投信・預金/資産運用 解説・用語集

目論見書も個人投資家に読みやすくなっている?

目論見書とは、投資対象・運用方針・最低購入単位・手数料及び諸経費等の投信の内容等を記載した文書を意味する。販売会社は、投信の販売に際して目論見書を個人投資家に交付する義務があり、また、個人投資家としても投信の購入前には十分に目論見書の内容を把握・理解する必要がある。

個人投資家に投信の内容を容易に理解・把握してもらうために工夫が凝らされている。特に、以前は目論見書は1冊であったが、それでは膨大な文章量になってしまうため、現在は2冊に分冊されている。1つが個人投資家が購入前に必ず交付される「交付目論見書」で、もう1つが個人投資家の請求に応じて請求される「請求目論見書」となっている。また、目論見書の交付は書面だけでなく電子交付も認められており、各投信の運用会社のHPでダウンロードできるのは元より、各証券会社・銀行でもアップロードされている。

個人投資家としては、投信の内容が最も詳細に説明されている資料であるため、熟読、最低でも一読はする必要がある。投信の購入に慣れている人でも、交付目論見書に記載されているファンドの特色、投資リスク、運用実績、手数料は必ず抑えておく必要がある。運用実績は、運用会社のHPで随時更新される基準価額・チャートの方が最新のため、そちらも確認しておきたいところだ。

また、投資リスクの箇所に記載されていることが多い基準価額の変動要因も抑えておくと、基準価額の上昇・下落の原因も理解できるようになるだろう。もちろん、リーマンショックのような突発的な金融危機もあるため、購入前に目論見書を読むだけでなく運用会社の臨時レポートもチェックする必要がある。