かんぽ生命 新普通定期保険/ 定期保険の返戻率・保険料・保険期間・保障を評価 レビュー

かんぽ生命 新普通定期保険
オススメ度:
2
保険会社:
かんぽ生命
名称:
新普通定期保険
契約年齢:
15~50歳
保険期間:
10年
返戻率:
2,777% ※30歳契約
特徴:
比較的少ない保険料で最高1,000万円の保障が得られる普通定期保険

かんぽ生命 新普通定期保険は保険料を他社と比較すると厳しいか!?

かんぽ生命 新普通定期保険は同社で唯一の定期保険で、「新」の冠が付いてあることから時期は不明だがリニューアルした定期保険のようだ。以下、新普通定期保険の概要を記載し他社の定期保険と保障・保険料面等で比較する。

かんぽ生命 新普通定期保険の仕組み・保険料・返戻率・保険料・死亡保険金など

この保険は他社のスタンダードな定期保険と同様に保険期間(契約から10年)に死亡すれば死亡保険金が受け取れるが、契約から間もない一定期間は保険金が減額されることを明記している。具体的には事故死を除いて契約から1年間は保険金が半額となり、1年~1年半経過までは80%に減額、1年半経過後から保険金は満額となる。他社は明記していない(もしくは長文の注意事項の箇所にサラりと書いてある)が、実際には同じような条件が付されている可能性が高いため、特に不利と感じる必要はないだろう。

基本保障である死亡保障以外に、保険料を上乗せして入院保障の特約を付加できる。入院1日に対して日額15,000円が受け取れ、手術の種類に応じて手術給付金も受け取れる。ただ、あくまで入院のみが保障の対象で通院は除外されている。また、数百万~数千万円にもなる先進医療が対象外のため、本気で入院を懸念するなら定期医療保険か終身医療保険を検討した方が賢明だ。

次に下図では各社の定期保険を、加入できる年齢・保険期間・更新の有無・5年ごと利差配当(配当金)の有無に加え、付加できる特約・割引制度などで比較した。参考までに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し、自分が苦情を言う可能性があるかも考慮した。

さらに保険金額を1,000万円で契約した場合の保険料と、支払った保険料が何%で戻るかを示す「返戻率」で比較した。定期保険の解約返戻金は期待できないため、今回は死亡保険金と保険料から返戻率を算出した。契約者は男性で30・40・50歳に分けて比較した。

名称 かんぽ
新定期
メットライフ
スーパー
アクサ
カチッと2
メディケア
メディフィット
ライフネット
かぞく
楽天生命
ラブ
オリックス
ブリッジ
チューリッヒ
定期保険
コープ
あいぷらす
加入年齢 15~50歳 20~65歳 20~70歳 20~70歳 20~65歳 20~70歳 20~65歳 20~69歳 18~70歳
保険期間 10年 10/20年
60・65歳
10年
55~70歳
10年
60~80歳
10~30年
65・80歳
10年
55~70歳
10~30年
60~80歳
10年
55~70歳
10年
更新 -
5年ごと
利差配当
- - - - - - - - -
特約
割引
入院 健康割引 健康
チャレンジ
- - - - 健康割引 がん
入院
苦情率 0.64% 0.77% 0.22% 0.30% 0.46% 0.06% 0.42% 0.42% 0.56%
保険料
返戻率
30歳
\3,000
2,777%
\1,140
7,309%
\1,240
6,720%
\1,214
6,864%
\1,230
6,775%
\1,280
6,510%
\1,310
6,361%
\1,050
7,936%
\1,200
6,944%
保険料
返戻率
40歳
\4,200
1,984%
\1,800
4,629%
\2,380
3,501%
\2,351
3,544%
\2,374
3,510%
\2,400
3,472%
\2,414
3,452%
\1,720
4,844%
\2,700
3,086%
保険料
返戻率
50歳
\7,200
1,157%
\3,860
2,158%
\5,290
1,575%
\5,361
1,554%
\5,393
1,545%
\5,290
1,575%
\5,297
1,573%
\3,940
2,115%
\5,500
1,515%
定期保険の保障・保険料の比較表(かんぽ生命 新普通定期保険・メットライフ スーパー・アクサ カチッと・ライフネットかぞく・楽天生命ラブ・オリックス ブリッジ・チューリッヒ 定期保険・コープ あいぷらす)

上図で1番左の「かんぽ生命 新普通定期保険」だが、まず契約できる年齢の上限が他社よりも厳しい50歳までとなっている。そのため基本的には現役時に死亡して、残された家族(生活費・子供の教育費)の保障を目的とすることになる。60歳からの10年など、平均寿命手前で死亡した時に、夫婦の片方の年金が無くなる(年金受給期間が短くなる)などのリスクを気にして利用する手は使えない。また、更新がナシになっており継続するには改めて契約することになりそうだ。告知なしで更新できるのが定期保険の1つのメリットともいえるため、これは如何ともし難い。。。また、かんぽ生命は郵便局で契約できるため安心感があるように感じるかもしれないが、苦情率でみれば若干高い点も覚えておきたい。

保険料は入院特約を付加していない額だが、死亡保険金が同額の他社と比較して高い。最安値クラスと比較して30代で3倍、40代で2.5倍、50代で2倍近い額で、お世辞にも保険料が安いとはいえない。返戻率にすると終身保険などとは比較にならないほど高い数字だが、こちらも他社と比較して厳しい。

結論としては、郵便局ネットワークという利便性はあれど、保険料を重視するなら他社の保険を選択した方が賢明だ。また、保険料を多少は犠牲にしてでもアフターフォロー(顧客満足度)の高い保険を・・・と考えている場合でも選択肢としては厳しいだろう。