不動産会社が語らぬ不動産投資に不都合な事実

湾岸マンションでは津波のリスクは避けられない!?

アパート経営などの不動産投資には様々なリスクがあるが、不動産を直接保有して収益をあげるアパート経営では、天災は最大のリスク・ネックとなる。台風・豪雨・河川氾濫なども恐ろしいが、その規模からすれば地震は天災の中でも最大のネックとなる。

地震そのものの揺れについては、木造だけでなく高層マンションにも不安がある。さらに東日本大震災でも問題になった地盤の液状化の不安もある。そして、地震には津波というリスクがあり、首都直下型地震・南海トラフ沖地震では津波が東京・神奈川・千葉を含めた首都圏を襲うと予想されている。

東京23区を襲う津波の予想

上図は東京だが、23区の中でも東京湾に近い江東区で2.5mの津波が予想され、銀座などがある中央区でも2.4mの津波が予想されている。海が見える湾岸マンションなどというと響きは良いが、津波のリスクは格段に高いことが分かる。不動産オーナーとしても賃貸の需要があれば投資するのが筋ではあるが、2mクラスの津波が来れば被害は免れない点は忘れずにおきたい。仮にワンルームの投資だとしても、物件そのものを含めて地域全体の賃貸需要、そして価値が目減りすることを考えれば、津波の影響を差し引いて投資すべきだ。

また、首都直下型地震・南海トラフ沖地震では、千葉・神奈川も当然ながら無関係とはいえない。神奈川では横浜市、千葉も千葉市で10メートルを超える津波が予想されている。

神奈川・千葉の津波の予想

この中には鎌倉・葉山といった避暑地や観光地として有名な場所もあるだけに、相応に地価も物件も安くはない。それを目当てに物件を取得した不動産オーナーもいるだろうが、やはり津波を想定して割り引いた投資をするべきだろう。

以上が不動産会社が語らない津波についてだが、投資物件の場所選びでは最優先にしてもいいぐらいの項目といえるだろう。もちろん、場所選びだけでなく地震保険を活用してリスクヘッジすることも忘れずにおきたい。