クレディ・アグリコル生命 ヴァンダンジュ/ 外貨建て定額年金保険の通貨ごとの利率・利回り・年金額を評価 レビュー

クレディ・アグリコル生命 ヴァンダンジュ
オススメ度:
3
保険会社:
クレディ・アグリコル生命
名称:
ヴァンダンジュ~実りのたより~(解約返戻金市場金利連動型個人年金保険)
通貨:
米ドル・ユーロ・豪ドル
据置期間:
5・10・15年
利率:
2.26% ※米ドル10年
特徴:
収穫の時期をのがさないしくみで、豊かな実りを・・・。

クレディ・アグリコル生命 ヴァンダンジュは静岡銀行限定だが!?

※この保険は新規の取り扱いを休止し、募集が停止されています。そのため今から新たに加入・契約することはできません。
ヴァンダンジュはクレディ・アグリコル生命の外貨建て定額年金保険で、金融窓口限定の保険で取り扱いは静岡銀行に限られている点に注意したい。クレディ・アグリコルには、この保険以外に豪ドル限定の年金保険や、りそなグループが扱う類似の年金保険も存在する。以下、同社のヴァンダンジュの概要を記載し他社と比較する。

クレディ・アグリコル生命 ヴァンダンジュの仕組み及び保険料・基本年金額など

まず、保険料の払い込みが一時払いのみで、選択する外貨にもよるが最低100万円単位の手元資金が必要な点は抑えておきたい。

さて、この保険は自分で目標(120~150%)になると自動的に円に戻される仕組みになっている。この仕組み自体は珍しいものではなく、他社でもマニュライフ生命・メットライフ生命などでも同様に目標(ターゲット)が設定できる。一時払い保険に共通の注意点だが、契約時点では契約初期費用が払い込んだ保険料から差し引かれるため、契約から数年間は死亡保険金は保険料を下回らないが、解約返戻金は下回る点に注意したい。この保険の場合は初期費用で5.5%を持っていかれ、目標ターゲットに到達するのは5.5%を埋めてからになるため、契約日の3年後からターゲットに到達したか否かの判定が行われる。何らかの突発的な事象が起きても3年は解約せずにおくのが前提となろう。

次に下図では各社の外貨建て定額年金保険を、選択できる外貨・金融機関窓口・保険料の払込方法・加入できる年齢・年金を受け取る(年金支払い期間)・積立利率保証期間(据え置き期間)などで比較した。参考までに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し、苦情を言う可能性も考慮した。さらに、米ドル・ユーロ・豪ドルで10年の据置期間を設定した場合の2014年現在の利率を記述し、その高低で得か否かを比較した。

名称 メットライフ
レグルス
メットライフ
三大陸
三井生命
ドリーム
マニュライフ
ターゲット
マニュライフ
グロース
ジブラルタ
通貨指定
クレディ
ヴァンダンジュ
クレディ
達成感
第一F
プレミア
通貨 米・欧
米・欧
米・豪 米・豪 米・欧・豪
加・NZ
米・欧
米・欧
米・欧
米・欧
金融機関 - 多くの銀行 - 三菱UFJ 三菱UFJ - 静岡銀 りそな 銀行
第一生命
保険料 一時払 一時払 月払い 一時払 一時払 一時払 一時払 一時払 一時払
年齢 ~87歳 ~87歳 ~65歳 ~85歳 ~85歳 ~80歳 ~80歳 ~80歳 ~80歳
年金受取 5・10・15年 5・10・15年 5・10・
15年
5年 5・10年 5~40年 5・10・
15年
5・10・
15年
10~40年
据置期間 3・5・7・10年 3・5・7・10年 10年 5・10年 3・5・10年 5・6・7・10年 10年 2・10年 3・5・6・10年
苦情率 1.01% 1.01% 0.92% 0.47% 0.47% 1.35% 0.36% 0.36% 0.22%
米ドル
10年
1.31%
(1.46%)
1.31%
(1.46%)
2.50% 1.58% 1.05% 1.33% 2.26% 2.26% 2.24%
ユーロ
10年
0.46%
(0.61%)
0.46%
(0.61%)
- - 0.70% 0.22% 0.87% 0.87% 0.66%
豪ドル
10年
2.24%
(2.39%)
2.24%
(2.39%)
3.50% 2.35% 1.58% 2.18% 3.15% 3.15% 3.20%
外貨建て定額年金保険の保障・保険料・通貨毎の利率の比較表(メットライフ レグルス・メットライフ三大陸・三井生命ドリーム・マニュライフ ターゲット・マニュライフ グロース・ジブラルタ通貨指定・クレディ ヴァンダンジュ・クレディスイス 達成感・第一フロンティア生命 プレミア)

上図で右から3番目のクレディ・アグリコル生命 ヴァンダンジュだが、通貨は米ドル・豪ドル・ユーロで他社と変わらないが、金融機関窓口が静岡銀行のみで必然的に静岡県民以外は利用しにくい。契約の上限年齢と年金受取期間は他社と大差ないが、据置期間が10年のみで短期での運用は不可な点に注意したい。苦情率は他社より低めだが、そもそも同行の保有する契約数は1万強のためデータとしての信頼性は微妙だ。

お得さを表す利率だが、なかなか他社比較しても優秀な部類に入る。三井生命が対応していないユーロであれば上図ではトップの数字だ。

結論としては、利率重視なら悪くない保険といえそうだ。ユーロを選択したいなら、この保険が最有力候補となろう。ただ、ユーロは金利が他の通貨より低く、欧州各国の財政を考えても選択する妙味があるかは微妙だが。。。ただ、据置期間が10年に限定されており、目標設定も有利な面も不利な面もある(想定以上に利益が出ていた可能性を捨てることになるため)。それらを考慮すれば他社の保険で利率が高いものを選択するのも手だ。