アパート経営における収益物件の探し方と売買

投資物件を売る際の考え方と注意すべきポイントとは!?

不動産投資では収支が合わず失敗すると、投資物件を売却することになる。もちろん、失敗ではなく買換えであったり、当初の計画通りに売却するというケースもあるだろう。いずれにせよ、投資物件を売却する際に注意すべき点に、売却額(当初の購入額+α)・保有期間・税金の3つが挙げられる。

まず、売却する際に考えるべきは売却額だが、いくらにするかは非常に悩ましい。自分が購入した際の費用は、買値に加えて仲介手数料や登記費用などが発生しており、明らかに買値よりも実際の費用は膨らんでいる。そのため、基本的には買値に諸費用を上乗せした額を売却額にしたい。間違っても、負債分をプラスすることは避けた方がいい。そうすると相場の価格水準から乖離してしまう可能性があるためだ。売却情報を掲出して数ヶ月が経過しても売れなければ、プラスした価格を引き下げて値ごろ感を演出するしかない。

このことから考えて、まだ投資物件の購入前の人は、売却時のことも勘案して、なるだけ安い指値をいれて投資物件を購入したいところだ。そうなれば、売却時にも市場価格よりも有利な価格で売れる。仮に100万円の値引きを要求されても、安く仕入れている分だけ多少なりとも利益が出る可能性も出てくるためだ。

また、買い手が見つかった場合には、1人目の買い手(最悪でも2人目)に売った方が賢明だ。数ヶ月で買い手が現れると、自分の物件が人気物件と勘違いしたり、次の人なら更に高く売れるかも?と考えてしまいがちだ。しかし、不動産の売却は自分でコントロールが効きにくい点を忘れてはならない。購入するときは自分で是非を決断できるが、売却時は買い手の気まぐれや他物件への目移りの可能性がある。また、不動産の買い手となる人は、新しい物件を次々と探していることが多いため、一度でもそっぽを向かれれば以降は買い手になる可能性が低い。可能な限り1人目の買い手、最悪でも2人目には売却した方が精神衛生上も、その間の余計な支出を考えても賢明だ。

次に投資物件の保有期間だが、不動産の譲渡と税金でも記述したように不動産の保有期間が5年以上だと売却時にかかる税金が格段に安くなる。5年超と5年以下では売買にかかる所得税と住民税等を合算した税金が20%と約40%と天と地ほどの差がある。もしも5年の節目に近いところで売却することになったなら、意図的に時期を延ばすか購入者に事情を説明して待ってもらうのがいいだろう。

さらに税金に関しては、消費税についても忘れてはいけない。土地の売買には消費税が非課税だが、建物には基本的に消費税が発生する。投資物件の建物価格では買主側の立場で建物価格を高くした方が減価償却で有利になると記述したが、売主になれば建物・土地のセットでの売買では売主は可能な限り建物を安くした方が節税になる。仮に買主側からの要請があったなら、計算して消費税の増加分を負担してほしい旨(それでも買主さんは得ですよという点も忘れず)を伝えるのも手だ。

以上が投資物件の売却時のポイントだが、いずれも大切なポイントではあるが売却時の必須条件ではない。売ると決めたら、いくつかの条件に反しても売却した方がいいケースも多々ある。特に不動産投資に失敗して、継続して支出が出ている場合や税負担が生活に支障を来たしているなら、何であろうと早々に売却した方が精神的負担面にも家計にも優しい。また、アパート経営の出口の答えは1つではないため、不安に思うことがあれば税理士・FP・銀行での無料相談を利用したり、不動産会社の不動産相談会(不動産投資セミナー)などを利用して確認するのも手だ。