生命保険 解説・用語集

医療保険に加入するお得な年齢は?

医療保険(終身医療保険)に限らず、保険は若い内に契約するほど保険料は安くなりお得になると言われている。なぜなら契約した時点の年齢で月額保険料は据え置かれるためだ。それでは何歳で加入するのがお得なのか? そして目安となる年齢は存在しないのだろうか?

まず各種サイトで人気が高いオリックス生命「新CURE」を代表例として、2014年現在の保険料の推移を表にした。条件は入院日額5,000円で先進医療・がん特約を付帯し、65歳払済と終身払いの場合で比較した。

65歳払済の場合の保険料の推移・合計保険料・差額

月額保険料・年間保険料・合計保険料は、保険会社・保険代理店のセールストークの通り年齢に応じて上昇する。ただ、これでは思い立ったが吉日とばかりに1年でも早く契約することになり、何の目安にもならない。そのため、5歳刻みで支払う合計保険料が増額される額を比較した。上図でいえば、30歳で契約した場合と35歳では、65歳までに支払う合計保険料では約97,000円の差額がある。さて、その最高額だが、40歳と45歳の差額が大きくなっている。そのため1つの目安として、40歳までには契約するとお得だといえそうだ。逆に50歳から契約すると、60歳で契約した場合と比較して13万円しか得をしない。それなら一時払いを検討した方がいいだろう。

終身払いの場合の保険料の推移・合計保険料・差額

次に終身払いの場合だが、こちらは現在の平均寿命80歳から今後も延びると想定して、85歳で死亡すると仮定した。この場合でも年齢が若いほどに、一生涯で支払う合計保険料は安いことは変わらない。ただし、65歳からは逆に支払う合計保険料が減額されていく点は注目に値する。上図の数字でいえば、55歳で契約した場合と65歳で契約した場合では、一生涯に支払う保険料はほぼ同額だ。ピークを迎える50代・60代での契約が一番得をしないことになる。奇抜な方法だが、50・60歳なら75歳まで待って契約するという手もありうる(健康状態によっては保険会社に断られる可能性があるが)

その一方、65歳払済と同様に増額幅に目を向けると、45歳・50歳にかけて保険料が大きく増額されることが分かる。そのため、65歳払済と同様に40歳は1つの目安として機能することが分かる。

以上のことから、契約するなら可能な限り若いうちだが、その中でも40歳手前で保険を契約するのがお得といえる。それを過ぎた場合、終身払いだと55歳よりも前には契約した方が保険料はお得になる。逆に60歳を過ぎるなら70歳まで待つという手もありうる。ただ、70歳からとなると月額保険料は13,000円近くなるため、家計への負担が一気に増加する。そのため60歳過ぎから保険に向けて(保険に加入したと思って)貯金しておくなど、一工夫しておいた方が賢明だろう。