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ローン審査で物件の内容も審査の重要な要素となる!?

不動産投資の第一歩が投資物件・収益物件探しだが、せっかく良い物件を見つけても銀行からの融資が実行されなければ意味がない。そのため融資の審査は非常に重要な要素となる。融資の際に銀行がチェックするポイントには、投資する物件の内容の他に属性などの5つのポイントがある。それでは、どのような方法によって物件の内容を評価するのか?

まず物件の内容の評価には概ね3通りある。その1つが物件の原価法による積算価格(物件の担保としての価値)で評価する方法だ。銀行はアパートローンを組んだ際に、物件を担保として抵当権を設定する。ローン支払いが滞った際に、物件を売却することでローン残債を回収する。そのため物件の担保としての価値は審査の対象となり、融資額は積算価格の70~80%程度となる。

積算価格は建物の再調達価格から下図の法定耐用年数(ローンの借入期間も参照)に応じた減価修正を行って、土地もあれば評価額を合算する。つまりは、購入するビルを再調達する場合にかかる費用に、建物が使用できる耐用年数に応じて目減りするであろう価値を差し引いた額が積算価格となる。例えば、築10年の2億の鉄骨マンションであれば、2億×10年÷50年となり減価修正の額は4000万円となる。積算価格は2億-4000万円=1億6000万円程度になり、積算価額の70%を融資額とする銀行なら約1億6000万円が融資の限度となる。

建物の構造別の法定耐用年数

しかし、積算価格のみだと建物・土地の価格のみを考えており、建物を賃貸に回すことで得られる収益(賃料収入)が加味されていない。 そこで登場するのが、もう1つの物件の評価の方法である収益還元法だ。収益還元法は直接還元法とDCF法があり、直接還元法は出口(売却)を考えずに如何ほどの収益を稼ぐ物件かを計る方法だ。例えば、不動産賃貸で諸経費を差し引いて年間1000万円の利益が見込まれるなら、還元率(0.05%前後)で割って計算する。この場合には、収益還元法での評価額は2億ということになる。

もう1つのDCF法だと賃貸による収益に加えて、出口である物件を売却した際の復帰価格(販売予測価格-売却費用)を、時期に応じて割り引いて計算される。DCFは数列の和を求めるΣ(シグマ)を使う少し面倒な計算だが、つまりは「毎年収益はあるが建物の市場価値は目減りしていく」ことを加味した計算方法といえる。。

最後が取引事例比較法で、多数の取引事例と情報収集によって、事情補正・時点修正を行って、さらに地域要因や個別的な要因を加味して物件の評価する。シンプルにいえば価格の上昇が見込めそうな物件か?、さらに近隣の同じような条件の投資物件と比較して同程度か有利な物件でないか?を基準にして評価するといえる。地銀であれば地元への融資が多いため、数多くのデータとケースが蓄積されている。その過去データから物件の適正な価格を絞り込めるというわけだ。

それでは、現在の銀行は3つの方法のどれを採用しているのだろうか? 基本的に現在の銀行は3つを用いて総合的に評価して、融資額を決めたり融資の可否を決めることが多い。しかし、銀行によってバラつきがあるのも確かで、例えば地銀であれば、今後の開発が進むと予想されている地域の物件であれば、取引事例比較法のウェイトを重くして融資額・融資審査を緩くすることもあるだろう。不動産オーナーが依頼した銀行員がアパートローンのノルマに達していないなら、築古物件でも収益還元法にウェイトを置いて関係部署との調整に臨む可能性もある。

不動産オーナー側で考えるべきは、残された耐用年数が長い物件(原価法で有利)であり、賃料収入による高い収益が見込めて市場価値も目減りしなそうな物件(収益還元法で有利)であり、近隣などの類似物件と比較してもヒケをとらない物件(取引事例比較法)であればいいわけだ。大そうなことを記述しているようだが、結局のところは築浅・人口動態で有利・近隣との差別化・地価傾向が上昇している物件という、なんとも基本に忠実な物件が融資の審査では有利ということになる。

以上がアパートローンにおける物件内容の審査についてだが、1つの銀行でダメでも他の銀行であれば融資が通ることも間々ある。これは融資の基準もさることながら、担当する銀行員に左右される点も大きい。FP・銀行と協力して数字を構築しつつ、不動産相談会(不動産投資セミナー)などを利用して、同業者の間で融資に有利な銀行についての話を聞いたり、紹介してもらうのも手かもしれない。