ライフネット生命 新じぶんへの保険/ 終身医療保険の保険料・保障内容・特約を評価 レビュー

ライフネット生命 新じぶんへの保険
オススメ度:
1
保険会社:
ライフネット生命
名称:
新じぶんへの保険(終身医療保険)
保障内容:
入院(日帰りから)・手術
先進医療:
2,000万円まで
オリコン:
8位 / 10社中
特徴:
家計にやさしい保険料と安心・充実の保障内容!

ライフネット生命 新じぶんへの保険は保険料の安さ重視なら検討できるが?

ライフネット生命は、親会社(大株主)に大手生命が存在しないインターネット専業の生命保険会社の草分け的な存在だ。従来販売していた終身医療保険「じぶんへの保険」が2014年5月にリニューアルし、「新じぶんへの保険」となった。以下では同社の医療保険「新じぶんへの保険」の概要を記載し、他社の終身医療保険と比較する。

ライフネット生命 新じぶんへの保険の仕組みと主な保障内容・保険料

主契約の保障内容だが、エコノミーコースなら入院・手術の給付金のみで、おすすめコースだと三大疾病特約・先進医療給付金・がん治療給付金が付加される。他社のように入院・手術・先進医療というベーシックな組み合わせができず、柔軟性については他社に劣る。入院日額は5,000~15,000円まで調整が可能で、アフラックと同様に5日未満の入院(2日の入院)でも5日分の給付金を受け取れる。一見するとお得だが、実際には有利な面も不利な面もある(アフラックのEVERを参照)

また、ガン治療給付金は他社の医療保険でも見かける特約だが、ライフネットの場合には上皮内新生物(初期のガン)を対象外としている。他社が軒並み対象としている点からすれば、契約者としてはデメリットといえよう。3大生活習慣病の特約は、ガンは20日以内の退院が大半で、脳卒中なら長期入院前に死亡する可能性が高いため、他社同様に心疾患のみでしか出番がない。そのため特約で有用なのは先進医療のみと言っても過言ではなく、シンプルな構成といえば聞こえは良いが無駄ともいえる。ちなみに他社と異なり通院に関する特約、生活習慣病に対する特約は存在しない。

次に、下図では終身医療保険を加入できる年齢入院日額と限度日数・通院日額と限度日数・入院と外来時の手術給付金通算給付日数先進医療給付金で比較した。顧客満足度では、保険の究極的な目的は保険金のためオリコンの保険金・給付金ランキングで比較した(価格.comや各保険サイトのランキングは契約数だけが基準のため参考外)また、参考までに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し、契約した場合に自分がクレームを言う可能性も考慮した。保険料では、男性で入院日額5,000円(終身払い)を選択した場合の、40歳・50歳・60歳の月額保険料で比較した。また、先進医療給付金の特約を付加し、通院特約も何かしらの制限があっても付加した。

名称 メットライフ
やさしく
アメホ
みんなα
オリックス
新CURE
メディケア
フィット
アフラック
EVER
楽天生命
スマート
損ジャ
日本興亜
お守り
ライフネット
新じぶん
三井住友
あいおい
&LIFE A
年齢 ~80歳 ~80歳 ~75歳 ~75歳 ~85歳 ~80歳 ~75歳 ~70歳 ~80歳
入院日額
限度
\5,000~
60日
\3,000~
60日
\5,000~
60日※
\5,000~
60日※
\5,000~
60日※
\5,000~
60日
\5,000~
60日※
\5,000~
60日※
\5,000~
60日※
通院日額
限度
\3,000~
30日
\1,500~
45日
\5,000
無制限※
- \2,500
30日
- \5,000
120日※
- \5,000
5年※
手術給付
入院
10万 5万 10万 5~20万 5~20万 2.5~5万 5~40万 5~15万 5~10万
手術給付
外来
10万
(2.5万)
5万
(1.5万)
10万
(2.5万)
5~20万
(2.5万)
5~20万
(2.5万)
- 5~40万
(2.5万)
- 5万
通算日数 1,095日 1,000日 1,000日※ 1,000日※ 1,095日 1,095日 1,000日※ 1,095日 1,095日
先進医療 2,000万※ 1,000万※ 2,000万 2,000万円 2,000万※ 1,000万※ 2,000万 2,000万 2,000万
特約 ガン ガン
生活習慣
ガン
生活習慣
三大疾病
ガン
七大疾病
- - ガン
三大疾病
ガン
三大疾病
集中治療
三大疾病
ガン・介護
オリコン 4位 10位 3位 対象外 6位 対象外 7位 8位 ランク外
苦情率 0.78% - 0.31% 0.30% 0.82% 0.06% 0.82% 0.46% 0.24%
保険料
40歳
\2,740 \3,020 \3,377 \2,330 \2,470 \2,102 \2,057 \3,723
(\2,000)
\3,328
保険料
50歳
\3,786 \4,173 \5,170 \3,315 \3,683 \2,922 \2,957 \5,290
(\2,721)
\4,603
保険料
60歳
\5,315 \5,855 \7,842 \4,720 \5,472 \4,112 \4,307 \7,477
(\3,690)
\6,708
終身医療保険の比較表(メットライフ生命・アメホ みんなα・オリックス 新CURE・メディケア フィット・アフラックEVER・楽天生命スマート・損ジャ日本興亜・ライフネット新じぶん・三井住友あいおい)

上図で右から2番目のライフネット「新じぶんへの保険」だが、前述の通り入院日額は5,000~15,000円で調整でき通院給付金は付加できない。給付日数は入院で60日だが三大疾病で無制限となっているが、オリックスなどは三大疾病で無制限+生活習慣病で給付日数2倍となっている点を考慮すれば物足りない。また、手術給付金は入院日額の10倍のため、給付金を一律10万円としている他社に劣る。さらに手術は外来の場合だと給付の対象とならない点にも注意が必要だ。その他の通算給付日数・先進医療給付金額では他社に見劣りする点はない。

オリコンでの評価は8位と低調だが、苦情率は平均か若干低いと言えなくもない。苦情の中身は他社のように保全関係・保険金関係よりも新契約関係が多い。保険料は、おすすめプランだと他社よりも高額だが、エコノミープランなら相当に安い。60歳だと楽天・ひまわり生命よりも数百円の差が出てくる。

結論としてはおすすめプランは問題外だが、エコノミープランなら保険料は最安値のため、保険料の安さを最重視するなら検討の余地は無くはない。ただ、入院日額・手術給付金に関して注意すべき点が散見される。特に手術給付金は外来は対象外で、給付金額も5万円(給付日額が5,000円の場合)と大きくはない。顧客満足度の面でも抜きん出て良好でもないため、リニューアルしたとはいえ微妙な保険と言わざるを得ない。