様替えも対象となる。

次に「一定の居住者」だが、4つの条件(①50歳以上 ②要介護か要支援の認定 ③障がい者 ④前掲の②か③に該当するか65歳の親族と同居している)の、いずれかが該当する必要がある。ローン審査を考えれば50歳以上だと少々厳しいため、同居人でも可という条件は悪くないといえる。

他方で、省エネ改修工事は断熱改修工事か特定断熱改修工事に該当する必要がある。断熱改修には窓・床・天井・壁の断熱工事が対象となる。特定断熱改修工事は改修後の住宅全体の省エネ性能が1999年時の基準相当の工事を指している。いずれの工事も工事費が30万円を超える必要がある。また、バリアフリー改修工事と同様に改修に伴う修繕・模様替えも対象となる。ちなみに省エネ改修工事には年齢等の条件は存在しない。

肝心の控除額だが、下図の計算式の控除額が5年間受けられる。特定増改築~はローンのうちバリアフリー改修費用と特定断熱改修工事に要した額を指している。増改築など住宅~は他の部分のローン残高を指している。前者の限度額は250万円と少額だが控除率は高く、後者の限度額は1000万円と多額だが控除率は低くなっている。

増改築に係る住宅ローン控除(特定の増改築に係る住宅借入金等特別控除)の控除額

控除額は2つを合算して最高12万5千円で、5年間にすると62万5千円ということになる。この計算式と控除の最大額は、2014年3月31日以前に増改築していると計算方法が異なるため注意したい。上記の計算式と限度額は2014年4月~2017年12月31日までは確定しているため、2018年以降は控除額が減る可能性もある。

以上が特定増改築の住宅ローン控除についてだが、この増改築の控除が2017年、住宅ローン控除が2019年(平成31年)までは継続が決定しているが、それ以後については継続するかは決定していない。必要性があるならタイミングを見誤らないようにしたい。また、会社員の場合でも年末調整だけでなく確定申告が必要になるため注意したい。確定申告については住宅ローン控除単体であれば難しくはないが、もしも不安があるようなら無料の税理士相談や、自治体主催の無料の税金セミナーなどを利用するのも手だ。