全労済 ねんきん共済/ 定額年金保険の保険料・基本年金額・返戻率・利回りを評価 レビュー

全労済 ねんきん共済
オススメ度:
0
保険会社:
全労済
名称:
ねんきん共済(個人年金共済)
契約年齢:
15~55歳
年金支払:
5・10・15年
返戻率:
102.6%
特徴:
公的年金を補完して、ゆとりある暮らしをサポート

全労済 ねんきん共済は家族年金は魅力的だが?

※全労済 ねんきん共済は新規の取り扱いを休止し、募集が停止されています。そのため今から新たに加入・契約することはできません。
全労済は生協(生活共同組合)の1つで、1,000円程度の出資金を預けて組合員となれば、誰でも共済を含めて各種サービスを受けられる。ねんきん共済は保険会社でいう年金保険で、以下、他社の定額年金保険(個人年金保険)と比較する。

全労済 ねんきん共済の仕組み及び保険料・基本年金額など

まず年金の受取期間だが、確定年金を選択すると他社同様に5年・10年・15年で、終身年金だと一生涯(生きている限り)年金が受け取れる。他社のように保証期間が明記されていないが、60歳から受け取り開始の場合には15年、65歳なら10年の保証期間が付いており、実質は保証期間付きといって差し支えない。他ページでも記述したが、終身年金でメリットが出てくるのは平均寿命(男性80歳・女性85歳)を超える必要があるため、両親・親類縁者の年齢等から自分も超える可能性を探り、終身年金でメリットがあるかを考える必要がある。

また、基本的には他社の年金保険と仕組みは同じなのだが、家族年金という制度は他社より手厚い。家族年金は保険料支払い中に死亡した場合に、遺族が受け取る年金で、従来の給付額の2倍の年金額が受け取れるというもので、他社の支払った保険料総額と同額の死亡給付金とは一線を画す。

次に、下図で各社の定額年金保険を加入できる年齢・年金支払い期間(年金を受け取る期間)・受け取り開始をする年齢・5年ごと利差配当(保険会社が予定より利益が出た場合に、5年ごとに契約者に支払う上乗せの年金)などで比較した。参考までに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し、契約した場合に自分が苦情を言う可能性も考慮した。

さらに、一定期間後に支払った保険料が何%で戻るかを示す「返戻率」と、保険料を何%で運用したかを示す「利回り」でお得さを比較した。基本的に30歳契約で60歳で保険料の払い込み完了、60歳から70歳まで10年間に年金を受け取るとした。65歳で受取開始となってしまう場合は、5年の差も勘案して利回りを算出した。

名称 第一生命
しあわせ
住友生命
たのしみ
明治安田
ひとすじ
ソニー生命
個人年金
東京海上
年金保険
ニッセイ
年金保険
アフラック
個人年金
JA共済
ライフ
全労済
ねんきん
年齢 15~60歳 15~65歳 20~60歳 20~60歳 16~54歳 7歳~ 20~45歳 16~65歳 15~55歳
支払期間 5年/10年
15年
5年/10年
15年
10年 5年/10年 5年/10年 5年/10年
15年
5年/10年 5年/10年
15年
5年/10年
15年
受取開始 - 40~85歳 - 50~70歳 60・65歳 17歳~? 60~70歳 60歳~? 60歳~?
5年ごと
利差配当
あり - あり あり あり - あり なし なし
特約 - 保険料免除
指定代理
代理請求 - - 保険料
免除
- 代理請求 代理請求
苦情率 0.34% 0.83% 0.46% 0.57% 0.44% 0.56% 1.08% - -
月額保険料
(合計)
\29,000
(1044万)
\20,000
(720万)
\20,000
(840万)
\28,104
(1011万)
\20,000
(720万)
\18,367
(661万)
\20,000
(720万)
\10,000
(420万)
\19,900
(716万)
年金額
(合計)
123万
(1230万)
90万
(901万)
100万
(1000万)
120万
(1200万)
86万
(858万)
72万
(720万)
77万
(775万)
53万
(532万)
73万
(735万)
返戻率 117.9% 125.1% 119.1% 118.6% 119.1% 108.8% 107.7% 126.8% 102.6%
利回り 0.40% 0.56% 0.43% 0.47% 0.48% 0.22% 0.19% 0.60% 0.06%
個人年金保険の比較表(第一生命しあわせ・住友生命たのしみ・明治安田生命ひとすじ・ソニー生命・東京海上・アフラック・ニッセイ・JA共済・全労済)

上図で1番右の全労済 ねんきん共済だが、加入できる上限年齢・年金支払い期間は他社と相違ないが、5年ごと利差配当が存在しないため、上図の数字以上のパフォーマンスになることはない。そのため運用次第では他社との年金額の差が広がる可能性がある。苦情率は保険会社ではなく共済のため算出できず他社と比較できないため、各手続きに対しての一抹の不安は拭えない。

お得さを表す返戻率・利回りは、30歳契約・60歳払込完了・年金受け取り開始の場合なのだが、明らかに他社より低くワーストの数だ。前述の通り5年ごと利差配当もないため数字面では厳しい。

結論としては、返戻率・利回りが低く特にオススメはしない共済だ。ただし、家族年金は残された家族に大きな保障が残る点は見過ごせず、家系からして早死にしそうなら一考の余地はある。ただ、それなら年金保険ではなく終身保険などの方が適正だろうが。。。