楽天生命 ガン診断プラス/ がん保険の保険料・保障内容・特約を評価 レビュー

楽天生命 ガン診断プラス
オススメ度:
2
保険会社:
楽天生命
名称:
ガン診断プラス
保障内容:
診断給付・入院
保険期間:
終身
オリコン:
ランク外
特徴:
ガンと診断されたとき、その後の再発・転移にも備えられる

楽天生命 ガン診断プラスは保険料の安い保険としてなら一考の余地はあるが?

※ガン診断プラスはあんしんプラス(がんサポート)にリニューアルされました。
楽天生命は2013年に4月にアイリオ生命を楽天が完全子会社化して、社名を変更して誕生した保険会社だ。楽天生命 ガン診断プラスは同社が販売するがん保険で、医療保険と異なり同社で唯一のガン保険だ。以下、ガン診断プラスの概要を記載し他社と比較する。

楽天生命 ガン診断プラスの仕組みと主な保障内容・保険料

この保険の保障には、他社同様にガン診断を受けた時の診断給付金・入院給付金・先進医療給付金が含まれている。診断給付金は1回限りと記載されているが、再びガンと診断され入院すれば5回まで同額の給付金が受け取れるため実質5回ともいえる。しかし、ガンが再発しても入院せずに抗がん剤治療や放射線治療をするに留まれば、診断給付金を受け取れない点に注意したい。さらに診断せれたガンが悪性新生物ではなく上皮内新生物だと、給付金額は10分の1になってしまう。保障が手厚い保険とは言い難い。

それ以外でも、入院給付金は1泊2日以上の入院で1回につき5万円が受け取れるのみだ。入院日額という概念ではないため、入院が長引く(昨今は短期化傾向だが)場合は元より平均入院日数の20日から考えても物足りない感は否めない。

次に、下図ではガン保険を加入できる年齢・保険期間から、診断給付金(上段は悪性・下段は上皮内)と回数制限、入院日額と給付日数、通院日額と給付日数、手術給付金・先進医療給付金で比較した。顧客満足度では、保険の究極的な目的である保険金を比較するためオリコンの保険金・給付金ランキングで比較した(価格.comや各保険サイトのランキングは契約数だけが基準のため参考外)また、参考までに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し、契約した場合に自分が苦情を言う可能性も考慮した。

保険料では、各社の最もベーシックなプランを用いて、男性で診断給付金が100万円を選択した場合の、40歳・50歳・60歳の月額保険料で比較した。また、先進医療給付金の特約は付加した。

名称 メットライフ
ガードX
アフラック
デイズ
セコム
メディコム
オリックス
ガンBelieve
楽天
がんプラス
AIG
がんベスト
損ジャ
勇気
チューリッヒ
がんプラス
メディケア
一時払がん
年齢
期間
~80歳
終身
~80歳
終身
~74歳
5年
~75歳
終身
~79歳
終身
~70歳
終身
~75歳
終身
~70歳
10年
~75歳
終身
診断給付 100万
50万
100万
10万
100万
100万
100万
100万
1~300万
10~30万
1~300万
50万~
1~300万
1~300万
100万
100万
-
診断給付
限度
年1回
(計5回)
1回 無制限 1回 年1回
(計5回)
無制限
1回※
無制限 無制限
上皮は1回
-
入院日額
限度
1万※
無制限※
1万
無制限
実費 50+1万
無制限※
5万※
50回
1万※
無制限
1万
無制限
1万
無制限
\2,000~1万
無制限
通院日額
限度
- 1万
無制限
実費
(1000万)
1万
無制限
- - 1万
120日
5000円
30日
-
手術給付 - 20万 実費 20万 - 10~40万 10~40万 20万 2~10万
先進医療 2,000万 1,000万 実費 2,000万 1,000万 2,000万 1,000万 500万 2,000万
その他 ホルモン 放射線
抗がん剤
- 退院一時金 - 死亡
無事故
- 退院一時金
在宅療養
ゼロトク
死亡
放射線
骨髄移植
オリコン 4位 6位 対象外 3位 ランク外 ランク外 7位 1位 ランク外
苦情率 0.78% 0.82% - 0.31% 0.06% 0.24% 0.82% 0.42% 0.30%
保険料
40歳
\2,785
(\4,128)
\4,605 \1,930 \3,710 \3,277 \4,442
(\7,661)
\4,182 \1,347 200万~
6,000万
保険料
50歳
\4,199
(\6,223)
\7,459 \4,460 \5,500 \4,987 \6,710
(\11,877)
\6,475 \2,837 200万~
6,000万
保険料
60歳
\6,136
(\8,959)
\12,271 \8,310 \8,050 \7,377 \10,055
(\17,735)
\9,865 \5,497 200万~
6,000万
がん保険の比較表(メットライフ生命ガードX・アフラック デイズ・セコム メディコム・オリックス ガンBelieve・楽天生命・AIGがんベスト・損ジャ日本興亜・チューリッヒ がんプラス・メディケア 一時払がん)

上図で真ん中の楽天生命 がん診断プラスだが、契約可能な年齢は79歳で保険期間は終身と他社と大差はない。診断給付金の額は100~300万までで調整でき、その10分の1の金額が上皮内新生物の診断時となる。他社の保険では同額ないしは半額にしている点を考えればイマイチだ。また、入院給付金も前述の通りで、通院給付金・手術給付金も存在しない。加えて先進医療給付金の限度額は1,000万円と他社の半額だ。やはり相対的に見ても保障は薄めだ。

顧客満足度の面ではオリコンではランク外だが、苦情率は他社より低い。ただ、設立(社名変更)から経過した期間が短いため参考外の数字であり、その意味では一抹の不安は拭えない。保険料は定期型と比較すると高いが、終身型で比較すれば安い部類に入る。メットライフも入院給付金を付加した場合の金額と比較すれば楽天の方が安い。

結論としては、保険料が安いガン保険を検討しているなら一考の余地はある。しかし、保障内容からして保険としての意味があるかは疑問だ。40歳で月額3,200円で70歳までに支払う保険料は115万で、2回以上のガン診断が無ければ意味を成してこないためだ。それならガンによる長期通院をカバーする保険、自由診療をカバーする保険、貯蓄性の高いガン保険など、目的を明確化した保険を選択した方が、漠然とガンに不安があって契約するよりも有意義といえよう。