不動産の有効活用と賃貸借

土地活用が事業として成立するための注意点とは!?

土地活用において、平地として保有するよりは建物を建築した方が収益性は増すと言われている。そのため、余った土地(居住地以外の土地)には安易に建物を建てがちだが、収入と共に支出(+借り入れ)がある以上は、事業として成立するかという視点が必須だ。それでは、どのような点が基本条件であり注意点のなるだろうか?

まず第一に「事業資金の調達」、重荷事業に必要となる建築費を如何に用立てるかが挙げられる。事業資金は手元資金だけでなく、銀行からの借入金や他の不動産の売却資金も含めて考えてもいい。不動産の売却資金はさておき、銀行からの借り入れとなると担保が必要になる。一般的には、建物を建てる土地と建物を担保にするケースが多い。

ただし、銀行側からすると建物は経年劣化が激しいため、建物の担保としての価値は大きくない。そのため、土地が担保の大きな比重を占めると考えた方がいい。また、その際には不動産投資・マンション経営となると一定の事業とみなされ、銀行側は極度額の範囲内で抵当権を利用できる根抵当権を設定を要求するだろう。細かい話しになるが、この極度額は銀行が土地を査定して時価総額の60~70%(銀行によって差異あり)で設定する。この極度額の範囲内において銀行は資金の貸し出しを行うが、この極度額を超える、ないしは逆に土地価格の下落が起こると極度額が下がり新規の融資が止められる可能性がある。資金計画には、相当の余裕を持つことが継続する要といえる。

前述の事業資金の調達にも少し関係しているが、第二に「収支バランス」が挙げられる。単純にいえば、賃料収入から諸経費と借入金の利息・元金の支払いが可能かということだ。当然ながら、その差し引きで一定の利益(もしくは今後利益が出る見込み)がなければ事業としては成立していないことになる。もしも賃料収入よりも支出の方が大きいなら、他の所得で補うか、事業開始前なら借入金を減らすために自己資金を増やしてから事業を開始するという選択肢をとらねばならない。

また、収支バランスは土地所有者の状況だけでなく、外部要因によっても左右される。一般的に不動産事業の採算は、賃料と建築費と金利によって決定づけられる。建築費・金利は日本中で大差はないが、賃料は地域によって大きくことなる。建築費が同じでも得られる賃料には地域格差があり、それを踏まえて事業資金の借り入れなどを検討する必要がある。

最後が「事業規模」で、土地の大小は元より建物のボリュームが適正かという点が挙げられる。基本的に建物が大きくなるほどに、面積あたりの建築費と収益性は高まる。同じ広さの土地に2階建てのアパートと、10階建てのマンションを建築した場合を比較すれば分かるだろう。ただし、地域によっては景観の保全などを理由にした法規制によって、建物の高さなどを制限されている地域もある。さらには、建物の用途によっては適正な規模と利用方法があり、10階にあるスーパーや1階にあるオフィスは適正とはいえず考え直す必要がある。

以上が土地活用を事業として成立させる場合の注意点だが、基本的には計画を適宜修正していけば問題はない。それでも法律などで如何ともし難い場合には、土地の有効活用(収益を得る)ことは諦めて売却するのも1つの手だ。どうしても土地活用による不動産経営を考えているなら、その売却代金で他の土地か建物のみを購入するという手もある。何か不安・疑問があるようなら、ファイナンシャルプランナーや銀行や業者、各都道府県が主催する無料の不動産投資セミナー・相談会なども利用して専門家の意見を仰ぐのも1つの手だ。