JA共済 定期生命共済/ 定期保険の返戻率・利回り・保険料・保険期間・保障を評価 レビュー

JA共済 定期生命共済
オススメ度:
2
保険会社:
JA共済
名称:
定期生命共済
契約年齢:
15~65歳?
保険期間:
5・10・15年
返戻率:
2,072% ※30歳契約
特徴:
お手頃な共済掛金で万一の保障

JA共済 定期生命共済は保障・掛け金の額を他社と比較すると?

JA共済の定期生命共済は農協の共済(保険)で基本は農業従事者向けだが、出資金(地域による異なる)を預ければ誰でも利用できる。以下、JA共済の定期生命共済の概要を記載し、他社の定期共済・定期保険と比較する。

JA共済 定期生命共済の仕組み・保険料・返戻率・保険料・死亡保険金など

この共済は正確には保険ではないが、基本的な保障は保険会社の定期保険と差は無い。一定期間内に死亡すれば死亡共済金が受け取れ、一定期間は年数と年齢から選択できる。年数にした場合には一定年数が経過すれば更新するか否かを決定することになり(自動更新だが解約も当然可能)、年齢で設定すれば更新は存在しない。

どちらも一長一短であり、年数であれば更新毎に掛け金が上昇し、年齢であれば掛け金は年数で設定した場合の2~3倍になってしまうからだ。また、年齢で設定した場合には満了を迎えると保障が消滅してしまい、保険料の支払い損になる。その意味では死ぬまで保障が継続する終身共済(終身保険)の方が長期保障には妥当だ。その他では、医療共済とセットでの加入を推しているが、セットで加入すれば掛け金が割安になるわけでもない。

次に下図では各社の定期保険を、加入できる年齢・保険期間・更新の有無・5年ごと利差配当(配当金)の有無に加え、付加できる特約・割引制度などで比較した。参考までに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し、自分が苦情を言う可能性があるかも考慮した。

さらに保険金額を1,000万円で契約した場合の保険料と、支払った保険料が何%で戻るかを示す「返戻率」で比較した。定期保険の解約返戻金は期待できないため、今回は死亡保険金と保険料から返戻率を算出した。契約者は男性で30・40・50歳に分けて比較した。

名称 かんぽ
新定期
メットライフ
スーパー
アクサ
カチッと2
メディケア
メディフィット
ライフネット
かぞく
楽天生命
ラブ
チューリッヒ
定期保険
JA共済
定期共済
全労済
定期
加入年齢 15~50歳 20~65歳 20~70歳 20~70歳 20~65歳 20~70歳 20~69歳 15~65歳 0~70歳
保険期間 10年 10/20年
60・65歳
10年
55~70歳
10年
60~80歳
10~30年
65・80歳
10年
55~70歳
10年
55~70歳
5~15年
80歳
5・10年
80歳
更新 -
5年ごと
利差配当
- - - - - - - - -
特約
割引
入院
がん
健康割引 健康
チャレンジ
- - - 健康割引 - 災害
苦情率 0.64% 0.77% 0.22% 0.30% 0.46% 0.06% 0.42% - -
保険料
返戻率
30歳
\3,000
2,777%
\1,140
7,309%
\1,240
6,720%
\1,214
6,864%
\1,230
6,775%
\1,280
6,510%
\1,050
7,936%
\2,680
2,072%
\2,500
3,333%
保険料
返戻率
40歳
\4,200
1,984%
\1,800
4,629%
\2,380
3,501%
\2,351
3,544%
\2,374
3,510%
\2,400
3,472%
\1,720
4,844%
\4,470
1,242%
\3,700
2,252%
保険料
返戻率
50歳
\7,200
1,157%
\3,860
2,158%
\5,290
1,575%
\5,361
1,554%
\5,393
1,545%
\5,290
1,575%
\3,940
2,115%
\8,640
643%
\7,300
1,141%
定期保険の保障・保険料の比較表(かんぽ生命 新普通定期保険・メットライフ スーパー・アクサ カチッと・ライフネットかぞく・楽天生命ラブ・オリックス ブリッジ・チューリッヒ 定期保険・コープ あいぷらす)

上図で右から2番目のJA共済の定期生命共済だが、加入年齢・保険期間は他社の保険と大差は無い。ただ、年齢で区切る歳満了の場合に選択できるのは80歳のみで、他の年齢を選択できない点は覚えておきたい。現在の平均寿命は男性が約80歳、女性で約85歳のため平均寿命には届いていそうで届かない。これからも平均寿命が延びていくとすると、現在50歳の人だと80歳では物足りない年齢になるのは間違いない情勢だ。それ以外では特約や割引にも目立った点はなく、健康割引のような健康状態によって保険料(掛け金)が割引される仕組みも存在しない。

掛け金は保険期間が15年の額で一律比較はできないが、保険期間を計算上で加味できる返戻率にすると明らかに他社の定期保険よりも高いのが分かる。およそ2~3倍の額といえ、掛け金が安いとはいえない。

結論としては、掛け金が安いとはいえず保障でも優れた面がない以上は、特にオススメする共済ではないといえよう。農業をしている人で、どうしても共済にと考えている人でも一歩立ち止まって他社の保険も検討した方が賢明だろう。