株式の譲渡益(売却益)と税金のまとめ・概要

株式の売却益(譲渡益)に課せられる税金は!?

証券取引所に上場している株式を購入・売却して、購入額より売却益が大きければ利益(譲渡益)が発生する。手に入れた利益には住民税と所得税に加え、2037年までは復興特別所得税が加算して課せられる。この3つの税金を合計すると20.315%となる。株価が3,000円の株式を100株(手数料抜きで30万円換算)を購入し、同数の株式を3,100円で売却すれば1万円の利益となるが、税金を差し引くと手元には8,000円程度が残る計算だ。

税金が課せられる以上は確定申告が必要となるが、証券会社の特定口座(源泉徴収あり)を利用すれば確定申告は不要となる。証券会社の方で徴収される税金を税務署に支払ってくれるためだ。個人投資家の多くは、この方法が手間いらずで分かりやすくオススメだ。

ちなみに、かつては利用できなかった外国株式でも、証券会社(マネックス証券・SBI証券・楽天証券など)によっては特定口座を利用できる。これにより確定申告なしで、アメリカのグーグルやアップル、ヨーロッパのBMWやアディダスなどに気軽に投資できる。とはいえ、海外株式に投資する際には株価だけではなく為替の影響(購入時より円安ならプラスだが、円高ならマイナスになる)があるため、税金とは別に注意が必要だ。

特定口座は自動で税金が徴収され税制面での工夫の余地は乏しいが、複数の特定口座を利用しているなら、確定申告で損益通算(合算)することで税金が還付されるケースがある。

他方で、一手間かかる確定申告を選択した方が得になるのは、株式の売買で損失が発生した場合に利用できる「譲渡損失の繰越控除」だ。前述したように配当を受け取って、それで株式の売買の損失を相殺し切れなかった場合、損失は翌年の3年間にわたって繰り越せるということだ。

譲渡損失の繰越控除の例

例えば、2015年に配当を加味しても取引でマイナス100万円となったが、翌年から手馴れて30万・60万・30万と利益が出たとする。確定申告せずに税金が翌年以降の利益に課せられることになる(上段)。この場合、2015年から2018年までの4年間のトータルでは20万円の利益しか出ていないにも関わらず、24万円の税金を支払うことになる。税金分で収支はマイナス4万円ということになる。

一方で譲渡損失の繰越控除を利用している場合、2018年まで支払う税金は0円で、2018年でようやく4万円の税金が課されるだけだ。そのため税金を加味しても4年間のトータルの収支はプラス16万円ということになる。上段のマイナス4万円と、下段のプラス16万円、その差は見過ごせる人はいないだろう。

以上のように、基本的に特定口座(源泉徴収あり)であれば手間も要さないが、年間の株式取引の収支次第では一手間かけると非常にお得になる。もしも株式以外に雑所得(先物取引・FX・ワラント)があったりして計算に不安が残るようなら、税理士の無料相談するのもいいだろう。各市町村で催される確定申告手続きの無料相談会に行って、自分の計算が正しいか確認するというのも1つの手だ。