住友生命 ライブワン 優々タイプ(お子さま向け)/ こども保険・学資保険の返戻率・利回り・保険料・保障を評価 レビュー

住友生命 ライブワン 優々タイプ(お子さま向け)
オススメ度:
2
保険会社:
住友生命
名称:
ライブワン 優々タイプ(お子さま向け)
契約年齢:
3~14歳~ ※祝い金なし
支払開始:
随時
返戻率:
98.9%(49.4%)
特徴:
お子さまの教育費の準備をしながら、ケガや病気に備えられる

住友生命 ライブワン 優々タイプ(お子さま向け)は仕組みは悪くないが?

※住友生命のライブワン優優タイプ(お子さま向け)は新規募集を停止しています。
ライブワン 優々タイプ(お子さま向け)は住友生命が募集・販売するこども保険で、保障を同社の他の保険よりも重視している。ちなみに、この保険とは別に同社には貯蓄性を重視した「たのしみキャンバス」がある。以下、ライブワン 優々タイプの概要を記載し、他社のこども保険と比較する。

住友生命 ライブワン 優々タイプ(お子さま向け)の仕組み・保険料・返戻率・学資金(祝い金)・満期保険金など

この保険は「高校卒業プラン」「成人プラン」の2プランから選択することになる。前者は子供が高校卒業する18歳が満期となり、後者は20歳が満期となる。さらに、他社のように祝い金・学資金を子供の入学時に受け取るのではなく、随時増える積立金を必要に応じて引き出す形式となる。積立金は最低保証だと0.2%の利率が得られるため、引き出した後の余剰分は放置して増やす、または子供が結婚するまで待つのもアリだ。ただ、支払う保険料の2分の1は子供の医療保障に充てられ積立金には入らないため、貯蓄性ではイマイチだ。医療保障は子供のケガ・病気で入院・手術すると給付金が得られるが、30年更新で子供が30歳を超えても両親が子供の治療費をカバーするのは非現実的だ。

次に、下図で各社のこども保険/学資保険を加入できる子供(被保険者)の年齢を祝い金アリ・ナシで比較し、さらに5年ごと利差配当の有無・学資金の支払開始時期・特約を含めた保障などで比較した。参考までに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し、契約した場合に自分が苦情を言う可能性があるかも考慮した。

さらに支払った保険料が何%で戻るかを示す「返戻率」を、契約者が30歳・子供が0歳で22歳満期で契約した場合で、払い込み完了が12歳と18歳で比較した。18歳払い込み完了は祝い金アリ・ナシで分けた。さらに、他の金融商品(定期預金・定期積み立て・個人向け国債・社債など)よりもお得かを計るため、保険料を何%で運用したかを示す「利回り」でお得さを比較した。

名称 かんぽ
はじめ
日本生命
学資
第一生命
MICKEY
住友生命
たのしみ
ソニー
学資保険
損ジャ
ひまわり
住友生命
LIVE
富国生命
みらい
JA共済
こども
年齢
祝金アリ
0~3歳 0~2歳 0~8歳 - 0~7歳 0~15歳 - 0~7歳 0~11歳
年齢
祝金ナシ
0~12歳 0~6歳 0~8歳 0~8歳 0~10歳 - 3~14歳 - 0~12歳
支払開始 12/17/18 6/18歳 15/18歳 10~18歳 12/18歳 6歳~ 随時 3歳/18歳 3/17/18歳
5年ごと
利差配当
- - あり あり 選択 あり - あり -
特約 災害
傷害
保険料免除 育英
傷害/医療
指定代理 - 見舞金 死亡/医療 保険料免除 医療
苦情率 0.64% 0.56% 0.34% 0.83% 0.57% 0.82% 0.83% 0.62% -
返戻率
18祝アリ
101.8% 107.1% 99.9% - 105.6% 93~94%
(86.9%)
98.9%
(49.4%)
108.4% 93.8%
返戻率
18祝ナシ
105.6% 110% 102.3% 106.8%
(107.9%)
114.1% - - 110.1% 108.8%
(113.6%)
返戻率
12歳祝ナシ
111.6% - 104.1% 111.2%
(112.3%)
121.2% - - - -
利回り 0.08%
0.29%
0.55%
0.34%
0.48%
-
0%
0.11%
0.20%
-
0.22%
0.56%
-
0.67%
1.01%
0%
-
-
0%
-
-
0.40%
0.48%
-
-0.3%
0.42%
-
こども保険/学資保険の保障・保険料の比較表(かんぽ生命 はじめのかんぽ・日本生命 学資・第一生命MICKEY・住友生命たのしみ・ソニー生命 学資保険・アフラック 夢見る・住友生命 ライブワン・富国生命みらい・JA共済こども)

上図で右から3番目の住友生命 ライブワンだが、祝い金・学資金を一定の年齢で受け取るのではなく、積立金を随時受け取るという形式のため契約できる子供の上限年齢は14歳までと、他社よりも圧倒的に高い。子供が思ったより優秀で慶応などの私立に通いそうといった場合には有用かもしれない。それ以外では前述したように祝い金・学資金はなく"随時"必要な際に引き出すことになり、他社とは一線を画す仕組みになっている。一方で5年ごと利差配当が存在せず、保障は災害・死亡・医療の保障が付加している。

また、お得さを表す返戻率は積立金の部分だけであれば98.9%なのだが、死亡給付金・医療保障分の保険料を加味すれば、50%程度の返戻率に落ち込む。保障からすれば止むを得ないようにも見えるが、ほぼ同内容の損ジャ日本興亜のこども保険に劣り、学生こども総合保険の保険料が月額1,500円程度のため保険料は決して安いとはいえない。

結論としては、積立金の中から必要であれば引き出すという仕組み自体は、下手に大した金額を要さない幼稚園・小中で祝い金を受け取るよりも利便性があることはある。また、子供が予定とは異なり中学・高校から私立に通うことになった場合なども柔軟性があり資金需要に上手く対応できる。ただ、いかんせん医療保障で返戻率が低く、医療保障にも大したメリットが見出せない。そのため残念ながら、オススメの保険とは言い難い保険といえそうだ。。。