不動産の有効活用と賃貸借

予想以上に建物(建築物)の建築・工程の流れは長い!

所有地の有効活用をするために賃貸マンションやオフィスビルの建築を検討している人は多いだろうが、実際に企画~完成までの流れは想像以上に長い。そのため焦れることもあるだろうが、その流れを予め大まかに把握しておけば懸念は拭える。

建築の流れ(建築企画・設計業務・許認可・着工・建築確認・工事管理・竣工検査・使用開始)

まず建築企画だが、現地調査から法規制を調べ、さらに市場調査や土地所有者の意向を踏まえて、どのような建物を、どのような規模・用途で建てるかをまとめる作業だ。この段階での図面や資料は初期段階であり、その後に管理運営者・利用予定者(テナント)などの意見も入れて修正・変化していく。その結果できる基本プランをもって、設計者による設計業務に進むことになる。

設計業務においては、土地所有者の意向の詰まった基本プランをベースにして、具体的な設計図を施工者(建築会社など)に伝えるべく設計図を作成していく。当然、設計業務は建築士の資格を有する者、ないしは設計事務所と設計契約を結ぶことになる。設計業務は、配置図・平面図・立面図といった全体の画を描く基本計画(基本設計)から、詳細図・構造図といった全体の分量を確認・調整する実施計画(実施設計)が行われる。

許認可は主に建築基準法に定められた建築確認が挙げられる。これは大規模建築物は35日以内に地方自治体の建築主事などに申請し、建築物が各種法令に適合するかを確認するというものだ。ちなみに大規模建築物は、床面積100平方メール以上の建物、3階建て以上の木造建築物、2階建て以上の木造以外の建築物などが該当する。仮に、これらに該当しないと、申請までの期間が7日に短縮されるため注意したい。逆に正当な理由があれば70日に延長されることもある。

そして、いよいよ着工となり、工事監理者(主に建築士)が設計資料に基づいて工事を監理して進行する。工事監理者は工事の進捗や予算内で作業が進行しているかを確認し、建築会社と協力して工事を進めていき建築工事は完了する。

工事が完了しても、使用開始までには残りワンステップがある。それが竣工検査で、建築主は工事完了から4日以内に工事完了の検査の申請を行わなければならない。先般の許認可の通りに建築物が各種法令に適合しているかをチェックされ、問題がなければ検査済証が交付される。この検査済証がないと、原則として建築物の使用が開始できないため注意が必要だ。ちなみに、3階以上のマンションなどは工事が大規模で長期に及び、かつ完成後に建て直しや修正も実質は不可能なため、建築途中での中間検査の申請が必要になることもある。

以上が大まかな建築の流れだが、実務においては新たに土地・建物などを取得する前には建築計画の前に契約作業が必要になる。契約では各段階で税金が発生し、これらの税金は必要経費になるものもあるため十分に留意しておきたい。