三井住友海上あいおい生命 個人年金保険/ 保険料・年金額・返戻率・利回りを比較して評価

三井住友あいおい生命 個人年金保険
オススメ度:
1
保険会社:
三井住友海上あいおい生命
名称:
個人年金保険(無選択加入特則付5年ごと利差配当付き個人年金保険)
契約年齢:
16~60歳
年金支払:
5・10・15年・終身
返戻率:
101.3%
特徴:
計画的に積み立ててゆとりあるセカンドライフをサポート

三井住友海上あいおい生命 個人年金保険は返戻率・利回りが低い!

三井住友海上あいおい生命は&LIFE 個人年金保険という名称で個人年金保険を販売しており、同社で唯一の個人年金保険となっている。以下で保障内容・メリット・デメリットを公式HP等を元に解説し、他社の定額年金保険(定額個人年金保険)と保険料・評判等で比較する。

まず基本的な流れだが、契約時に保険料をいくら支払うか、何歳まで保険料を支払うか、何歳から年金を受け取るかを決めると将来受け取る年金額が決定する。年金額から逆算しても良いが、理想を追い求めると保険料負担が家計を圧迫する可能性が高いため保険料から考えた方が無難だ。

三井住友あいおい生命 個人年金保険の仕組み及び保険料・基本年金額など

支払った保険料は三井住友海上あいおい生命が運用するが、運用期間を長くするためには年金の受取期間は5年・10年・15年の確定年金のうち15年を選択した方が有利となる。ただ、限られた年金原資を15年まで薄めると、受け取れる毎年の年金額は相応に少なくなってしまう。そのあたりは老後資金・生活とのバランスが必要になる。10年保証期間付終身年金だと10年間は生死を問わず11年目からは生存している限り年金が受け取れる。長生きをすれば得なのは間違いないが、この場合も毎年の年金額は少なくなる。

その他に据置期間を長く設定することでも返戻率を高めることができる。保険料払込完了から年金受取開始までの据置期間を長くすれば、年金原資をフルで運用できる期間が長くなるためだ。60歳から年金を受け取りたいなら55歳か50歳までに保険料を支払い終えれば返戻率は通常よりも高くなる。こちらの方が老後資金・生活には影響は少ないが、より短い期間で保険料を支払う必要があるため毎月の保険料額は大きくなり家計への負担が出てくる点に注意が必要だ。これだけ返戻率を高める方法について記述したのは、この三井住友あいおい生命の個人年金保険の返戻率が相当低いからだ。後述する他社との比較を見てもらえば、。

次に下図では各社の定額年金保険を契約年齢・年金の受取期間・年金の開始年齢・5年ごと利差配当(5年ごとに契約者に支払う上乗せの年金)に加え、返戻率と利回りでお得さも比較した。返戻率・利回りは基本的に30歳契約で60歳で保険料の払い込みを完了して、年金を10年間受け取った場合の数字で比較している。評判が良いか悪いかは生命保険協会のデータで苦情率(苦情数÷契約数)を算出して判断した。

名称 住友生命
たのしみ
第一生命
しあわせ
JA共済
ライフ
明治安田
虹色
明治安田
かけはし
ソニー生命
個人年金
ニッセイ
年金保険
三井住友
あいおい
住友生命
充実みらい
契約年齢 0~75歳 0~80歳 18~85歳 0~60歳 20~55歳 15~60歳 7~65歳 16~60歳 0~75歳
受取期間 5年/10年
15年
5年/10年
15年
5年/10年
15年/終身
5年/10年 5年/10年 5年/10年
15年/終身
5年/10年
15年/終身
5年/10年
15年/終身
5年/10年
15年/終身
受取開始 25~85歳 10~90歳 50~90歳 10~80歳 10~80歳 55~70歳 17歳~ 60/65歳 ~85歳
5年ごと
利差配当
あり あり なし あり あり あり なし あり あり
苦情率 0.47% 0.20% - 0.31% 0.31% 0.21% 0.17% 0.11% 0.47%
月額保険料
(合計)
\15,000
(540万)
\32,000
(1152万)
\10,000
(360万)
\30,000
(900万)
\20,000
(720万)
\32,010
(963万)
\19,022
(684万)
\14,094
(591万)
\20,000
(720万)
年金額
(合計)
57万
(574万)
120万
(1205万)
38万
(383万)
94万
(943万)
76万
(762万)
100万
(1000万)
72万
(720万)
60万
(600万)
75万
(750万)
返戻率 106.3% 104.6% 106.5%
※126.7%
104.7% 105.8% 104.1% 105.1% 101.3% 104.1%
利回り 0.18% 0.13% 0.19%
※0.76%
0.14% 0.17% 0.14% 0.17% 0.05% 0.14%
据置期間 5年 5年 5年 5年 5年 0年 0年 0年 0年
個人年金保険の保障内容・返戻率・利回りの比較表(住友生命たのしみ・第一生命しあわせ・JA共済ライフロード・明治安田生命虹色きっぷ・年金かけはしソニー生命・日本生命・三井住友海上あいおい・住友生命充実みらい)

上図で右から2番目の三井住友あいおい 個人年金保険だが、契約年齢等は他社と比較して大差はない。苦情率は他社より一段と低いため、基本的に評判は良いと考えてもいいだろう。苦情の内訳は新契約関係・その他の比率が高くなっている。新契約関係には販売時の説明不足などが該当するため、契約時には相応の注意と書類の読み込みは必要だろう。ただ、他社よりも各手続きに対する対応はスムーズに行われる期待はできる。

返戻率・利回りは30歳契約・60歳払込完了で年金受け取り開始の場合なのだが、返戻率・利回りは上図の9社中でワーストの低さだ。この数字だと個人向け国債は元より定期預金のキャンペーン金利にも劣る。一応、5年ごと利差配当が存在するため上図の数字以上の返戻率になる可能性は否定できないが、それでカバーできるとは到底考えられない。

以上のことから総合評価としては、返戻率・利回りが低いためオススメできないといえる。苦情率や終身年金という点で評価できる点もあるが、いかんせん肝心の返戻率・利回りが低いのが如何ともし難い。ただ、同じく損保系の生命保険(東京海上あんしん生命・SOMPOひまわり生命等)が個人年金保険の募集を停止していることを考えれば、よく募集を継続している方だともいえる。もちろん頑張っているからといって契約するか否かは完全に別問題ではあるが。。。